備前の古社を訪ねる(備前国内神名帳の研究)

備前の由緒ある神社を巡礼する

コラム161.吉備の中山を歩く(その6・続・吉備津彦神社)

2009-05-04 15:30:44 | Weblog
前項で「王持八幡宮」の磐座について書いたので、そのつながりで、「吉備の中山を歩く」シリーズとして、少し補足。
備前国一宮「吉備津彦神社」本殿の向かって右手の奥に、「吉備の中山」遊歩道の登り口がある。その辺りにはひっそりと、「温羅神社」(写真上)と「大吉備津彦命之薨去之地」の碑(写真中)がある。「吉備津彦神社」の社伝によれば、大吉備津彦命の居跡に社殿が創建されたのが起源とされ、大吉備津彦命は当地で亡くなった(281歳で!?)ということなのだろう。
さて、更に後ろに「忠魂碑」がある。薬師寺慎一著「考えながら歩く吉備路【上】」(2008年12月)によれば、この「忠魂碑」の台石は大正3年(1914年)に背後の一段高い所から下ろしたとされ、これが室町時代の本殿のあった場所であって、この岩が古代には「吉備津彦神社」の磐座、つまり「吉備津彦神社」そのものであった、と述べられている。


写真上:温羅神社


写真中:「大吉備津彦命薨去之地」の石碑


写真下:忠魂碑