城台山日記

 城台山の麓で生まれ、毎日この山に登り、野菜・花づくり、読書、山登りをこよなく愛する年寄りの感動と失敗の生活日記です。

明神山に登る ◯年◯月◯日

2020-04-27 20:04:14 | 山登り
 2年前に上大須の民家付近から取り付き、管理道を使用してドウの天井(1332.5m)に登った。このときに管理道1250m付近に「明神山」と書かれた標識があるのを見つけた。そして今日、上大須ダム湖の公園付近から中電境界の道を利用後、上記の管理道を利用して明神山(1136m)に登る計画をたてた。その理由は、明神山に直接登るルートはどれも厳しく、時にはザイルを使用する箇所もあり、安全登山=年寄り登山を標ぼうするおじさんには不向きということであった(明神山の記録も「ドウの天井」を利用したものばかり)。

 さて、公園からすぐの沢の左側に付けられた管理道は取り付きから四つ足で登らなければならないほどの急勾配で、落ちたら酷い結果になると思われた。

登山口

 急な道

すぐに勾配は緩むが、相変わらずの急勾配が続く。先頭を行くOさんが「アカヤシオ」を発見、そして少し登ると赤やピンクのシャクナゲ、しかし花数は少ない。

 アカヤシオ

1時間半の苦しい登りで管理道に到着、すぐに屏風山とつい最近の降雪により再び残雪豊富となった能郷白山が見えてくる。30分ほどで明神山下降点(駐車場が設けられている)に到着。

 管理道に到着

真ん中中央付近が明神山 左は屏風山

 明神山への下降点

 いよいよ、第二幕が開始された。目的の明神山は下降点(1250m)からはなんでもない小ピークに見える。(ドウの天井からは200mも低い。そのような山になぜ登るのか、おじさんの場合は大垣山協の定める「美濃百山」に入っているのでしかない。)ヤブ対策用にヘルメットと防護用グラスを装着し、下りにかかった。激ヤブではないが、木の枝は容赦なく行く手を邪魔する。おまけに斜面は雪か雨の影響で滑りやすくなっている。幸い残置の赤テープ、踏み跡ははっきりしている。二つほどピークを越えると待望の明神山山頂に到達。

 明神山山頂

2時間は覚悟していたが、1時間15分ほどで到着。この時期、まだ落葉樹は葉が出ていないので、進むべき道がはっきりわかるのが予想外の時間となった。もうしばらくすると、新緑の季節となり、進むべき方向も不確かとなる。山頂で少し冷えたビールの味は最高。

 今度は登りが多くなるので、帰りは少し不安だった。しかし、登りよりも踏み跡をしっかり認識できたことにより、途中休憩も1時間30分で下降点に到着。

 おじさんの本日の出で立ち

すると先行したダブルOさんは既にドウの天井に行ってきたばかりだった。私たちは西半分の景色しか見ていないが、彼らは東半分すなわち北アルプスや乗鞍などの展望もゲットしたらしい。後攻のおじさんもEさんももとからドウの天井に行く気はない。すぐに下りにかかる。最大の緊張場面は登山口のすぐ上の斜面、ストックをしまい、後向きで下降、無事故で公園に到着することができた。

コースタイム 登山口7:05→管理道合流点8:40→明神山下降点9:15→明神山山頂10:30~11:00→下降点12:30→登山口14:12


 合流点到着時間の間違い(誤9:40→正8:40) 

 
今回スマホ兼カメラを忘れましたので、画像は全てEさんから提供していただきました。
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県図書館休館をどう乗り切るか 20.4.19

2020-04-19 19:26:38 | 面白い本はないか
 4月1日に岐阜県図書館で借りた本を数日前に読み終わった(難しいところや興味の無いところは端折って読んでいる)。ところが、3月には行われていたネット予約貸出すらも休止となったので、現在本を借りることはできない。退職後、読書+畑・花+山登りをバランス良く行うことで、快適な生活を送ってきた身にはちょっとした危機。アマゾンで少しは補充できるもののそれだけでは全然足りない。だが、購入した本で一度は読んでいても、内容はほとんど覚えていないものばかりなので、それを再読することにした。まずは、加藤陽子著「満州事変から二中戦争へーシリーズ日本近代史⑤」を読み始めた。


