統計ブログはじめました!

各専門分野の統計技術、方法、テクニックなどを気ままに分かり易く例題をもとに解説します。

医学と統計(19)

2007-11-18 11:37:56 | 日記・エッセイ・コラム

Internet Computer Network Laboratory

情報統計研究所

平均値は素晴らしい・・・!

データを代表する値として統計分析に大切な数値です。「平均値と標準偏差(誤差)」や「中央値と%タイル」による表示によってデータのバラツキなどを知る事が出来ます。PlotMeanやBoxPlotはお馴染みですが代表値には加重平均、トリム平均、幾何平均、調和平均などがあります。

加重平均は医学実験などにおいて何回か測定されたデータを用いることがあります。例えば、同じ実験においてAではXA±σA 、BではXB±σB でデータの不一致があると考えられるとき、XAとXB を組み合わせて最良推定値を求めます。

トリム平均はデータを大きさの順に並べたときの両端の値(最小値と最大値)をトリム(除去)して平均値を求めます。幾何平均は変化率などに、調和平均は速度などに用いられます。

平均値は基本中の基本ですので、色々な平均値について検討することも大切だと思います。

 


医学と統計(18)

2007-11-03 16:26:44 | 日記・エッセイ・コラム

Internet Computer Network Laboratory

情報統計研究所

このブログは情報統計研究所に寄せられた相談を参考にしています。少し気になった事例に共分散分析があります。

共分散分析は簡単に申しますと従属変数(y)と独立変数(x)がA群とB群に分かれているとき「Y=ax+b」の回帰式を求め予測式(Y)と従属変数(y)の差(Y-y)をA群とB群について「t検定」を行いA群とB群に有意差があるかどうかを問うものです。

分散分析の発展したものであり系統的な誤差を除去し誤差のバラツキを少なくして検定力を高めようとする分析法と言えます。そうか・・・、

分散分析って簡単だと思って統計ソフトでやってみると沢山の数字が出力され戸惑うかも知れません。簡単じゃない・・? 

と思われるかも知れませんが、数字の羅列を良く見るとA群とB群の回帰式に関する検定結果などで占められていますが、要はA群とB群の違いを示した情報なのです。統計ソフトは親切ですので沢山の検定結果を全部出力してくれますが、その中から研究者が必要とする情報を抽出すれば良いのです。