東京都中小企業診断士協会中央支部認定!「稼げる ! プロコン育成塾」ブログ

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中小企業診断士資格はこんなところで活かせる!特定投資家とは

2024-02-29 12:00:00 | 23期生のブログリレー

こんにちは、19期生の土佐林です。

もうすぐ3月を迎えようとしており、私は最近、毎年恒例の花粉症のシーズンに突入し、再びマスク生活を余儀なくされています。マスクの着用は個人の裁量に委ねられていますが、しばらくはマスクを身につける日々が続きそうです。

近頃の大きなニュースとして、日経平均株価がバブル後の最高値を更新したことが印象に残っています。今年度に新NISAが導入されたこともあり、多くの方が投資に対して一層の関心を寄せているのではないでしょうか。企業内診断士や中小企業診断士は、それぞれの立場で取引先や中小企業の経営者と株価や資産運用についての話題が増えているかもしれません。

そんな中、私が最近注目したのは「特定投資家制度」についてです。特定投資家とは、一定の条件を満たすことで、通常の投資家よりも幅広い投資機会にアクセスできる個人や法人のことを指します。これには、資産規模や投資経験、専門知識などが考慮されます。特定投資家は、高リスクの投資機会に参加可能であり、市場において特別な役割を担います。

特定投資家になるためには、一定の財務条件を満たす必要があり、これには大きな資産を持つことや、特定の専門知識を持つことが含まれます。特定の専門知識の中に、中小企業診断士の資格が該当することを最近知りました。

金融庁のホームページからの抜粋によると、特定の知識や経験を持つ者として次のように定義されています。以下は1部抜粋です。:特定投資家に関する情報:金融庁 (fsa.go.jp)

①純資産の合計額が1億円以上であること、投資性のある金融資産の合計額が1億円以上であること、または前年の収入が1000万円以上であること。

②特定の知識経験を持つ者とは、金融業務経験者、経済学または経営学の専門家、証券アナリストや中小企業診断士など、一定の専門職に従事した経験がある者を指します。

中小企業診断士資格は、経営や財務、市場分析に関する幅広い知識を持っており、特定投資家として活動する際に、投資対象の評価や市場分析において役立つと思います。新しいビジネスモデルや技術への深い理解は、投資決定において大きな利点です。企業の経営状態や将来性を評価する高度なスキルを持っているため、特定プロジェクトや企業への投資検討にも役立ちます。

特定投資家としての活動は、ベンチャー企業への投資などになるため、リスクを伴いますが、企業内診断士にとって、中小企業診断士の資格を補助金以外で活かす良い機会と感じています。

この記事では、特定投資家について紹介しました。中小企業診断士の資格によって恩恵を受けた場面、活動があれば、ぜひお聞かせください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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美容院の戦略

2024-02-28 12:00:00 | 23期生のブログリレー

皆さまこんにちは、稼プロ!23期生の須藤佳代です。
先週末の講義で美容院に関しての話題がありました。
今日のテーマは「美容院」です!

金綱講師の仰っていたとおり信号の数よりも多い美容院。店舗数も美容師数も年々増加しています。男性も含む美容意識の高まりや、カット技術・カラー剤などの進化による選択肢の広がりから、需要が増えているからではと考えられます。

このテーマを選んだ理由は、私の通う美容院が戦略的であることに気づいたからです…!3つにまとめました。
①30代~70代くらいの近隣住民(長く通う層)をターゲットにする
②各スタイリストの個性(得意分野・キャラクター)が確立されている
③他サロンにはないシャンプー・カラー剤などこだわりをもつ

 

これらは診断士の1次試験で学んだ「サービスの特性を捉えたマーケティング」に合っています。

■無形性:②③をホームページや予約サイトにて可視化しています。こだわりはもちろん、とても細かくスタイリストそれぞれの得意分野が記載されています。たいていのところは「ショートカット得意」「お悩み解決」くらいですが、こちらは「多毛」「前髪割れ」などもう一歩具体的に示しています。競合他社の中で差別化につながっています。

