10日ほど前にも触れましたが、タイの洪水被害拡大が止まりません。
首都バンコクにも浸水地域が広がり、
一部地域では電力供給が止まるなど、市民生活にも影響が出ています。
洪水の影響は、世界的に広がりはじめました。
トヨタは、29日土曜日の、北米4工場の生産を停止すると発表しました。
一部部品の調達に懸念が出ているためです。
東日本大震災のときと同様、二次、三次メーカーの被害による、
サプライチェーンの寸断や、被害状況の把握などに、
メーカーは奔走しています。
現地の被害状況は、各種メディアの報道から、
ある程度把握できますが、なかなか、生の声を聞く機会はありません。
そんななかで、今週タイに飛んだ知人のカメラマンから、
状況報告のメールがきました。
彼の表現を使わせてもらえば、いまのタイの状況は、たとえていえば、
「福島県、宮城県、山形県の全域が2mほど浸水し、
その水が、2か月かけて栃木、埼玉を浸水し、
いま、まさに関東平野に流れ込み、
江戸川を超えて、隅田川が溢れそうな感じ」といいます。
それにしても、日本といい、タイといい、トルコといい、
今年は、次々と世界中で自然災害が発生しています。
彼は、こうも書いていました。
「人間が自然から逆襲されているように思えます。
永々と築きあげてきた人間の文明が否定されて、
ただ自然に戻っただけかもしれませんね」と。