初日の羊蹄山登山で比羅夫登山口でお爺ちゃんと子供の3人連れが、お爺ちゃんのかけ声と共に準備体操を始めた。
何気なく登山準備をしながら微笑ましく、3人組を見送った。
あとを追って出発した私はいつまでたっても彼らをとらえられない。
5合目で休憩中の3人組の前に出ると6合目で行動食を食べている私の前に3人組がまた出るという具合で結局、9合目からは爺ちゃんと喋りながら4人で山頂を踏んで昼食をたべた。
爺ちゃん67歳、孫の2人は次男8歳(百名山2回り目)、そしてこの子は4歳で今日で百名山67座目で、今回の旅行で北海道の百名山をすべて登って72座まで伸ばして埼玉に帰るらしい、山関係では結構な有名人らしくヤマケイの取材とBS放送の取材も受けたようだ。
目標は最年少の百名山完登らしい。
ちなみに昨日は利尻富士に登っていたらしい、驚いたのは孫の百名山完登を支える爺ちゃんの財力だが、この4歳児は羊蹄山の急登を3時間30分弱で登ったのだ、それもクマ笛を煩いくらい吹きながら。
3人連れとはその後、トムラウシから下る時に南沼キャンプ場近くで登って来た彼らとバッタリと再会した、爺ちゃんは明日は幌尻岳に登ると言っていたが孫も爺ちゃんも凄いタフネスぶりだった。
それと次男8歳、三男4歳だが彼らのお兄ちゃんもすでに百名山は完登済みで小学生なのにゴルフは80を切る腕前らしく将来はプロを目指すそうである。
大雪山旭岳でグルリップをした女性は神戸の子だった。 登山中の中岳温泉で足湯に入るからとザックを下して登山靴に靴下を脱いで防風上着も脱いだ時、なぜか私はとってもドキドキしてしまった。
神戸から飛行機で旭川に来てレンタカーは明日、合流する友人の頼みでプリウスを借りたらしい、大雪、十勝、トムラウシとまわるらしいが、ほとんどの人が時間と移動距離の関係でこの順番だと思われる。
後日、トムラウシ短縮登山口で、その日はここで車中泊する私は美味しくブタバラ串を焼いてトムラウシから下って来た登山者の羨望の視線を浴びながらビールを飲んでいた。
そしたら、「こんにちわ、またお会いしましたね。」 と声を掛けられたので振り返ると彼女だった。
今、トムラウシから下って来たらしい。 往復10時間で登山道が昨夜の雨でグチャグチャの泥地獄だったらしいが天気は良かったみたいだ。
話をしていると彼女の後ろに胡散臭い男が突っ立っている。 どうも合流した友人とは彼氏だったようだ。
いろんな事が急に萎んだ私は「気をつけて旅行して下さい。」 と彼女にだけ愛想を言った。
北海道は動物が非常に多い、特に夏毛の貧相なキタキツネは巷に溢れかえっているプリウスくらい見かける。
そして十勝に阿寒岳、トムラウシと常に視界の片隅でチョロチョロしているものがいてる。 巷に溢れかえるフィットの様に見かけるのだがカメラにはなかなか動きが早くて収められないがどうにか撮影できた。
そして鳴き声は、良く聞こえているのに姿を見せないナキウサギ。 多分クマ鈴の音で隠れてしまうのか?
ナキウサギ分かりますか?
山頂で出合う地元の人は本当に親切だった。
バイク軍団の単独者は夏になれば毎年、北海道を訪れている人が非常に多い。
そして山には登らず十勝の望岳台では動物、星を撮り続けている東京の青年がいた。 見た目が若い青年は実は56才と私より年長だった。
パジェロミニが愛車で毎年、北海道に東京から国道を使って青森まで来てフェリーで函館に渡り国道で北海道を旅しているらしい、パジェロミニは70km/h走行が燃費が良いので高速でも70km/hしか出さないので、高速の意味がないので国道利用らしいがそんな走りをすれば17km/Lまで燃費は伸びるらしい、仕事は3ヶ月先まで予定がなく、もちろん独身である。
間違いなく北海道を訪れている一部の人間は私と同じニオイがする。
なかなかに変な奴が多かった北海道だった。