昨日の光市の母子殺害事件の弁護人在廷命令についてのエントリでちょこっと死刑問題について話をしました。
この問題について、はっきりと言えるのは私は死刑存置論も廃止論も大嫌いであるということです。どちらも自分の意見が正しいという前提に立っており、歩み寄りをしようという姿勢が全く無いからです。
ですので、意見が違えど相対的に物を見つつ、真実追求をしようという姿勢の強いところには好感をもつわけです。
と前置きが長くなりましたが、昨日のエントリに対して、最近連続してお世話になっている破壊王子流勝手日記さんからTBをいただきました。
@nifty:NEWS@nifty:安田弁護士らに出廷命令=前回欠席、改正刑訴法で初-光市母子殺人で最高裁(時事通信)[破壊王子流勝手日記]
小室直樹先生の「痛快! 憲法学」(私は未読)という本の内容を参照しつつ、今回の一件と死刑問題などについて鋭く突っ込んでいます。
乱暴にまとめてしまいますと、要は憲法が機能不全を起こしているがゆえに現代では関係者全部がどこか狂っているのだというような展開でしょうか。
非常に興味深い話です。
締めくくりとして、破壊王子さんは
こんな鬼畜を野放しにするのを良しとする方も、こんな鬼畜早く殺してしまえという側も、加害者の権利を守れという連中も、デモクラシーは過ぎた物なんだろう。
いっそ封建主義でやるかい?犯罪率は低いし、有罪率は高いぞ。
と締めくくられております。
痛快ですね。
やたらと細かい例を挙げつつ全部の矛盾を指摘するというネクラな方法をとる自分に見習えと言いたいところです(笑)
で、封建制。私も封建制にすれば間違いなく犯罪率は下がるだろうと思います。
外交的・社会的実現可能性はひとまず無視
その理由についてですが、破壊王子さんはどちらかというと、権力の絶対化に犯罪減少の原因があると見ているようですし、おそらくそれも正しいと思います。
ただ、同時に封建時代の犯罪率の低さは身分固定制に起因する部分もあるのではないかと私は考えています。
例えば日本の江戸時代では士農工商があり、生まれながらの身分は絶対に覆せないという前提がありました。
これはこれでもちろん、「生まれ持った素質を生かしきれないのではないか」とか、「才能のない奴がある奴より上にいるのは変じゃないか」と色々疑問も出てくるわけですけれど、同時に「将来設定が明確なので自分の生活指針が立てやすい」というメリットもあります。
このメリットも犯罪率を下げる要因だったのでしないかなと思うわけですね。自分が将来何をやるか明確であれば、「それをやるか」と諦めがつくわけです。仮に不満なことであったとしても、何をやっていいか分からない不安やパニックに比べればマシということなわけで。もちろん、稀にそれでは嫌だという人間もいるのでしょうけれど…
だから暴発する人間も少なくなるのではないかなと思うわけです。
ついでに、固定身分の中では平等ですから、余計な競争意識を煽られることもありません。日々自分の評価を気にして悶々としているなんてことも封建制ではありえないわけです。
ということで、人間が自己に異常なコンプレックスを抱く要素がまるでなく、将来に向けてのレールがしっかり引かれているという点からも、封建制は犯罪率を低くするためには望ましいのではと思います。
あくまで犯罪対策という面では。何も私が封建制を望んでいるわけではありませんので、その点は誤解なきよう…
ただ、封建制の弱点は一番頂点に立つ人間は何でもできるために「何をしていいか分からなくなる」ということ。
ローマ皇帝とかオスマン・トルコのスルタンに異常人格者が多いのは決して遺伝だけが理由ではないと私は思っております。
この問題について、はっきりと言えるのは私は死刑存置論も廃止論も大嫌いであるということです。どちらも自分の意見が正しいという前提に立っており、歩み寄りをしようという姿勢が全く無いからです。
ですので、意見が違えど相対的に物を見つつ、真実追求をしようという姿勢の強いところには好感をもつわけです。
と前置きが長くなりましたが、昨日のエントリに対して、最近連続してお世話になっている破壊王子流勝手日記さんからTBをいただきました。
@nifty:NEWS@nifty:安田弁護士らに出廷命令=前回欠席、改正刑訴法で初-光市母子殺人で最高裁(時事通信)[破壊王子流勝手日記]
小室直樹先生の「痛快! 憲法学」(私は未読)という本の内容を参照しつつ、今回の一件と死刑問題などについて鋭く突っ込んでいます。
乱暴にまとめてしまいますと、要は憲法が機能不全を起こしているがゆえに現代では関係者全部がどこか狂っているのだというような展開でしょうか。
非常に興味深い話です。
締めくくりとして、破壊王子さんは
こんな鬼畜を野放しにするのを良しとする方も、こんな鬼畜早く殺してしまえという側も、加害者の権利を守れという連中も、デモクラシーは過ぎた物なんだろう。
いっそ封建主義でやるかい?犯罪率は低いし、有罪率は高いぞ。
と締めくくられております。
痛快ですね。
やたらと細かい例を挙げつつ全部の矛盾を指摘するというネクラな方法をとる自分に見習えと言いたいところです(笑)
で、封建制。私も封建制にすれば間違いなく犯罪率は下がるだろうと思います。
外交的・社会的実現可能性はひとまず無視
その理由についてですが、破壊王子さんはどちらかというと、権力の絶対化に犯罪減少の原因があると見ているようですし、おそらくそれも正しいと思います。
ただ、同時に封建時代の犯罪率の低さは身分固定制に起因する部分もあるのではないかと私は考えています。
例えば日本の江戸時代では士農工商があり、生まれながらの身分は絶対に覆せないという前提がありました。
これはこれでもちろん、「生まれ持った素質を生かしきれないのではないか」とか、「才能のない奴がある奴より上にいるのは変じゃないか」と色々疑問も出てくるわけですけれど、同時に「将来設定が明確なので自分の生活指針が立てやすい」というメリットもあります。
このメリットも犯罪率を下げる要因だったのでしないかなと思うわけですね。自分が将来何をやるか明確であれば、「それをやるか」と諦めがつくわけです。仮に不満なことであったとしても、何をやっていいか分からない不安やパニックに比べればマシということなわけで。もちろん、稀にそれでは嫌だという人間もいるのでしょうけれど…
だから暴発する人間も少なくなるのではないかなと思うわけです。
ついでに、固定身分の中では平等ですから、余計な競争意識を煽られることもありません。日々自分の評価を気にして悶々としているなんてことも封建制ではありえないわけです。
ということで、人間が自己に異常なコンプレックスを抱く要素がまるでなく、将来に向けてのレールがしっかり引かれているという点からも、封建制は犯罪率を低くするためには望ましいのではと思います。
あくまで犯罪対策という面では。何も私が封建制を望んでいるわけではありませんので、その点は誤解なきよう…
ただ、封建制の弱点は一番頂点に立つ人間は何でもできるために「何をしていいか分からなくなる」ということ。
ローマ皇帝とかオスマン・トルコのスルタンに異常人格者が多いのは決して遺伝だけが理由ではないと私は思っております。