統計ブログはじめました!

各専門分野の統計技術、方法、テクニックなどを気ままに分かり易く例題をもとに解説します。

なた豆の不思議(終わり)

2004-10-27 17:19:26 | 健康・病気

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本稿をもって「なた豆の不思議」を終えますが、”なた豆”分析のご依頼者の権利を損なわない配慮から化学的分析の詳細を明らかに出来ません。
依頼者である彼女の祖母が幼い彼女に口癖のように言っていた「困った時にはナタマメを植えね~よ」から、はじまったナタマメの研究でした。彼女はこの研究の途中でがんを発病しましたが、それを克服し学位論文を完成させ、その研究にもとづく確かな栄養補助ドリンク剤を開発するに至りました。
「がんに苦しむ人々のために」と彼女は言いますが、筆者のような俗人には”ホントなの?”
などと思ってしまいます。それが本当であることはこの分析を引き受けてから今日までの彼女の一貫した研究に対する取り組みや、日常の言動からハッキリと本物であることが分かりました。
人はキレイゴトを並べ立てていても、長い年月の間にはチョットしたことで本心を吐露するものです。
筆者の俗人ぶりを恥じているところです。
最後に、
色々な制約から彼女の論文をご紹介できないのが残念ですが、英語論文の要旨の一部を下記のホームページで紹介しています。ご参考になさって下さい。

参考ホームページ
http://kstat.sakura.ne.jp

次回からは「情報統計研究所」と某大学との共同研究である「合成開口レーダに関する研究」についてご紹介しましょう。

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情報統計研究所は色々な技術や技能や知識や経験などを気軽に発表できる場を提供します。
現役キャリアーとキャリアーアンカーの交流の場として、「e-とぴあ・かがわ」に「レジャー&ジョブ」(L&Jクラブ)を提供しています。








なた豆の不思議(12)

2004-10-18 15:45:45 | 健康・病気

s0018imo


なた豆と言えば「カナバリン」が代表される化学物質ですが、カナバリンを含む”なた豆”はタチナタマメであること、そして、カナバリンのリンパ球幼若化作用が本当に人体において免疫の活性化につながるのか、それを証明した指標はあるのかなど、まだまだ解明途上と言えます。
なた豆を煎じれば確実にカナバリンは消失してしまいます。なた豆のカナバリンの効用に期待するなら生豆で使用するしかありませが、カナバリンの副作用には注意すべきです。
なた豆には先にも述べましたが、植物ステロールやトリゴネリンが含まれているのです。
筆者はこれらの化学物質にもっと注目すべきと考えています。
そこで、「植物ステロール」について、少し説明しておきたいと思います。

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植物ステロールはフイトステロール(Phytosterol)とも言います。
テロールには動物性と植物性があって、動物性のものがコレステロールなのです。食事でとったコレステロールは、体内でLDLコレステロールになりますが、調理のときに植物ステロールが配合されている食用油を使うと、植物ステロールの働きによってコレステロールは腸間から吸収されにくくなります。
その結果、LDLコレステロールが減少するのです。このことは多くの研究論文で証明されています。また、植物ステロールはステロイドホルモンやプロスタグランジンの作用に間接的に影響を与えるので「癌化のもとである突然変異細胞が癌細胞となるプロモーション過程を抑制する」効果があるとも考えられています。
確かな研究論文で多くの報告がありますので、新しい機能性食品としての植物ステロールに注目したいと思っています。


ナタ豆関連のホームページ
http://kstat.sakura.ne.jp