東京都中小企業診断士協会中央支部認定!「稼げる ! プロコン育成塾」ブログ

東京都中小企業診断士協会中央支部認定マスターコース「稼げる!プロコン育成塾」のブログ。経営・ビジネスに役立つ情報を発信

仮説思考

2021-01-31 12:00:00 | 20期生のブログリレー

みなさんこんにちは!稼プロ!20期生の川村匡弥です。

今日は本のご紹介をしたいと思います。その名も「仮説思考」。東洋経済新報社から出版されている本で、著者は内田和成さん。ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)日本法人の代表も務めた、日本のコンサルタントの第一人者です。この本が出版されたのは2006年ですが、コンサルタント必読の書として今でも売れています。その中から、エッセンスをかいつまんで話したいと思います。

---

仮説思考の一番のメリットは、短時間で解決策を導き出せるところにあります。仮説思考の反対は網羅思考で、これは可能性を一つ一つ検証していくやり方です。ですが、現代は情報にあふれており、調べようと思えばいくらでも調べることができてしまいます。そんなことをしていたら時間がいくらあっても足りません。
その点、仮説思考は「これが効果的なのではないか?」と仮説を立てて、それを検証するための調査を行うことになります。なので調べる量は必要最小限で済みますし、間違っていたとしても仮説を修正することで先に進めます。このように網羅思考に比べると、かなりの短時間で物事を前に進めることができるんですね。

仮説思考の使い方としては大きく2つ。問題発見のための仮説と、問題解決のための仮説があります。「仮説思考」という言葉にこだわっていると、この2つを混同してしまいがちですが、種類としては別物だということに留意しておかなければなりません。とくに問題発見の仮説は非常に重要で、真因を発見できるかどうかで、提案の効果の良しあしが決まってしまいます。

そして、仮説を立てるときには「良い仮説」となるよう心がけます。良い仮説とは、
①掘り下げられていること
②アクションに結び付くこと
の2つを満たす仮説のことです。例えば、「営業成績が上がらない」という問題に対して、「営業マンの効率が悪いのではないか?」という仮説では、ざっくりしすぎていますし次に何をしたらいいのかわかりません。「営業マンがデスクワークに忙殺されて、取引先に出向く時間がないのではないか?」という掘り下げた仮説にすることで、次の打ち手も見えるようになります。

---

昨日の武井さんの記事にもありましたが、現在20期生は診断実習の真っ最中です。私たちの班でも、診断先のヒアリングに向け、仮説を立てながら質問項目を検討していっています。良い仮説を立て、ヒアリングで検証・修正し、実のある良い提案ができるよう、精一杯頑張っていきたいと思います。

皆さんももしこの本が気になったら、お手に取ってみてください。姉妹本の「論点思考」もおすすめですよ。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

本日は稼プロ!第7回講義

2021-01-30 12:00:00 | 20期生のブログリレー

稼プロ!スタッフの武井です。

お題のように、本日は稼プロ!は第7回講義日です。
緊急事態宣言中のため、予定していたカリキュラムの一部を変更して、
Zoom形式での半日の講義となります。
※当初予定した【診る】ヒアリングの準備、診断先企業様にてのヒアリングは、
2月下旬の第8回講義にスライド

塾生のみなさんは、今月上旬に【書く】課題であったビジネス小論文が完成。
診断実習先企業様でのヒアリングも1か月延期のため、
思わぬところでホッと一段落つける時間ができたかと思います。

今年の診断実習はすでに案内されていますが、塾生を3班に分け、
実務補習のようにグループで行います。

12月講義の中でも木村洋一講師は、事前準備と仮説の大切さを力説していました。
ヒアリングも1か月延期となり、時間的な余裕が生まれたことで、
短時間では難しかったグループ内でのベクトルをあわせるなど、
できることも増えたように感じます。
時間的な余裕ができた利点をいかして、
2月ヒアリングの準備を進めたいですね。

追記:
報告書では【書く】基本が忘れがちになりますのでご注意くださいませ。

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

事実に基づいた主張

2021-01-29 12:00:00 | 19期生のブログリレー

みなさん、こんにちは。稼プロ!20期生の加納久稔です。

 

今日は「主張と事実」に関して最近思うことを少し述べさせていただきます。

 

アメリカに新大統領が就任してから10日近く経過しました。前大統領はいろいろな点で個性の強い方だったようですが、自分に都合の悪いニュースが流れると「フェイクニュースだ」と一蹴する一方、根拠が不明なのに断定的に主張することについては、全てではないにしても「?」と思いました。「選挙は盗まれた」旨の発言はその最たるものですが、それを信じて行動に移す支持者がいたことは、個人的にはもっと不思議でした(「選挙は盗まれていない」と100%主張することができるわけではないこと、念のため)。