 この本棚(一部)から選書する

 図書館で借りて読んだ最後の本、ミレヤ・ソリース著「貿易国家のジレンマ」を少しばかり紹介する。経済について学ぶとき、必ずリカードの比較優位論が出てくる。もとは当時のイギリスの穀物輸入に関して、穀物に関税をかけるかどうかが議論された。リカードはイギリスは工業製品の生産が得意なのだから、穀物の関税をなくし安くなれば、労働者は恩恵をこうむる。一方で穀物を作るのに得意な国は、イギリスから工業製品を輸入する。これによってお互いが利益をこうむるという話(少し簡略化しすぎているが)で、貿易を考えるときかならず出てくる理屈である。しかし、現在トランプさんなどはこうした理屈が全くわからないか、無視している。素人にはトランプさんの理屈は大変わかりやすい。かつて結ばれたNAFTAや結ぼうとしていたTPPを否定する。これらの貿易協定はアメリカに不利で、アメリカの労働者から多くの仕事を奪い、失業をもたらしているのだと。失業をもたらしているのは、貿易の結果ではなくロボットやITの導入などの技術進歩にゆるものだというのが有力な反論であるが、失業をもたらしているという経済学者も存在する。この本の後半は日本の貿易政策をめぐるもの。曰く日本は貿易政策をめぐっては受け身的であったが、TPP以降では他国をリードするようになってきた。この態度の変化は日本の経済の不調によってもたらされたが、現在も農業問題に大きく制約されている。TPPにより、日本の生産性が向上すれば、経済の停滞を脱することが出来るかもしれないと。私には少し楽観的過ぎるような気がする。もちろん、不勉強でTPPにより何が変わるか知らないからかもしれないが。

 アマゾンで買い求めた佐伯啓思著「「保守」のゆくえ」にリカードとマルサス(食料生産は人口の伸びに追いつかないという)について述べた箇所「マルサスの悪夢は到来するのか」がある。マルサスは言う。農業と工業のバランスこそが望ましい。ひとつの産物に特化した国際分業論は適切でない。イギリスが工業に特化しても、他国も工業化するので、イギリスの比較優位が将来も続くとは限らない。穀物を輸入することは、供給を外国の手にゆだねることになり、食料事情をきわめて不安定にする。かりに戦争になれば(コロナも?)、穀物供給の途絶ということになる(このようにマルサスが言っていることを全く知らなかった)。この後イギリスは貿易を拡大し、軍配はリカードに上がった。しかし、大戦時ドイツによる食料封鎖にあった。将来耕作可能な土地は環境変化によって少なくなってくるかもしれないし、人口はいまだ増え続ける。

 上記の本で面白い箇所があるので紹介する。「教育のディレンマは超えられるか」から。政治や社会における権威喪失と、学校における権威喪失は相互に共鳴し合っている。社会の中で権威が喪失されれば、子ども達に伝達すべき確固たるものはなくなり、学校に権威がなくなれば、そもそも「教える」ことなど不可能になるのも当然である。(中略)大人達の権威から解放された子ども達の世界にあっては、個々の子どもは、仲間たちの多数派の暴力にさらされることになった。
 佐伯氏の本(安い新書本ばかりだが)もたくさん棚に眠っているので、もう少し保守論者の言うことに耳を傾けてみよう。


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タケノコ、夏野菜の苗 20.4.18

2020-04-18 19:30:43 | 野菜作り
 昨日、城台山散歩の帰りに山の畑のタケノコの状況を見に行った。

 城台山すぐ下のつつじ 意外ときれい!

