統計ブログはじめました!

各専門分野の統計技術、方法、テクニックなどを気ままに分かり易く例題をもとに解説します。

統計のコツのこつ(49)

2017-07-02 17:04:03 | 日記・エッセイ・コラム
前号でご紹介した「ValidationーSupport処理プログラム」(日本臨床化学会)による「CPK活性値」(例題)の出力結果は図1~図4の様になっていました。
 
図1 血清CPK活性値の基本統計量
 
(但し、X1=A1h、Y1=B1h、X2=A2h、Y2=B2h)
 
図2 相関に関する統計量
 
図3 3つの線形回帰式
 
 
 
図4 ツインプロットとヒストグラム
 
 
(但し、試薬1=A1h、試薬2=B1h、Ⅹ2=A2h、Y2=B2h)

それでは、
2つの測定値間の相関関係の例題(CPK活性値)をデータ解析環境「R」でやって見ましょう。
事前に次のpackageをインストールしておいて下さい。
 
Package‘lmodel2’
 
そして、
次の「R]プログラムを実行して下さい。
 
「R」プログラム
***
A1h<- c(100,350,190,342,70,100,60,45,30,40,43,50,45,70,30,31,20, 95,150,60)
B1h<- c( 69,236,130,316,95, 60,56,30,35,54,39,60,51,57,34,27,29,106, 94,55)
dat<- data.frame(A1h, B1h)
dat
 
library(lmodel2)
MA.fit <- lmodel2(B1h~ A1h, data=dat, "interval", "interval")
MA.fit$regression.results[3, ]   # SMAの勾配と切片
MA.fit$confidence.interval[3, ] # SMAの95%信頼限界(95%CI)
windows(width=5 , height=4 )
plot(MA.fit, "SMA")
 
出力結果
# SMAの勾配と切片(95%CI)
> MA.fit$regression.results[3, ] 
....Method....Intercept......Slope........Angle(degrees) ...P-perm(1-tailed)
3....SMA......8.032119...0.7664537......37.46849................NA
 
> MA.fit$confidence.interval[3, ]
....Method....2.5%-Intercept....97.5%-Intercept....2.5%-Slope.....97.5%-Slope
3....SMA..........-3.132161...........17.72627...........0.6655256......0.8826878
 
図5 SMAによる回帰直線と信頼区間
 
***
 
図3(ValidationーSupport処理プログラム)の標準主軸線形回帰式(SMA)と比べてみましょう。
 
..........................勾配(95% CI)...............切片(95% CI)  
処理プログラム..0.766(0.588~0.913)....8.032(-4.209~21.024)
「R]プログラム..0.766(0.666~0.883)....8.032(-3.132~17.726)

95%CIはブートストラップ法との違いが出ている様です。
なお、
「MA.fit」とすれば、OLS(最小二乗法)、MA(Major Axis:主軸回帰)、SMA(Standard MA:標準主軸回帰)、RMA(Ranged MA:修正主軸回帰)の出力結果を見ることが出来ます。
また、
plot(MA.fit, "SMA")の「" "」の部分を「"OLS"」、「"MA"」にして、その違いを描画で試して下さい。
 
情報統計研究所はここから!
 
 
 
 
 
 


最新の画像もっと見る