■品質の変動性:美容院ではスタイリストをリピートする方が多く、スタイリストが辞めてしまうと必然的に顧客は減ってしまいます。美容師の約7割に転職経験があり、そのうち理由は多い順に「人間関係の悪さ・会社の将来性のなさ・給与の低さ」です(株式会社イーグラント・コーポレーション2022年度調査)。こちらでは採用段階から育成・運営においてビジョンがきちんと示され、①②は組織内に浸透しています。特にスタイリストさん同士が互いの良さを認め、信頼しあっているなと感じます。私の指名するスタイリストさんによると「10年前に比べて、初任給はだいぶ上がり、土日でも休むことができて、早上がりもしやすくなった」そうなので、従業員満足度向上にも力を入れていることがわかります。

■不可分性:席数を増やせば一度に多くの顧客を相手にすることはできますが、こちらでは顧客一人一人と向かい合う時間をしっかり確保しています。ターゲットである女性40代・50代・70代は特に、利用人数トップ3、かつ利用回数も年6回前後と多い年代です。また決め手について、40代以降は「近さ」がトップになります(全国理美容製造者協会の2022年調査より)。つまりこのサロンでは、ターゲットの求める「近く通いやすい場所=居心地の良さ=スタイリストとの時間」を提供し、固定客化できているのです。思えば、5分でカット+アシスタントにパーマの指示だけして、沢山の顧客をこなすカリスマに出会ったことがあります。技術だけであれば感動レベルでしたが、私にとって本当に欲しい商品の核は「美容院で過ごす時間」にあると気づかされました。

■消滅性:上記協会の調査によると予約方法は、40代までは予約サイト経由、50代以降は電話が多いです。こちらでは顧客・予約管理は紙からデータ化され、電話予約でも需要管理しやすい仕組みを作っています。また、年末ではなく閑散期に大掃除をするといった策もありました。

 

木村講師の仰っていた「職業病」までにはまだまだ至りませんが、美容院全体を観察したり、スタイリストさんの仕事への想いを知りたくて会話するようになったからこそ発見できたことです。診断士の学びを続けていて良かったなと思いました。

長くなりましたが以上です、ご一読いただきありがとうございます!

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価格転嫁

2024-02-27 12:00:00 | 23期生のブログリレー

こんにちは。19期の遠藤孔仁です。

インバウンド需要も回復しており、町でも多くの旅行客を見かけるようになりました。最近は東京や大阪といった大都市ではなく、山口県がニューヨークタイムスに行くべき先に選ばれるなど、旅行者の興味が多様化しています。このように、インバウンドが国内の景気に良い影響を与えてくれることはありがたいのですが、東京でスーパーホテルの料金が2万円するという話を聞くと、インバウンドも善し悪しなんて思ってしまいます。

さて、この時期は春闘などあり、賃上げの話題もニュースに取り上げられる機会も多くなっています。イオンやニトリ、すかいらーくHDなど多くの大企業が賃上げの方針を打ち出しています。また、日本商工会議所と東京商工会議所が共同で調査した「中小企業の人手不足、賃金・最低賃金に関する調査」では、賃上げを実施予定と回答した企業が65.6%である一方で、その原資となる業績の改善は見られないが防衛的に賃上げすると回答した企業が60.3%を占めている結果となっており、中小企業のおかれている状況は依然として厳しいことが伺われます。

そのような状況を打破する施策として、政財合同して推進している「パートナーシップ構築宣言」があります。「パートナーシップ構築宣言」は、事業者が、取引先との共存共栄を目指し、「サプライチェーン全体の共存共栄と新たな連携(企業間連携、IT実装支援、専門人材マッチング、グリーン調達等)」「振興基準の遵守」に重点的に取り組むことを「代表権のある者の名前」で宣言し、ポータルサイトで公表するものであり、2024/2/26時点で、40,272社が登録しております。

