退職するダンナさんのことで相談に乗ってくれと同僚女性に言われたことがあった。
ダンナさんは趣味がないという。
そこで退職後、なんかできることはないかという話になったそうだ。
心の中では「退職してからでは遅すぎる!」と思っていたが、そんなことはおくびにも出さずに話を聞いた。
「貸農園はどうですか?」と聞いてくる。
ワタクシが3年間、貸農園をやっていたのを知っていた。
「あ~、いいですねぇ~」
心にもないことを言ってしまった。
「健康的だし、収穫が楽しみ!」
ほんとうは酷暑の夏、極寒の冬、白内障を心配しながら、黙々と作業が続けられるか? と思っていた。
「ジョギングはどうですか?」と聞いてくる。
ワタクシが5年間、マラソン大会に出続けていたのを知っていた。
「あ~いいですね~」
また心にもないことを言ってしまった。
「健康診断いらずの体になりますよ!」
マラソンは体に悪い。
有酸素運動はよけいに活性化酸素を発生させる。
長距離走には向き不向きがある。
その後のダンナさんのことは知らない。
たぶん、今頃は家でゴロゴロしているだろう。
退職間際に、退職後、何をしようかと考えること自体が手遅れだ。
いろいろ手を出しているうちに、あっという間に年取ってしまう。
だいたい50才くらいから、10年後を想定して、考える必要がある。
いいと思っても、2、3年で飽きてしまう。
いや、これじゃないなと感じる時が来る。
何年も試行錯誤をして、残るのはいくつかだ。
ワタクシは10年間で、10こくらい考えた。
その中で残っているのは、ゴルフとブログと菜園と・・・マラソンはウォーキングに変わり、貸農園は家庭菜園に変わって、今も続いている。
退職後、孫活動が加わった。
孫の世話もなかなか手ごわい。
今は断捨離にも精を出す。
次から次にしなければならないことが増えている。
人生はヒマつぶしだが、貧乏暇なしというところだ。