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トヨタ生産方式

2015-07-14 17:00:00 | OB生の近況報告・活動報告
こんにちは!
育成塾OB・14期生の日野卓郎です。
この度、15期生のブログリレーにも参加をさせて頂くことになりました。
ブログリレーには「書く」練習の場になるだけでなく、
塾生同士のコミュニケーションの場として大変有意義だと思っています。
私もこの場を最大限有効活用して、皆さんとの交流を深めていきたいと思いますので、
どうぞ宜しくお願い致します。
  
本日は私の専門分野について少しお話をしたいと思います。
私は現在、大手自動車部品メーカーの財務部に所属しているのですが、
新卒で入社してからの5年間(=約2年前)は国内外の工場の改善活動を推進しておりました。
そして、我が社で改善活動を進めるにあたり指針としていた考え方があります。
それは、「トヨタ生産方式」というものです。
  
診断士である皆さんも、この言葉くらいは聞いたことがあるかと思います。
因みに私が診断士試験を受験した時、
某Tがつく資格予備校のテキスト(運営管理)には、
このトヨタ生産方式がちゃんと載っていたのですが、なんと重要度はランクC!
超マイナー分野として位置づけられておりました。
  
少し話が逸れましたが、皆さんは「トヨタ生産方式」と聞いてどんなことを思い浮かべるでしょうか?
これが今回お話したいことの本題です。
かんばん、5S、ボトムアップ、トップダウン、なぜなぜ(分析)、見える化‥
色々な単語が出てきそうですが、いずれもある目的(=これがトヨタ生産方式の本質)を達成する為の手段にすぎません。
その目的(本質)とは何か。それは、
『徹底的なムダの削減による、原価低減』です。
 
私は入社してからの5年間、トヨタ生産方式の本家であるトヨタ自動車のOBの方のお手伝いとして、
研修の事務局をやったり、一緒に勉強をさせてもらいました。
このOBの方は事あるごとにこう言っていました。
「トヨタ生産方式は、徹底的なムダの削減による原価低減活動である」
「かんばん生産や見える化などの手法に踊らされてはいけない
「原価低減活動は全社をあげてやるべき事なのだから、トヨタ生産方式が製造部だけにあてはまる理論だというのは大誤りである」

入社したての私にとって、このOBの方の金言は非常に印象的だったのですが、
特に私の腹に落ちたアドバイスは、「手法に踊らされてはいけない」でした。
これは言い換えると、「手段と目的をはき違えるな」ということだと私は理解しました。
そしてこれは製造業とか間接部門とか以前に、社会人として仕事をする上で大変重要な考え方ではないかとも思いました。
確かに社内の工場を見てみると、(社内のお恥ずかしい事情を少し晒すようですが)、
必ず聞く言葉が、「かんばんを過去にやったんですけど上手くいかなくて‥」
「(ウチは開発なので)トヨタ生産方式は関係ありません」といったものでした。
その度にそのOBの方は声を荒げて指導されるのですが、
目的何か・その為の手段は何かを正確に理解して貰わないと、
どんな手法や考え方も会社の利益にとって害悪そのものになってしまうのだなと、
その場に居合わせた私は痛感しました。
 
今は部署が変わり財務というところにいますが、
私はこの「手法に踊らされない」=「手段と目的をはき違えない」ということを肝に銘じて仕事をするようにしています。
入社時でこんな大切なことを学べた私は、本当にラッキーだったなと思っております。
同時に、今後もこの考え方を大切にして、日々精進したいと思っております。
   
最後まで読んで頂き、どうもありがとうございました。
 
14期生 日野卓郎
コメント (8)
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