♫どーこかでー だーれかがー きっと待っていてくれるー
吉野家の麦とろ御膳を食しながら、1970年代初頭、一世を風靡した木枯し紋次郎のテーマが脳裏に浮かんだ。小室等作、ボーカル上條恒彦の名曲である。テーマ曲をバックに、躍動する紋次郎がストップモーションになるところなんか、鮮やかに目に浮かぶ。
関わりのないことに巻き込まれて、いつも忙しい紋次郎の食事は、麦とろ飯であり、更に急ぐ場合は、麦めしに味噌汁をかけてかき込んでいたっけな。
さて久しぶりの吉野家だが。この店での注文のつけ方は無数にあるらしい。現に隣席の青年は、「牛丼あたまの大盛り、つゆだくだく」と注文をつける。つゆだくはポピュラーだが、だくだくとはね。
僕のダンディズムは、店では注文をつけないこと。店が推奨する調合のまま、出された一品を食すのだ。
えっ、牛丼屋でダンディズムを持ち出すな?