J OKAYAMA ~岡山スポーツの桃源郷へ

岡山トップスポーツファミリー(ファジアーノ等)、スポーツ文化情報リスペクトブログ(共同運営)。

他スポーツの話題・事例35

2017-06-09 00:01:38 | スポーツ文化・その他

 リスペクト(事例紹介)コラムです。
 当ブログで野球を取り上げる事は比較的少なく、過去も独立リーグや女子プロ野球などの話題がありました。そんな中、ネットで少しインパクトがあったコラムを読みました。国内の野球人口の減少についてで、尋常ではない話ですね。以下、抜粋して紹介。
   
【「競技人口減」で先が見えない日本野球の現在 野球経験者の減少でプロ野球の土台も揺らぐ:東洋経済オンライン】
 埼玉県の4球団による子ども向けの競技普及プロジェクト「PLAY-BALL!埼玉」を発表。「野球をやりたくても、できない環境になっていることに驚いた」と、埼玉西武ライオンズの炭谷選手のコメント。
 プロ野球西武の他、埼玉県を本拠地にする女子プロ野球「埼玉アストライア」、女子ソフトボール「戸田中央総合病院メディクス」、プロ野球独立リーグ「武蔵ヒートベアーズ」の4球団が連携。

〔ライオンズなど埼玉4球団が手を組んだワケ〕
 プロ野球西武では、数年前から野球競技人口の減少を深刻に受け止め、すそ野拡大のため、幼児向けの「野球遊び」の普及活動を開始。ユニフォームを着てグラブを持つ以前の幼児に、野球の楽しさを訴求する目的だが、なかなか活動は広まず。少年少女の野球競技人口は減少する一方で少子化のペースをはるかに上回っている状況。今回の連携は事態の深刻さを痛感して、埼玉県所在の他の3球団にも声をかけたというのが実情。「ユニフォームやグローブをすでに持っている子ではなく、野球を知らない子供に野球の楽しさを少しでも使えることができれば」と苦しい現状を変える意気込み。
 埼玉県にはJ1浦和と大宮というの強豪Jクラブが2つあり、サッカー王国である埼玉県で、野球の牙城がますます脅かされているという危機感もあり、野球の普及活動が必要になったという事情も存在。ただ、これは埼玉県に限った問題ではなく、野球の競技人口減は、日本各地で深刻化。

 日本プロ野球(NPB)の2,500万人近い観客動員は、熱心なコア層のリピーターによってつくられた数字であり、ライトなファン層はテレビ視聴率の低落、地上波全国中継そのものの激減からもわかるように、大幅に減少。実は「野球の競技人口」も「野球ファン」と同じ状況。本格的に野球をやりたいコアな競技人口は減少していないが、ライトな競技者は減少の一途。
 小中学校から高校野球、そして可能ならば大学、プロと優れた競技者の道に進もうとする「コア層」の子どもが多く集まる「硬式野球」と、「ライト層」の子どもが多い「軟式野球」の状況の大きな違いを指摘。競技人口においてもコア化が進み、ライト層を含む全体のすそ野は縮小している実情があり、硬球と軟球、使うボールが違う「2つの野球」は現在、ほとんど別世界の様相。
     
〔「硬式野球」と「軟式野球」で大違いの現状〕
 軟式野球では小学校の男子軟式野球部員は’07年の17.1万人から’16年は11.5万人に33%減少。スポーツ少年団全体が縮小傾向の中、サッカーは24%減少にとどまり、競技人口でもサッカーが軟式野球を超越。軟球でプレーする男子軟式野球部の加盟生徒数は、’07年には30.5万人だったが’16年には18.5万人に、実に4割弱も激減。少子化によって中体連に加盟する男子生徒数もこの間、8.8%ほど減少したが、それどころはない激減ぶり。サッカーは’07年は22.5万人、2016年は22.8万人で、大健闘の横ばい。ここでもやはりサッカーの競技人口が野球を逆転。
 人口減少が著しい県内の過疎地では少年野球人口は激減し、多くが他地区との合同チーム化し、女子もチームに加わる状況。硬式野球については、野球部員数の推移は、’07年から’16年まで、おおむね16万人台後半でほぼ横ばい。
 少子化が進む中で、部員数は減少していない状況だが、女子部員や、臨時部員も含まれているのではないかという疑問も存在。この数字に1割弱の女子部員が含まれており、実際に「選手」としてプレーできるのは15万人台後半。少子化が進む中で高校野球の部員数が横ばいで推移しているのは一見不可解。部員数が横ばいでも、結果的には高校生全体に占める硬式野球部員数の比率は年々増加。確かに強豪高校の野球部には、今も多くの入部希望者が押しかけているとか。

