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東京都中小企業診断士協会中央支部認定!「稼げる ! プロコン育成塾」ブログ

東京都中小企業診断士協会中央支部認定マスターコース「稼げる!プロコン育成塾」のブログ。経営・ビジネスに役立つ情報を発信

日本記念日協会

2025-05-28 12:00:00 | 24期のブログリレー

事務局(23期生)の永岡です。

「今日は何の日?」と聞かれて、真っ先に思い浮かぶのは、誕生日やバレンタインデーなどの有名な日かもしれません。でも、実はその裏には、「記念日」を公式に認定・登録している機関があることをご存じでしょうか。それが、長野県佐久市にある一般社団法人 日本記念日協会です。

日本記念日協会は1991年に設立され、企業や団体、個人からの申請をもとに、記念日を正式に登録しています。その数は2025年時点で2500件を超え、今もなお増え続けています。

この協会が認定した記念日には、「バレンタインデー」のような広く知られたもののほか、ユニークで思わずクスッとしてしまうような記念日もあります。たとえば、2月14日はバレンタインデーですが、実は「ふんどしの日」でもあります。

この記念日は、「2(ふん)14(どし)」という語呂合わせが由来で、2011年に日本ふんどし協会が登録しました。協会の公式HPによれば、2.14は「愛する男性にチョコレートを渡す日」ですが、日本ふんどし協会は「愛する人にふんどしを渡す日」として世の中への浸透を目指しているそうです。

また、2月にはもうひとつ人気の記念日があります。それが2月22日の「猫の日」です。「にゃん・にゃん・にゃん」という猫の鳴き声の語呂合わせから、登録されています。この日は全国のペットショップやカフェで猫にちなんだイベントが開催され、SNSでも多くの「ねこ自慢」が投稿されるなど、猫好きにとっては特別な一日となっています。日経新聞では経済効果2.9兆円という記事が掲載されていました。

こうした記念日がもたらすのは、単なる話題づくりではありません。日本記念日協会への記念日登録には、しっかりとした審査があり、年間登録料(2025年現在で15万円)が必要です。それでも多くの企業や団体が登録を希望するのは、商品やサービスにストーリー性を加え、マーケティングや広報に活用できるからです。

「ふんどしの日」や「猫の日」も、話題性が高いため、メディアに取り上げられたり、SNSで拡散されたりすることで、多くの人に知ってもらえるチャンスを生み出しています。記念日は、人々の心に残るメッセージを伝える手段でもあるのです。

次に「今日は何の日?」と気になったら、日本記念日協会のホームページをのぞいてみてはいかがでしょうか。6月は祝日がありませんが、実は誰かの特別な日かもしれませんね。

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「失敗の本質」から40年後のあとがき

2025-05-27 12:00:00 | 24期のブログリレー

こんにちは、24期生の金子政弘です。

今回は「失敗の本質」(中央公論新社)について書きます。

書店で「失敗の本質」に今年1月に亡くなられた野中郁次郎先生のあとがきが追加された文庫版が販売されていたので購入して再度読み直しました。

出版から40年後、共著者の一人である野中先生があとがきで読者にどんなメッセージを残したかったのか知りたかったためです。追加されたあとがきは2024年11月に書かれたものです。

表紙にファーストリテイリング柳井会長兼社長のコメントがあり、インパクトがあるので再び手に取る読者も多いのではないかと思います。

野中先生はSECIモデルを考案された先生の一人です。

あとがきには、日本軍の自己革新力を奪った組織的特性が戦後も日本社会の組織に連続しているのではないか、と問題提起されていました。

今回追加されたあとがきから引用すると

「動く現実のただ中で何が本質なのかを直観する。

他者との共感を媒介に、忖度抜きに知的コンバットを行い本質を錬磨する。あらゆる知見を綜合し、未来の共通善に向かって自在に集合知を創造する。

共感した人々がスクラムを組み、試行錯誤しつつ機動的に実践し、やり抜く。

無限の努力をレジリエントに続けるという実践知のリーダーシップを日々発揮できているか、読者に問い続けたい」とあります。

出版から40年経っても日本の組織は、まだ進化していないと思われているようでした。

「失敗の本質」は大東亜戦争における6つの戦い(ノモンハン事件、ミッドウエー海戦、ガダルカナル作戦、インパール作戦、レイテ海戦、沖縄戦)を通じて日本軍の組織特性を描いた本です。

不確実な時代を生きていくには前例のないイノベーションを起こすような議論やリーダーの出現が必要なことを共著者全員が40年前に訴えていました。出版の動機はなぜ日本軍は失敗したのか、組織の考え方や組織文化を分析することで、日本のあらゆる組織に日本軍の失敗を教訓にして役立ててほしいとの願いが込められています。そして40年経過した今なお、日本軍の失敗が企業の組織論に教訓として生かせていないのではないかとの結論です。

