神が宿るところ

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筑波山 一乗院 真福寺

2024-04-06 23:32:46 | 寺院
筑波山 一乗院 真福寺(つくばさん いちじょういん しんぷくじ)。通称:筑波不動尊。
場所:茨城県つくば市上大島2594。茨城県道14号線(筑西つくば線)と同132号線(赤浜上大島線)の交差点(北東角にコンビニ「セブンイレブンつくば上大島店」がある。)から東に進んで、突き当りを右折(南へ)、約180mで左折(東へ)、道なりに進むと駐車場があり、その奥に山門がある。途中の道路が狭いので注意。
寺伝によれば、大同2年(807年)、法相宗の徳一上人により筑波山の西の山中に創建されたという。当初は現在地より2kmほど東に山を上ったところとされ、現「筑波山梅林」から「椎尾山 薬王院」(2020年12月26日記事)に向かう道路沿いに「真福寺跡」という廃寺跡がある。平安時代の布目文様の古瓦などが出土しており、その古瓦には火災に遭った跡がみられるという。後に山を少し下った「前峯」と呼ばれる場所に移転して再建、修験道の影響も受けて、室町時代には真言宗に改宗され、京都「醍醐寺 三宝院」の直末寺となり、高い格式を誇った。戦国時代末期には兵火にかかり、灰燼に帰すも、江戸時代初期の慶安元年(1648年)に源範上人が現在地に堂塔伽藍を再興、 徳川幕府より寺領を安堵され、末寺38ヵ寺を有した。江戸時代末の嘉永6年(1853年)に火災に遭い諸堂焼失、長らく仮本堂だったが、平成27年に本堂が建立された。現在は真言宗豊山派に属し、本尊は不動明王。北関東三十六不動尊霊場第32番札所となっており、 厄除け・家内安全・交通安全などに御利益があるとされる。
なお、境内に「不動榧」と呼ばれる樹齢約800年といわれる榧(カヤ)の古木がある。当山中興の源範上人が伽藍復興の折、この木に落雷があり、その炎の中から不動明王が現れたとの伝説がある。雷が落ちて木が二又となっても、枯れることなく生き続けている霊木であるという。


写真1:「一乗院」山門と寺号標


写真2:本堂(明王堂)。西向き。


写真3:境内の「恵光不動尊」像


写真4:「不動榧」。南側からみる。


写真5:同上


写真6:同上、北側から見る。


写真7:同上、根元に石造の不動尊像が安置されている。

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