その場所は山の中腹に食糧難の戦後短冊状に開墾されたもので、私の子どもの頃はジャガイモなどを作っていた。しかし、今や手入れする者もいなくなり、侵出してきた孟宗竹や笹の繁茂するところとなった。そのお陰で毎年自家消費+アルファのタケノコの収穫できる場所となった。見回りの結果、何本かのタケノコを見つけ、午後からの出動となった。笹や小さな灌木も優勢となりつつあることから、収穫と同時に草刈りも行うことになった。このお陰で隠れていたタケノコも何本か発見することができた。

 本日の収穫 少し知人にお裾分けした

 おじさんは収穫するだけだが、それから家内の奮闘が始まる 皮をむき、適当な大きさにして、あく抜きのための糠とともに鍋で1時間以上煮る 1日放置してから、煮物、酢味噌和えなどに加工 さらに長期間の保存のため瓶詰め(写真)にする 本日の夕食でタケノコ料理を味わった

 今日は雨で畑はお休み。そこで枝豆とカボチャのポットへの種まきを行った。さらに金曜日にサカタのタネから届いた野菜(ナス、トマト、キュウリ)の苗をチェック。

 ナスの苗も随分小さめ お天気の良い日に植え付ける予定

さらに、少し前に掘り出した里芋を洗う。

 今かみさんが皮むきをしている

 庭ではバラのつぼみが随分膨らんできた。すでに2回の消毒をしている。

 つるバラのアーチ

 ハナミズキ 今が一番きれい!

 都忘れ 昔からある園芸植物

 4月に来たばかりのクレマチス 「モンタナ・フレッダ」 モンタナ系が2種類あったが、枯らかしてしまった

 数年来育てているクレマチス 「天使の首飾り」



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薙刀山・野伏ヶ岳 20.4.16 

2020-04-16 22:07:37 | 山登り
 新型コロナの影響で仕事や趣味などに十分打ち込めない皆様方には申し訳ない気持ちもあるが、季節は待ってくれないし、体力がなくなるおじさんにはコロナ禍の収るのを待つこともできない。できることは、地元の神社での祈り?くらいしかない。

 毎年6月30日の夏越の大祓に登場する「茅の輪」がコロナの退散を願い設置された

 3月18日に不完全燃焼に終わった薙刀山への再挑戦をEさんのご協力で今日行った。前回よりも1時間早く家を出て、開通して間もない高富インターを利用。ところが関広見インターから先が6時まで工事中で通れない。美濃インターから仕切り直しで現地石徹白へは6時過ぎに到着。雪のない林道を歩き、いつものように最後の林道をショートカット。雪がなく、笹藪が広がる。旧和田山牧場も雪はまばらにしかなく、融雪のため一面池のようになっていた。

 林道から旧和田山牧場へのショートカットの入口 全く雪がない

 野伏ヶ岳ダイレクト尾根のルートと分かれ、地形図上にある点線(林道跡)をたどっていく。しかし、廃止されてから長い年月が経ったせいか、木の枝や藪が出ており、結構難儀する。予定では点線のつきるあたりで沢を渡り、右の尾根に取り付きたいのだが、なかなか適当な場所がないし、斜面は雪が少なく、至る所に藪が出ている。沢を渡るのを止めて、雪のついている斜面を選ぶ。最上部には稜線らしきものも見えてきた。途中の急斜面でアイゼンを付けた。雪は堅くはないが、すべりどめになり、体力の消耗も少なくなる。11時少し前に稜線に到着したが、確認すると野伏ヶ岳と薙刀山の距離の3分の1野伏よりの場所。

 やっと稜線に出る 薙刀山への稜線

 薙刀への稜線を登る Eさん提供

 薙刀へは、結構狭い尾根、藪もあり時間がかかった。待望の薙刀山には12時過ぎに到着。山頂からは石徹白の周辺の山々が全て見える。

 薙刀山から野伏ヶ岳

 白山方面

 右経ヶ岳、左荒島岳(違っているかもしれない)
 
 予想タイムより1時間多くかかかったが、とにかく登頂できて大満足、快晴無風の中で久しぶりの山頂でのビールを味わうことができた。このあと、このまま下るということも考えたが、折角の機会であるので、野伏ヶ岳にも登ることにした。途中、急傾斜の雪も比較的堅い所があった。ピッケルは用意したが、いらないだろうと判断して、車の中においてきた。ストックでは雪面に十分刺さらないので、確保は難しい。アイゼンを利かせながらとにかく慎重に登った。その場所をすぎると傾斜は緩やかになり、すぐに広い野伏の山頂に立った。平日のためか誰も山頂にはいない。二人で山頂からの展望を独占した。