読者によって感じる点は違うと思いますが、リーダーシップについて気づきが多くありました。

本に書いてある教訓で私の印象に残った点を箇条書きにしますと以下のようになりました。

・自己革新能力をもち、新たな環境変化に対応する。

・戦略的なグランドデザインをもつ。短期的な視野ではなく、長期的な視野をもって戦略を立てる。

・過去の失敗を冷静に分析することで、同じ失敗を繰り返さない。失敗を次に活かすことが大事である。

・作戦の過ちを犯したリーダーに対し、甘い処分をしない。組織としてけじめをつける。

・過去の成功体験をいつまでも引きずらない。

時代は刻々と変化しているので古い成功体験は学習棄却する。

・組織は優秀な若手リーダーを積極的に登用する。リーダーは世代交代を進め、いつまでもポストにしがみつかない。

・リーダーは部下と常日頃から自由闊達なコミュニケーションを行い、部下の意見にも耳を傾ける。

・異なる領域のメンバーでチームを作り「本質は何か」真剣に議論して一つの方向性を見つけだす。

・リーダーは学閥による人選ではなく、あくまで実力主義で選ぶ。

・戦争は情報が勝敗を決める。情報を正確に掴むことで作戦を効果的に進める。

(日本軍は敵の情報収集をあまり重視していなかった。)

・技術的に未熟な人が使える武器を大量に作れるほうがよい。属人化した武器は要らない。

・作戦の内容を現場の各リーダーを通じて組織内で理解できるように情報共有する。

・陸海空軍の作戦を統合して一つの方向にベクトルを合わせないと総合力を発揮して勝てない。

一人のリーダーの指示を徹底して全体が同じ方向に動けることが望ましい。

・コンティンジェンシープラン(事故や災害など非常事態が発生した場合に備えて、対応策をまとめた計画)を常に用意する。日本軍にはなかった。

・日本軍は精神力を過度に重視して、科学的な検討に欠けるところが敗因になった。

精神論だけでは戦いに勝てない。現実を冷静に見ることが大切である。

・作戦本部が現地の実戦部隊のリーダーの意見を逐次聞いて適切な判断ができなかったことで現場の信頼を無くして現場のリーダーが勝手な行動を始めたため、統率できなくなった。

・米軍は戦争で現地に赴任して戦っている時も兵士に定期的な休暇を与えてリフレッシュさせていた。どんな困難な状況の時も休みを定期的にとり、オンとオフを切り替えて心と体をリフレッシュすることが仕事の成果を出すうえで重要である。

内容は日本軍における組織特有の考え方について書かれていますが、主に戦争の主役は陣頭指揮した現場のリーダーがどういう考え方を持っていたのかに焦点が当たっています。

組織はリーダー次第で変わることがよくわかり、リーダーの考え方が大事であることが窺えます。

日本軍は6つの戦争を通じて失敗を教訓に生かすことがほとんどできなかったことがわかります。

この本に描かれている日本陸軍と海軍の組織文化は、今の日本企業でも、よくある悪しき企業文化を感じて、古臭さが全くありません。

あとがきを含め改めて読んでみて、失敗から得られた教訓を次に活かすことがいかに重要であるか、理解しました。また本質を磨き上げるためには多様な考え方をもった人達による遠慮ない議論が必要なことを学びました。

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「隣の芝生は青く見える」の言葉の意味を深堀ってみる

2025-05-26 12:00:00 | 24期のブログリレー

みなさん、こんにちは。稼プロ!23 期の種本です。
突然ですが、最近の私はSNSに記事を投稿することがかなり減ったと感じています。それが何故かは明確な理由は判っていませんが、他人様にお知らせするような出来事が起きておらず、お伝えするような考えも浮かんでいないからかもしれません。SNS上を流し見していると、投稿が多い人は特定の人への偏りが見られます。おいしそうな食事や楽しそうなイベントの数々。投稿主の動機が何であれ、これらを見て「羨ましいなぁ」と思う人々は一定数はいることでしょう。いわゆる「隣の芝生は青く見える」です。
そこで、今回は「隣の芝生は青く見える」という言葉について改めて考えてみました。

「隣の芝生は青く見える」とは、「自分よりも他人がよく見える心理」のことを指します。他人が持っているものが、自分の持っているものよりよく思えてしまう反面、自分の持っているもののよさには気が付かず、悪い面ばかり気になるという心理です。ここで比較対象になる他人とは、自分の顔見知りや自分と同じような層に属していると自分が見做している人など、自分と近い立場の人です。社会的、経済的に自分と大きな差があると考える人は比較対象になりません。

