ツバメ日記

登山と日々の出来事

2015 東北 飯豊連山 1 プロローグ

2015-08-15 06:21:15 | 日記
2009年に東北夏山遠征で蔵王、月山、鳥海山、大朝日岳と登った。
中ツル尾根の急登に息を切らせながら辿り着いた大朝日岳の頂上。
頂上からは四方に走る縦走路そして山々、東北の山深さにいたく感動した。

素晴らしい天気の中、山の同定をする。
特異な磐梯山はすぐ分かる。
蔵王もすぐ分かる。
しかし、あの大きな山塊は何やろ?

その大きな山塊は真っ直ぐに白い帯が下から上まで突き上げていた。
近くに居る登山者に訊ねると「飯豊山で白く突き上げてるのが石転び雪渓や、白い竜が
空に昇ってるようやろ」と教えられた。
不覚にもイイデ山が飯豊山と書くことさえ知らない大阪から来た私には未知の山だった。
ただ石転び雪渓の昇竜になぞられた眺めは鮮明に焼き付いた。

日本百名山も85座を過ぎて来るとファイナルをどこにしようかと考えるようになってくる。
私は何の迷いもなく百名山は飯豊山で完結させようと決意した。

さて、飯豊は稜線歩きが素晴らしいのだが大きな山塊の故、マイカー登山者には周回しづらい
山なのだ。
いろいろと考えてテントを担いでダイグラ尾根、下りは梶川尾根と飯豊山荘起点として飯豊は
晴天確実じゃないと登った意味がない、青空の下で天国の稜線漫歩が成立するのだ。

秋の5連休も考えたが、今年の夏は高気圧が強い。
チャンスは今だと結論して8月7日(金)の仕事が終わると自宅を出発しました。
今回は登山開始は日曜日なので若い頃の様な夜通し走って登山はしません。
よって道中の涼しいSAで仮眠をする事を考えて東海北陸縦貫道走行です。
蛭ヶ野高原SAで車中泊(やはり涼しくて快適に睡眠が摂れました。)

白山も綺麗やわ。

快調に車は昼過ぎには山形県小国町にある、長者原登山口に到着。

ここは丸森尾根、梶川尾根、石転び雪渓、ダイグラ尾根の登山起点です。

今日はここで車中泊予定なので様子を窺っていると、登山者以外にもブナの森を楽しむハイカーの
グループも多い。
15時近くになると登山者がボチボチと下って来た。
新潟から来たという青年は雪渓を登って梅花皮小屋に泊って梶川尾根を下って来たらしいがバテバテで
アブにブヨに纏わりつかれても振り払う気力も消失しているようだ。
下りだと思って水を2Lしか持たなかった事をしきりに後悔していた。

さらに下って来た御夫婦は登りは梶川尾根、下りは丸森尾根で避難小屋1泊だかダイグラ尾根からの
登山者はいないので様子が聞けない

とにかく暑いので新潟の青年と飯豊山荘で汗を流す。(入泉料500円)


汗を流してサッパリしたのでビールでも飲もうかと思っていると樫の木ような肉体のオヤジが降りて来た。
地元山形の人でダイグラ尾根を日帰りで降りて来たらしい。
登山道はしっかりしているし体力あれば大丈夫と言うが、この人は往復10時間なのだ。
オヤジ曰く暑くなかったら9時間を切るらしい。
トレランかなんかやってるのかと訊ねると、山は山菜にキノコ獲りで走り回ってるからや!!
と笑われた。
オヤジはテント担いで登るんやったら小屋が有るんやし、テント置いて水を5L担げとアドバイスをくれた。

オヤジとの会話中に背中に激痛が走った、ブヨにやられたようだ。
一気に気持ちが萎えた私は車中泊予定地を30km近く離れた道の駅「小国」へ変更。


3個の蚊取線香に守られて豚トロでブタミンパワーを補給。


さらにハンバーグで体力UP。

明日を楽しみに眠りについた。

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