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続 ケミカルアンカー

2013年12月08日 | 構築物に関する記事から

笹子トンネル天井板崩落事故で9人が亡くなっていますが トンネル完成から

事故発生までの35年間 リスクに気付く事前兆候が何度も有ったことが新聞

に載っていました。

その時点で すべての安全を確認する素直な目で見ることが出来れば今回の

事故が避けられた可能性があったのかもしれません。

 

今回の事故発生13年前(1999年) 山陽新幹線やJR室蘭線のトンネルで

コンクリート片が落下する事故が相次いだそうです。

事故頻発を受け 翌年(2000年) 旧道路公団も笹子トンネル上がり線で

臨時点検を行い 天井版のボルトなどの不具合219箇所を確認したが「特

に支障なし」 と落下防止策は取らなかったそうです。

更に2001年にもボルト引き抜き試験で接着剤の定着不足などを見つけて

いたが 「構造的には問題なし」 と見過ごしたそうです。

 

「目に見える問題が起きていないうちは大丈夫。」 「天井版は構造体でない

付属物に過ぎない」等 メンテナンス軽視の感覚が組織内で育ったようです。

 

メンテナンス軽視が更に進んだ要素として民営化が指摘されています。

2005年 旧道路公団が民営化されるまでの3年間に管理コストの3割削減

が打ち出されたそうです。

補修ニーズが増えても管理コストが下がったのではどこかで無理が来ます。

「ちょっと心配だが予算が取れそうも無いから 見なかったことにしておこう。

仕事も減ることだし・・・・まあいいか。・・・・まだ大丈夫だろう。・・・・」

こうしてロシアンルーレット状態は確実に進んでいったようです。

 

選挙に勝つため 予算食いの派手な箱物新設を謳い続ける先生方に方向

転換をお願いしたいものです。

地味で目立たない既存インフラの整備に予算をまわす先生も必要です。


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