野伏ヶ岳パノラマ Eさん提供

 薙刀山方面

 小白山方面

 野伏ヶ岳からの下りはダイレクト尾根を予定していたが、2峰への登頂に気が緩んでいたのだろう。そして今日のものと思われる単独者の足跡にだまされて、東からやや北寄りの尾根を下りてしまった。途中で気がついたが、今更登り返す体力はないので、そのまま下り、薙刀へのルートの途中、廃林道に下りた。前月は降ったばかりの思い雪、今回は少ない雪に苦労した。


 西日が当たる芦倉山、丸山方面

 旧和田山牧場からの野伏ヶ岳

コースタイム 石徹白駐車場6:25→旧和田山牧場8:00→稜線10:53→薙刀山12:13~12:45→野伏ヶ岳14:15→駐車場17:20


 野伏ヶ岳ダイレクト尾根との分かれ道から 林道をしめす点線とGPSの経路が少しずれている

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経済の不調がもたらすもの 20.4.12

2020-04-12 19:36:45 | 面白い本はないか
 コロナのせいで行くところがなくなった人の一部が城台山に来ているような気がする。コロナの前は城台山を登っていても、人に会うことは少なかった。ところが、最近は平日はもっぱら小中学生(学校が休みだからね)、土日は親子連れ、さらには単独の男性に会うことが多くなった。ストレスが確実に高まっていることを感じる。

 一心寺の前のカエデの新緑

 八重のサクラ

 さて、こんばんは2冊の本を取り上げる。ヤシャ・モンク著「民主主義を救え!」と土田陽介著「ドル化するとは何か」、題名を見ただけではあまり関係がないような気がするが実は大ありなのだ。世界的な経済不調と移民の急増さらにはSNSなどの爆発的な普及は、民主主義を不安定にしている。そして、経済不調、それへの対策=政府による経済対策の結果として財政赤字の拡大は少なくない国で通貨危機を招き、自国通貨の不信任=ドル化を招いている。

 アメリカのトランプ、ハンガリーのオルバン、トルコのエルドアン、ほかにもフランス、イタリア、オランダ、オーストリア、ドイツなどでは移民排斥を掲げる極右、極左の政党、政治家がどんどん誕生している。経済的苦境におかれた各国の民衆はこうした政治家を支持している。このような政治家(ポピュリスト)はわかりやすい論理で課題、問題を自分こそ解決できると言う。ところが、実際の問題は複雑で国民につらい試練なしに解決出来ることなどない。しかし、つらい試練を課すような政治家は生き残れないのも事実。少し恐ろしいようなアメリカの世論調査の結果がある。高齢者は民主主義を良いものとする人の割合が高いが、若くなるほどその割合が低くなる。さらに全ての世代で20年前よりも強いリーダーを希求する意識が高まっている。さらにSNSの普及は、トランプのような政治家にとって極めて好都合となっている。

 では、日本の状況はどうだろうか。残念ながら日本については言及されていないので、想像するしかない。政治に対する不満は高まる一方なのだが、欧米のような極右、極左の政党は誕生していない。街中で民間レベルでヘイトスピーチを繰り返す、嫌韓嫌中の高まりなどは日本の地位低下による不寛容が高まったことによる。橋下ブームなどはポピュリズムが高まったとも思われる。いかし、この先は、心配の種は尽きないどころか大きくなる。少子高齢化による一層の経済不調、移民の増加。加えて、GDPの2倍以上となる政府の借金(コロナでますます酷くなる)はいつか円の暴落を招くかもしれない。そうなれば投資としてのドル買いから生活を守るためのドル持ちに変わってしまう。このような危機をトルコやアルゼンチンは今経験している。いつか日本はこうした国の後をたどるのであろうか。

 
 
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