ウチには畑が二つある。
二種類と言った方がいいかもしれない。
四畳半くらいの広さのその名も「四畳半畑」と、0.5m×20mの細長~い「回廊畑」だ。
「四畳半畑」は退職間際まで何十年も草ぼうぼうで放置され、せん定した芝生や生垣の葉っぱをドカドカ捨てていた。
引き抜いた雑草もそのまま放置していた。
コンポストを置いて、残菜や残飯処理にも使っていた。
まるで大きな生ごみの捨て場のようになっていた。
「回廊畑」にはずっとツツジが植わっていた。
もともと別の生垣があったが、せん定しにくい、花が咲かないという理由で、業者に頼んでブロックで細長く囲ってもらい、ツツジを植えた。
できた当初はなかなかイカす眺めだった。
実は、それぞれの畑の誕生秘話が野菜の生育に大きな影響を与えている。
野菜の成長に差があるのだ。
「四畳半畑」の方は植えた野菜の成長がハンパない。
例年植えるトマトもブロッコリーもワタクシの背丈をはるかに超えて大きくなる。
キュウリやゴーヤーは実を大量生産する。
一方、「回廊畑」の方は土がやせ細っているのか、まあ、それはそうだろう、ずっとツツジが植わっていて、栄養の搾取が続いていたところだ。
育つ野菜が貧弱だ。
堆肥と肥料を大量投入したが、あまりその効果は感じられない。
今年は化成肥料に頼ることにした。