〔高校野球「私立」と「公立」の巨大格差〕
 野球部について強豪私立高校は横ばい状態だが、大変なのは公立高校。甲子園の常連になるような強豪の公立高校は激減し、甲子園への出場は絶望的。それらの格差のために高野連は’12年に「連合チーム」を全面的に認可。大学野球も競技人口は増加。全日本大学野球連盟は、2007年から部員数を発表しており、これによると10年前から37.8%も増加。もっとも大学そのものの新設による増加も起因。
 最近増加している小中学校の硬式野球は、高校野球強豪校、そしてプロ野球選手への「登竜門」化に。最近は多くがどもの頃から硬球で野球をプレーし、甲子園、大学野球、そしてプロ野球を目指すような本格的な競技者は、少子化の中でも減少せず。

〔軟式野球の競技者減が示す、先行き不安〕
 軟球で野球を楽しむようなライトな競技者数は減少を継続。特に小中学校で’10年以降に激減。ライトな愛好者は、成人すればいわゆる「野球ファン」になっていくことが多い。つまり、ライト層の減少は、消費者の減少につながり、近い将来に野球関連市場が縮小していく様相。
 このまま事態が進行すれば、プロ野球の球団経営も悪化し、その下の大学、高校などでのコアな競技人口も減少。 プロ野球西武が幼児向けの「野球遊び」の普及活動に力を入れているのは、まさにこうした図式にもつながり、「すそ野の縮小」への危機感があっての取り組み。なかなか実態が見えにくい部分もあるが、日本の「野球離れ」は、確実に進行。
 今回の埼玉県の4球団のような野球界の取り組みで、食い止めることができるかは未知数だが、何もしないままでは、先細りが避けられず、野球界には、競技普及策にもっと積極的に取り組んでいく姿勢が求められていると締めくくっています。
東洋経済オンライン該当記事:http://toyokeizai.net/articles/-/174400
埼玉西武ライオンズ公式HP:http://www.seibulions.jp/
埼玉アストライア公式HP:https://www.saitama-astraia.com/
戸田中央総合病院メディクス公式HP:http://www.tmg.or.jp/softball/
BCリーグ・武蔵ヒートベアーズ公式HP:http://www.musashibears.com/

 なるほど、もともと野球離れが存在し、それが軟式野球から硬式野球に偏重化しつつあると。軟式野球の衰退でライト層が弱体化し、そのままプロ野球ファンが衰退して、野球界、野球市場そのものの存在意義に関わる問題になりつつあるという話ですね。
 サッカーを支援する者からは、毎試合観客動員数が大きく多いプロ野球をうらやましく思っていましたが、競技面と野球人口が実は目減っていっているのですね。全くわからなかったです。WBCの人気が高いのは、日本代表の人気が高いサッカー界と同じ。Jリーグでもほんの数年前に観客動員減で悩んでいました。スポーツ自体は多様化が続いていると思います。バスケからフィギュアスケート、バドやテニスから最近は卓球なども人気です。そういう多様化の中で、老舗スポーツは自己防衛が必須です。一番いいのはすべて等しく興隆を高める事。野球界さんも頑張って欲しいですね。あの巨人が13連敗だそうですが、そういうところも影響が出るかも。
 埼玉といえば、もともとスポーツ文化が高い土地柄です。今日の記事は野球界だけの話ですが、実はオール埼玉ともいえる活動を昔からされています。当ブログでも2010年の記事で、J1浦和など埼玉県内のスポーツクラブの共同活動組織「プライドリームス埼玉」を紹介しています。うらやましいですね。岡山はまだまだ遅れています。なぜなんだろ、県民性なのか、どこかの偏った誤りの価値観なのか・・・
プライドリームス埼玉関連:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20100414

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする