父は登別で一刀彫りの修行をしていたそうです。その後、登別から岐阜高山、大分別府と一刀彫りの修行を重ね故郷は金毘羅さんに帰ってきます。金毘羅さんは石段の参道を登りつめた一角で一刀彫りの実演販売のお店を開きます。
全国からの参拝者でにぎわっており、一刀彫り実演のお店は大繁盛だったそうです。有名な武者小路先生や松竹映画の俳優さん達の色紙も残っています。
そんな繁盛を見込まれて、父は婿養子に入ります。しかし、最初の奥さん（私の母ではありません）は病弱でしたが父はとても愛していたのでしょうか？
その奥さんが亡くなった時、父の傷心ぶりはひどく、お店を職人に任せたまま1年間を瀬戸内海の本島で過ごします。
本島では釣り三昧の日々で、昼頃になると宿屋から仲居さんが伝馬船で食事とお酒を運んだそうです。