じゅんむし日記

心は急いでいる。それなのに、何も思い通りの形にはなっていかない。がまんがまん。とにかく、今できることから始めよう。

吉本隆明「幸福論」

2011-10-03 | 
 「幸福論」吉本隆明

久々に図書館に行ってみたけれど、
やはり人気作家・話題の小説はいつだってありません。
きっと、予約-予約-予約で貸し出して書庫に並ぶことがないんでしょうね^^;

つら~~っと書庫を眺めていって、
吉本隆明さんの本を手に取りました。
「幸福論」

吉本さんの感性や思想的なものは、私とはちょっと違うという違和感みたいなものがあるのですが、
なぜか気になって、なぜ~か手にしてしまう(・・?
今回も(^^ゞ

この「幸福論」は、表題からくるような堅苦しさはなく、
”超老齢期”に入った著者の、幸福、不幸の感じ方を、それこそ感じたままに、読者に媚びることなく正直に書いています。

老齢期になって大きな目標を掲げないほうがいい、とか、
学ぶのに遅すぎることはないというけれど、実際問題としてそれは無駄だ、とか、
学校の科目は無駄なことばかりやっている、なんて息子が大喜びしそう^^;

赤ん坊のときにちゃんと育てたら命が大切なことはちゃんとわかる、学校で命の尊さなどと言ってももう遅い、とか…

あとがきにあるように、幸福論=不幸論ですから、
不幸を感じるとき、ということまでもたくさん言及しているのです。
自分と考え方が合ってさえいれば痛快な気分になりますケド。

後半の、死にかけたり仮死状態を経験したという著者の体験は興味深かったですね。
親鸞の教えなどにも触れ、特別な、死を迎える心構えがあるとは考える必要はないとも言っています。

とにかく、目標も禍福も長いスパンでなく小さく刻んで考え、その時、その日に喜びがあったらそれは幸福と考えましょう、ということなんです。

このブログを書くにあたり、また本をパラパラめくって読んでいたら、
あれれ(・・? なんだかどんどん引きこまれて感性が吉本さん寄りに?

つい手に取ってしまう理由はこれだった…とか?!

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