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映画 砂の惑星part2

2024-03-19 10:04:17 | 日記

映画 砂の惑星part2

 前作を見てないので理解できないだろうと予想しながら見ると果たして予想通りであった。スターウォーズはキリスト教文化圏外のヒトも十分楽しめる荒唐無稽な物語であるが、こちらは真面目に作った物語であるから観客も真面目に見たが理解ができない。おそらく聖書にある出エジプトの物語が下敷きになって作られた「少年の成長物語」と見ることができる。東洋人には真価が分からない映画である。

スターウォーズも同じく「少年の成長物語」だけど、面白おかしく作ってあるし第一様々な考えるヒントが盛り込まれていた。湾岸戦争の始まるずーと前に、映画では兵士の戦闘服が薄い黄土色になっていた。それから数年後に始まった湾岸戦争で戦闘服が砂漠の保護色になっているのを見て、あの頃からアメリカは湾岸戦争を準備していたかと思い当たった。しかも映画の中でヌケヌケと予言してしまっている。さらにドローンやロボットによる戦争も予言している。(まだ実現していないがもうすぐ実現するであろう。)もう鉄の時代ではないドローンやロボットを動かすための半導体の時代であると1980年の頃に予言してしまっている。

同じような予言がどこかにないかと見たが、わたくしには見当たらなかった。これは主人公の成長物語で、わが国の桃太郎を真面目に作画したものである。桃太郎もいいけどわらしべ長者や浦島太郎もあって状況に応じていろいろの生き方をしたいものである。桃太郎だけでは苦しくてたまらない。西洋人の自我の強さ(良しあしは別にして)は一つの物語だけによって育つところにありそうである。西洋のヒトとなにか付き合いきれないものを感じるのは、人生のすべてがこの「砂の惑星」風になっているからであろう。

よほど過酷な自然の中で苦労してやっていかねばならなかったのであろう。その点は同情するが、わが国の神話「天の岩戸」の物語でも読んで、神様の前で気楽に仲良くするととってもいいことがあるというお話にふれてもらいたいものである。観客が少ないのかもしれないが、このような日本古来の物語の映画化を試みてもらいたいものである。わたしなら絶対見る。

砂の惑星では、東洋人にはこのようにややこしい事情があってあまりいいとは言えなかった。しかし絵画やオペラとして見ると完成度の高い作品である。ちょうどお能を見て、ちょっと訳が分からないけど音楽や舞のしぐさが良かったと思うのと同じような良さがあった。



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