隣の芝生が青く見える原因は何でしょうか?
一説によれば、手を伸ばせば届きそうなものに対して特に羨ましさを感じるようです。まさに、「隣」にあるものを自分が持っていないときに、現状への不満を感じるという事です。
また、他人と比較して相対的に物事を判断しがちな人は、自分への自信が無い時、何等かの理由で自信を喪失したときに、「自分だけが持っていない」、「自分だけが恵まれていない」という心理に陥りやすいようです。

自分と他人を比べる人には、誰かに認められたい気持ちがあったり、勝ち負けを物事の判断基準にしたり、優柔不断な性格である場合が多いと言われています。誰にでも一定程度はこれらの要素があると思いますが、「隣の芝生が青く見える」状況から脱したい人に有効な方策として、「他人ではなく過去の自分と比較する」「自分の良い点を自覚しようとする」「視野を広げて物事を見る」「自分の理想に近づけると信じる方法で努力する」といったものが見られました。SNSから離れることが一番有効な気がしますが、このご時世、難しいですよね。
私個人的には、「隣の芝生を青く」見ている時間はあまり生産的な時間ではなく、人生における時間の有効活用にはなっていないと考えています。そんな時には、客観的に物事を見て自分と他者との違いを理解し、自分を真ん中に置いた時間の過ごし方を心掛けることが大切だと思っています。

最後に、ローマ帝国の政治家・哲学者セネカの言葉で締めくくりたいと思います。「自分で自分のことをどう思うか。それは他人からどう思われるかよりも、はるかに重要である。」

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お金の使い方に、その人の価値観が表れる

2025-05-25 12:00:00 | 24期のブログリレー

皆さん、こんにちは。24期の今村信哉です。

今回は、「お金の使い方」について考える機会が続けてあったので、そのことについて書きたいと思います。
「投資・消費・浪費」といった一般的な分類とは異なる視点で整理してみました。

① どこにお金を張るか

先日、Facebookで「稼プロ!」のコスパが優れているという趣旨の投稿をしました。
どこに自分のリソース(時間とお金)を投じるべきか、という文脈での話です。

「コスパ」という言葉を使うと、「稼プロ!」の根幹である三意(誠意・熱意・創意)とは相反する印象を持たれるかもしれません。が、何事も決断の際には冷静な分析が必要です。特に、会社のお金の使い道を助言する中小企業診断士であれば、なおさらです。

ただし、これはあくまで決断のための思考プロセスです。
決断した後は、損得だけで動くテイカーの姿勢ではいけません。
「お金の使い方」には、決断後の姿勢や行動も問われるのだと思います。
選んだ道を正解にしていくという行動と思考も含めて、重要なのではないでしょうか。

② 誰かのためにお金を使う

先日、「人を大切にする経営研究会」で、アンシェーヌ藍というフレンチレストランに行く機会がありました。
料理はとても美味しく、ぜひおすすめしたいお店です。
アンシェーヌ藍

このレストランの運営母体である社会福祉法人藍では、「ファクトリー藍」として藍染商品などを製作・販売しています。アンシェーヌ藍でも一部商品が販売されており、食事前にTシャツを一枚購入しました。

藍染をご存じない方のために簡単に説明すると、日本古来の染色方法で、植物の藍を使って染めます。ひとつひとつ仕上がりが異なり、作り手の想いやセンスが感じられるのが魅力です。

こうした商品を買うことは、単なる消費ではなく、誰かの想いや社会の取り組みに共感し、応援する「お金の使い方」だと感じました。
良い買い物ができたと思います。

③ お金の選択肢を見直す

また、最近、東京商工会議所の担当者から「経営セーフティ共済」の案内を受けました。
診断士の一次試験やFPの勉強で学んだはずなのに、この一年、すっかり忘れていました。小規模企業共済も同様です。NISAも、診断士試験の勉強をしていた無職時代にやめたままになっています。

実は、そうした将来の備えを後回しにして、車を買おうとしていました。(行動力やフットワークも自分の強みだと思い、それを体現したかったのです。今思えば、自分への言い訳ですね)

どの選択肢にも一長一短があり、要検討ですが、根本的な問題は「手元のキャッシュを正確に把握していなかった」こと。現実を直視してみると、実際に選べる選択肢は意外と限られていることに気付かされました。

 

一見、とりとめのない話のようですが、「お金の使い方」という視点で振り返ると、その人の価値観や生き方が如実に現れてくるように思います。

何が正解かはわかりませんし、その後の行動次第でもありますが、「生きたお金の使い方」「粋なお金の使い方」を心掛けていきたいものです。

そして、プロコンとして信頼を失わないようなお金の使い方を、これからも意識していきたいと思います。

 

