備前の古社を訪ねる(備前国内神名帳の研究)

備前の由緒ある神社を巡礼する

コラム181.備前国の磐座拾遺(その10・御瀧山花広場)

2009-05-25 20:27:39 | Weblog
御瀧山花広場(おたきやま はなひろば)。
場所:岡山市中区福泊。県道28号線(岡山牛窓線)沿いのガソリンスタンド「JOMO福泊SS」の左隣(西)に石灯篭があり、そこに(文字が消えかけているが)案内板がある。その奥から登り、徒歩で数分。駐車場なし。古社「石高神社」の東約600m、「曹源寺」の東約400mにある。
地図では「御瀧堂」と記されていることが多く、ブロック造の小堂の中になかなか立派な薬師如来像が安置されている。その横の巨岩に石仏が祀られており、この辺りから清水が湧き出していたらしい。この清水が「御瀧」といわれるものだろう。その上方にも大きな岩が露出しており、南側を見下ろすようになっている。地名でわかるように、かつて南側はすぐ海であり、ここには港があったのだろう。
これが古代からの磐座であったかは不明だが、聖山・操山にある、あまり知られていない「聖地」の1つだろう。なお、ここからも操山に登れ、真っ直ぐ北へ進むと、操山山系・笠井山頂上(磐座がある。2008年10月17日記事参照)に至る。


富山学区連合町内会のHPから(お瀧山 花広場):http://townweb.e-okayamacity.jp/tomiyama-r/landscape/landscape11/landscape11.html


写真上:巨岩に穴を穿ち、石仏が置かれている。


写真中:写真上の岩の辺りから清水が湧き出していたようで、岩の下に今も水取り場がある。


写真下:上の方も大きな岩が露出しており、かつては、ここから海が目前に見えただろう。