 

事実に基づかない、事実を確かめない、あるいは事実を正確に把握しないで行う発言は日本でもあるようです。総務相がauの新料金ブランド「povo」について「紛らわしい」と発言した後に釈明した件は、その一例になるのでしょうか。また、ワクチン担当相がNHKのワクチン接種スケジュールに関する報道に対して「デタラメだ」とツイートしたものの、内容は厚生労働省が作成した資料に基づいたものだったらしいことについては、その後の発言がないようですので何とも言えません。

 

これらは政治家の発言ですが、ビジネスにおいても相手の主張はどのような事実に基づいてなされているのか、常に意識しなければならないでしょう。

 

ただ、「何が事実か」というのが非常に難しいときもあります。

 

たとえば、「新型コロナは指定感染症2類相当以上から5類相当に変更すべきだ」という主張です。2類相当以上だと保健所の負荷が高く、民間病院は患者を受け入れがたい。死者数などから考えると普通のインフルエンザと同じ5類相当でよい。5類相当にすれば保健所や医療現場のひっ迫は解決する、というのが理由のようです。

 

専門家でもいろいろな意見があるようですが、素人的には「普通のインフルエンザはワクチンがあるが、新型コロナにはまだない。免疫がない状態で通院したり診療したりして大丈夫だろうか」と単純な疑問が浮かびます。絶対に正しいことはないかもしれませんが、一日でも早く収束に向かってほしいのは確かです。

 

そしてもう一つ。「ヤフコメ」などには対立する主張を一切認めない、または一方的に攻撃するものもあるようです。十人十色、同じ「事実」からでも人それぞれの意見を持つことでしょう。議論を戦わせることは必要でしょうが、自分と異なる主張を一切認めないことは排他的であり、いかがなことではないでしょうか。

 

18世紀のフランスの哲学者ヴォルテールの名言の一つに、「私は君の意見に反対だ。しかし、君がそれを言う権利は生命をかけて守ってみせる」というのがあるそうです。コロナ禍で自分自身、精神的に余裕がないと感じるときもありますが、短絡的にならず、相手の意見も尊重するように心がけたいと思います。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「正しくやる」と「正しいことをやる」

2021-01-28 12:00:00 | 20期生のブログリレー

 こんにちは、20期生の岡田です。
 今回のブログは、日経ビジネス電子版の記事で見かけた「正しさ」に触れた2つのインタビュー記事を参考にしました。1つは2021年1月15日付の柳井正社長インタビュー記事です。もう1つは2021年1月20日付のティース教授インタビュー記事です。

 タイトルのフレーズはティース教授のインタビュー記事に出てきました。このティース教授は「ダイナミック・ケイパビリティ」の提唱者だそうです。これは「組織が正しく変化する能力」という意味合いであり、数多くの研究者が理論化に取り組んでいる未完成な概念であるとしています。ティース教授は「正しくやることが重要なのではない。正しいことをやるのが重要なのだ。」とコメントしています。

 ピーター・ドラッカーの著書の日本語訳である『現代の経営(下)』(上田惇生訳)にも、「正しさ」に関する記述があります。「重要なことは正しい答えを見つけることではない。正しい問いを探すことである。間違った問いに対する正しい答えほど、危険とはいえないまでも役に立たないものはない。」というものです。つまり、正しさの方向性が重要であると言えそうです。

 ティース教授の言葉に戻ると、日本は物事を「正しくやる」こと(例えばトヨタ生産方式)で成功してきたとしています。日本の課題は「正しいことをやる」、つまりどのようにイノベーションを起こすか、であると教授はコメントしていました。あまり意識していなかったこの2つの言葉に大きな違いがあることに気づかされました。

 もう1つの柳井正社長インタビュー記事では、「正しい経営」についてコメントが掲載されていました。株式会社ファーストリテイリングの企業理念には「正しさへのこだわり」があります。この「正しい経営」の意味について問われたところ、柳井社長は、「道理も感情も全部筋が通っていないといけない」「一般に通用する正しい考え方」「長期的にお客様の生活がよくなること」とコメントされました。そして「正しい経営」を「ごまかしをしないこと」と表現しました。

 柳井社長の言葉をティース教授の概念で分けてみると、「正しくやる」は「ごまかしをしない」にあたり、「正しいことをやる」は「長期的におお客様の生活がよくなる」に該当しそうです。その他にも柳井社長インタビュー記事の中には「正しいこと」へのこだわりがちりばめられています。このこだわりは株式会社ファーストリテイリングが世界で活躍できる企業に成長している大きな要因になっていると思いました。