振興基準の遵守には、①価格決定方法、②型管理などのコスト負担、③手形などの支払条件、④知的財産・ノウハウ、⑤働き方改革等に伴うしわ寄せが含まれています。そして、価格決定方法には、取引対価の決定に当たっては、下請事業者から協議の申入れがあった場合には協議に応じ、労務費上昇分の影響を考慮するなど下請事業者の適正な利益を含むよう、十分に協議することを宣言しているのです。

そして、このような宣言のもと、中小企業庁では、価格交渉の状況に関するフォローアップ調査を実施しており、そのフォローアップ調査結果をホームページに公開しております。この調査では、価格交渉の対応と価格転嫁実現割合をそれぞれ10点満点で評価し、その取組結果を企業の実名とともに一覧で公表しています。

この活動をさらに推進するために、パートナーシップ構築シンポジウムにおいて、パートナーシップ構築大賞にて、経済産業大臣賞と中小企業庁長官賞を選出し、表彰しております。また、手前味噌となりますが、私の勤務先が、テレビ東京のミライの歩き方という政府広報の番組にて、「適切な価格転嫁」の取り組み事例として取り上げられておりますので、ご笑覧ください。

そして、先日東京協会事務局から「中小企業庁長官官房広報相談室」での専門職員募集(フルタイム勤務)のご案内が届きました。募集要項をみると、必要な資格として、「中小企業診断士または消費生活アドバイザー、若しくはこれに準ずる経歴を有する方」とあり、その日給が11,880円~となっていて愕然としました。

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2024年モータースポーツトピック

2024-02-26 12:00:00 | 23期生のブログリレー

みなさま、こんにちは。

稼プロ!23期生の南です。

 

早いもので、今週末はもう3月ですね。

私はモータースポーツ(特にF1)好きなのですが、今週F1の2024年シーズンが開幕します。

私が注目するトピックと合わせて、このブログで触れたいと思います。

 

Ⅰ. 2024年F1シーズン

 史上最多の年間24戦が開催されます。3/2の第1戦バーレーンから12/8の第24戦アブダビまでなので、開催頻度は2週に1回以上の忙しいシーズンになります。以前のブログ(F-1日本グランプリ ~ 開催地の変遷から思うこと ~)で紹介させていただきましたが、もともとヨーロッパ中心だったF1も、アジア(特に中東)やアメリカで人気が上がり、開催数も増えています。

 今回私が面白いなと思ったのは、第2戦サウジアラビアのレース日が3/10(日)ではなく、3/9(土)となっていることです(原則、日曜がレース日です)。なぜか?

→3/10(日)の夕方より、ラマダーン(イスラム教の断食に習慣)が始まるため、関係者がそれまでに出国できるよう、スケジュールを前倒し。ちなみに各レースの開催期間は最低1週間との規定があるため、第1戦のバーレーンの開催日も3/2(土)にずらされています。

 これまでのヨーロッパ中心の考え方なら、ラマダーンを避けた時期での開催を求められそうなものですが、これも文化の多様性への理解がより進んだからでしょうか(中東諸国が膨大な開催料を払える「お得意様」であることも大きいですが・・・)。

 

Ⅱ 日本人女性レーサーJuju選手がスーパーフォーミュラー参戦

 日本国内での最高峰レース、スーパーフォーミュラー(SF。F1に次ぐ格式のレース)で18歳の日本人女性 野田樹潤(Juju)選手が、3月10日にレースデビュー予定です。

 Juju選手は、4月から大学生なので、レースデビュー時は高校生ということで、女子高生レーサー誕生と、モータースポーツ界では連日話題になっています。

 これまで、SFでは外国人女性レーサーの参戦はありましたが、日本人女性の参戦は初めてです。実力的には未知数で、まだまだ話題先行なところはありますが、Juju選手の活躍は楽しみです。競馬で女性騎手が増えているように、女性参戦がより進むきっかけになっていくでしょうか。

 なお、彼女の父、野田秀樹氏は元F1ドライバーで、彼がJuju選手のチーム監督を務めてきましたが、それがあまり話題にならないくらい、Juju選手自体に注目が集まっています。