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NPO法人におけるエンドゲーム

2025-05-24 12:00:00 | 24期のブログリレー

こんにちは。事務局(23期生)の曽我です。今回は、NPO法人に関する話題の中でも、「エンドゲーム」という考え方についてご紹介したいと思います。

私自身、NPO法人の支援に関心があり、勉強しているところですが、先日「NPO法人におけるエンドゲーム」という言葉を聞きました。まるで映画のタイトルのように壮大な印象を受け、意味が気になって調べてみました。

「エンドゲーム」とは、NPOが最終的に目指す“理想の終着点”を示す概念です。

つまり、「自分たちの存在が不要になるほど社会課題が解決された状態」を目標とする考え方です。Stanford Social Innovation Review Japan(SSIR-J)に日本語訳の論文が掲載されており、詳しく解説されています(https://ssir-j.org/endgame/)。また、令和5年度外務省NGO研究会の報告書では、6つのエンドゲームのタイプが次のように紹介されています。

①組織・事業規模の最大化(可能な限り活動をスケールすることでミッションを達成)
②レプリケーション(複製・再現:自分たちのプロダクトやモデルの有効性を実証したうえで、それを実行してくれる他の組織を見つけることで、ミッションを達成)
③行政施策への導入(介入策の有効性を実証し、行政に同様の介入を働きかけることでミッションを達成)
④オープンソース化(研究開発に投資し、新しいアイデアや介入策を生み出したり、改善・改良を加えたりする。アイデアや介入策の普及に努め、他組織にリソースを提供していくことでミッションを達成)
⑤商業化(自団体の非営利組織で実効性を実証したものを、市場の原理で普及させることでミッションを実現)
⑥実現可能ゴールの設定(期限付きや特定に実現可能なゴールを設定し、ゴール達成後に解散する)

私なりに解釈すると、⑥のゴールの実現、つまり「社会課題が解決され、組織が解散できる状態」が究極のゴールです。とはいえ、現実にはそこに至るのは簡単ではありません。そのため、

・自団体でスケールして課題を解決する(①)
・他者の力を借りて解決を目指す(②〜⑤)

という選択肢に分かれると考えられます。

他者に頼る場合でも、

②他のNPOや団体に委ねる
③行政に働きかける
④誰でも使える形で知見を公開する
⑤民間企業に委ねる

というように多様なアプローチがあるのです。

この考え方は非常に興味深いと感じました。民間企業の場合、利益の最大化と事業の継続が前提ですが、NPO法人の場合は「社会課題の解決」が目的です。そのため、自団体の活動に固執せず、社会にとって最善であれば、行政や企業に役割を引き継ぎ、自ら撤退・解散するという選択肢もありうるのです。

ここで、具体的な事例をご紹介します。

【事例1】認定NPO法人フローレンスの「おうち保育園」

2010年、フローレンスは待機児童問題の解決に向け、「おうち保育園」という小規模保育をスタートさせました。当時行政は一定規模以上がないと保育所を認めず、保育所に適した場所が少なく、保育所が不足しました。そこでフローレンスは小規模保育で実績を積み上げて行政に働きかけ、マンションの1室でも実施可能な保育所の制度化を実現しました。これは、「③行政施策への導入」の好例です。
さらに制度ができても実践ノウハウが不足していたため、「②レプリケーション」に取り組み、全国小規模保育協議会を立ち上げてノウハウを共有しました。
結果として、待機児童問題は今では地域差はありますが、「⑥実現可能ゴールの設定」、つまり問題解消への道も見えてきました。

【事例2】認定NPO法人フローレンスの訪問型病児保育

2005年にフローレンスは病気の子どもを家庭で保育する訪問型サービスを開始しました。これは保護者の「子どもが熱を出すと仕事を休まざるを得ない」という当時の悩みに応える画期的な取組でした。
ただ自団体だけの取り組みではインパクトが小さいので、「②レプリケーション」や「④オープンソース化」も試みましたが、なかなか広がらず、「①組織・事業規模の最大化」、つまり自団体での展開に注力した時期もありました。
最終的にはベビーシッター会社が利益が出るとみて参入し、「⑤商業化」によって普及が進み、今では広く知られるサービスとなっています。

NPO法人にとっての「エンドゲーム」という考え方、いかがだったでしょうか?この視点を持つNPO法人が増えることで、より多くの社会課題が持続的に解決されるのではないかと感じています。私も今後、NPO法人を支援する機会があれば、エンドゲームを意識した支援を心がけていきたいと思います。

 

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