 これらの記事は、これまであまり意識してこなかった「正しいこと」を再考する機会となりました。気づきを得られたことを大切に、「正しさ」にこだわれる人間になれるように心がけたいものです。ただし、口に出すのはまだちょっと恥ずかしいですね。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

実務補習について

2021-01-27 13:00:00 | 20期生のブログリレー

皆さん、こんにちは。

稼プロ!事務局スタッフの中津井徹です。

1月ももうすぐ終わりますが、今年初めてのブログになります。

新型コロナウイルスの感染拡大の勢いはなかなか衰えませんね。これまでにない早さでワクチンの開発に成功したものの、ワクチンの広範囲の接種には米国の動きをみてもわかるようにかなりの期間を要しそうです。日本でも年明けに再び緊急事態宣言が発令され、私の勤務先でも出勤と在宅勤務を併用する形を取っています。諸事情により、私はずっと出勤していて未だに在宅勤務を経験出来ていません。自宅の近くの商店街の飲食店では、要請通りに20時までの営業、緊急事態宣言の期間は休業、テイクアウトのみなど対応は様々です。テイクアウトの回数を増やすなどして微力ながらサポートしていきたいと考えています。

さて、今回は実務補習について書いてみたいと思います(受けたのが2018年なので古いですが)。

私の場合、仕事や実務従事のあてがなかったので、実務補習を15日間受けて診断士資格の登録をすることに決めました。2月の15日間コースで一気に終わらせたかったのですが、残念ながらまとめて有給休暇を取得できる状況にはありませんでしたので、2月・7月に仙台、8月に東京で5日間コースを受けました。当時、福島県福島市に住んでいましたので、仙台をメインに、一度は受けておいた方がよいと考えて東京を選択しました。東京では「途中でやり直しになって夜中までかかって診断書を完成させた」ということも少なからずあるようですが、仙台ではそのようなこともなく、東京と比べてとてもアットホームな雰囲気でよかったです。終了時には終了証が1人1人に授与され、実務補習を終えた感想や今後の抱負を話す機会もありました。コロナ禍では難しいと思いますが、落ち着いたら地方での実務補習も選択肢の一つとして考えても面白いかもしれません。診断士登録は10月1日付け。当日の官報は記念にダウンロードして保存してあります。

以下、実務補習に向けて必要なことをランダムにピックアップしていきます。

 

①実務補習用Myページへの事前登録

中小企業診断協会のホームページから実務補習申し込み用のMyページでユーザ登録をしてから実務補習の申し込みとなっています。メールアドレスやパスワードを準備しておきましょう。

今後、診断士活動をしていくとメールのやりとりも多くなります。仕事や私用のメールアドレスとは別に診断士活動用のメールアドレスを作ってもいいかもしれません。

 

②ノートパソコン

実務補習だけでなく、診断士活動をするにあたって持ち運びができるノートパソコンが必要になります。私も合格後に自宅用のノートパソコンとは別に購入しました。なお、実務補習で作成する診断書はワードです。Appleでもワードはありますが、Windowsのものと合わせるときにトラブルが発生する話を聞きますし、私の実務補習でも発生しました。メンバーに詳しい人がいたので何とか解決できましたが、Windowsの方が無難だと思います。

 

③Facebook / LINE / Zoom / Slack など

セキュリティ面など気になることもありますが、診断士の方々はFacebookでのつながりや情報発信・共有が非常に多いです。また、実務補習ではメンバー間でLINEのグループを作ってやりとりをしていました。まだ登録してないという方はこれを機にやってみましょう。コミュニケーションツールとしてのZoomやSlackも知らない方々は知っておいて損はないと思います。

 

④Dropbox / Googleドライブ/ boxなど

実務補習でのデータのやりとりやその後の活動でも上記の共有フォルダを使う機会が非常に多いです。ノートパソコンだけでなく、スマホにアプリを入れると、スマホでも確認できて便利です。こちらも知らない方は調べておきましょう。

 

⑤お金

実務補習は5日間コースが約6万円、15日間コースが約16万円。自宅から通える方はいいですが、私のように他県から仙台や東京へ行くとなると移動の交通費以外にも宿泊代までかかります。実務補習だけでなく、今後、診断士活動をしていくと色々と支出も多くなります。協会への入会、プロコン塾などのマスターコースや研究会に参加するにも会費がかかりますので、自分の懐との相談が必要です。

 

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする