
左からシェーンベルク、ヴェーベルン、ベルク。 カラヤン BPO の新ウィーン楽派集 CD。
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たまには “涼しそうな“ 現代音楽を聴こうと思い、発売時に批評家から評判を取ったカラヤン BPO による新ウィーン楽派集を聴きましたが …
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新ウィーン楽派 (独: Zweite Wiener Schule または Neue Wiener Schule, 英: Second Viennese School) は、主に1900年代初頭にかけて、ウィーンで活動した作曲家の集団。
A. シェーンベルク (1874~1951)、A. ヴェーベルン (1883~1945)、A. ベルク (1885~1935) の3人は、無調音楽および十二音技法を開拓し、クラシック音楽の分野において現代音楽と呼ばれている時代や様式の区分に、最も重要なかかわりを持つ。 ウィキから。
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… 面白くありません。
交響詩・ペレアスとメリザンド、管弦楽のための変奏曲、浄められた夜 (以上 シェーンベルク)、管弦楽の為の3つの小品、抒情組曲から3つの小品 (以上 ベルク)、管弦楽のためのパッサカリア、5つの楽章、交響曲 (以上 ヴェーベルン) が収められている 3CD (オリジナルは 4LP) ですが、楽しいか面白いメロディがないのです。
作曲家は楽しいメロディ・悲しいメロディ・喜怒哀楽を感じさせないメロディなどを組み合わせながら、一連の曲を構成するものと想像しますが、新ウィーン楽派の3人はどうやら無機的なメロディばかりがお気に入りだったようです。 そればっかりではねぇ … 聴くほうもウンザリしちゃいますよ。

上左から ドラティ指揮 LSO の新ウィーン楽派集、青ひげ・ルル (米マーキュリー盤)。 クーベリック指揮 BRSO のシェーンベルク V協 (ブレンデル独奏)・P協 (ツァイトリン)、ベルク V協 (シェリング)。 下左から ドラティ、クーベリック、オリジナル LP のシェーンベルクとベルクの協奏曲。
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上左が管弦楽のための5つの小品 (※ シェーンベルク)、管弦楽の為の3つの小品・『ルル』組曲 (ベルク)、管弦楽のための5つの小品 (ヴェーベルン) が収められ、中央は『青ひげ』の余白に『ヴォツェック』から3つの場面 (ベルク) が入ってますが、これは『ルル』組曲と同じ LP に収められていたのを CD に組み直す時に3枚の LP 曲目分を2枚の CD に編成変えしたからです。 ※の曲は 意外にも (?) 面白く聴けました。
上右の DG 盤は3曲の協奏曲を収容していますが、元々はシェーンベルク V協・P協が1枚の LP、ベルク V協は別 LP だったのを1枚の CD にしたのです。 デザインが現代美術風ですが、下段のオリジナル LP の方が良かったと思います。 DG 社のデザイン担当は20世紀シリーズとして再発するにあたって、現代美術風の無機的なデザインを採用しましたが、(冒頭右のも含めて) どうも良くないですね。
新ウィーン楽派の曲が作曲された20世紀初頭の時代背景を考えると、全体的に暗いと想像される時期が長かったのかなと考えます。 世界大戦が2つ、世界恐慌もあり、明るい話題が少なかったからですからねぇ (私が生まれる前ですから想像するしかないのですが)。
今日はここまでです。