 余談ですが、日本国内でレースに参加する際は、レース用のライセンスに加えて、「普通自動車免許」が必要になります。これまで海外でレース活動をしてきた18歳のJuju選手は、この春に教習所に通って普通自動車免許を取得したそうです。また、免停、免許取り消しを食らうと、日本のレースには出られなくなるそうです。

 

Ⅲ 東京で初の公道レース開催(フォーミュラーE)

 3月末には、東京都江東区の東京ビッグサイト周辺の一般道を閉鎖して、フォーミュラーE(電気自動車版F1)の東京 E-Prixが開催されます。日本で、公道を閉鎖してレースをすることは非常に珍しく(これまでは許可が下りなかった)、都市での開催は初です。

 かつては、公道レースと言えばモナコGPくらいでしたが、近年では、都市部での公道レースも世界中で人気があり、アメリカやヨーロッパでも増えています(もちろん観光資源としての注目度も高いから)。先日、大阪が公道でのF1開催誘致を発表したように、公道レースが、これから日本でも盛り上がっていくことを期待しています。

 

 日本におけるモータースポーツビジネスの今後の発展に期待しつつ、2024年シーズン開幕を楽しみたいと思います。

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健康経営優良企業ブライト500の取り組み事例

2024-02-25 12:00:00 | 23期生のブログリレー

みなさん、こんにちは! 

稼プロ!20期生の大野徹司です。

 

 今後の中小企業経営においては、これまで以上に魅力的な企業になることが必須です。福利厚生やサービスで大企業にはかなわなくても、企業なりにできることに取り組む必要があります。昨今では、賃金の向上だけでなく、従業員の健康を意識した「健康経営」がようやく知られるようになりました。今回は、経済産業省公表の「健康経営優良法人取り事例集」から、コストを掛けずに取り組める施策をみてみたいと思います。

 

<健康経営優良法人2022(中小規模法人部門)認定法人 取り組み事例集から抜粋>

  • 外部機関提供の食事・栄養管理支援アプリを従業員に無償で配布し、食生活、 食習慣の継続的な改善につなげる(大垣タクシー)
  • 女性特有の疾病(子宮がん、乳がん)の検診など、検診受診者への金銭的補助を手厚くした(山田商会)
  • 復職の「リワークプログラム」の展開(新関西製鐵)
  • 全従業員が5チームに分かれ、チーム対抗戦で「一日平均8,000歩」を目指す歩数チャレンジやストレッチ施策を実施(アイデアル)
  • 全社員で行うストレッチや運動習慣をつけるイベントの実施、着座時や歩行時などに良い姿勢を意識する取り組み(エイジェントヴィレッジ)
  • 四半期ごとに女性だけの健康推進ミーティングを実施し、そのミーティング結果に対応した検診制度を導入(リーズ)
  • がん治療と仕事の両立支援(シニアライフアシスト)
  • 閑散期の時間削減による年間営業時間数の削減(アヤハ自動車教習所)
  • 年間スケジュールの見える化で「みんなでとろう有給休暇」(マルハナ)
  • シェアオフィスから通常のオフィスへの移転(toBeマーケティング)

 

 さまざまな取り組みがありますが、小規模企業でも取り組めそうな事例もあります。ウォーキングなどはお昼時間を少し延長してもできますし、ストレッチ・姿勢をよくする・バランスボールを椅子替わりに使うことも大きな費用を掛けずに実践できそうです。面白いのは、女性だけの健康推進を進めている企業でも認定されており、結果的に男性社員の満足度も向上しているそうです。また、コロナ明けに、自社オフィスへ移転する取り組みも認定されています。リモートワークと出社を上手に使い分けることが重要になりそうです。

 

 上記にあげた会社は、「健康優良企業ブライト500」に認定された企業です。従業員数10名以下の会社でも認定されています。大きな費用負担がなく、認定されれば、採用に大きく貢献する可能性があります。中小企業は資源が限られますので、健康経営や経営理念をしっかり持ち、魅力をアピールできる企業になれると素晴らしいですね。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

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