シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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引き抜きはいいことだ?

2007年10月12日 | 経済あーだこーだ
引き抜かれる会社にとっては 一見、危機的なヘッドハントに見えますが、別の捉え方をすれば、いいことでは?
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「トヨタからまた人材引き抜きか=フォードが販売強化で—米紙」(10月12日 時事通信 ニューヨーク) __ 11日付の米紙ウォール・ストリート・ジャーナル (電子版) は、関係筋の話として、米自動車大手フォード・モーターがライバルのトヨタ自動車から人材引き抜きを試みていると報じた。 先月には米クライスラーがトヨタのジム・プレス専務 (北米トヨタ社長) を共同副会長兼社長に迎え入れたばかり。 業績が低迷する米自動車業界のなりふり構わぬヘッドハンティングぶりを象徴する動きだ。

「引き抜き 米トヨタ副社長ファーリー氏がフォードに」(10月12日 毎日新聞 ワシントン) __ ※追加1へ
「北米トヨタ社長引き抜き事件 半世紀の躍進を象徴」(9月12日 レスポンス ビジネスコラム 池原照雄の単眼複眼) __ ※追加2へ
「プレス社長、クライスラー復活へトヨタ式 “カイゼン”」(9月8日 FujiSankei Business I) __※追加3へ

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日本では、経営陣の競合他社への引き抜きはあまりありませんが、欧米ではよくありますね。 日本では、あまりに会社のことを知っている人を他社が引き抜くのは、信義に反することと受け止められますし、そのような人は信用力に疑問符がつきますからね。 日立の副社長がソニーの社長に転身 __ なんてあり得ません __ 顧問に就任はありましたが。

トヨタは今 世界の自動車業界で絶好調ですから、そこの幹部を欧米の競合不振会社が引き抜いて立て直しを強化するのは、普通に考えられるし、トヨタが認められていることにもなります。

ただ 引き抜かれた人だけで車を作っているのではなく、製造会社は多くの人の努力の積み重ねで製品が出来上がっていますから、引き抜いた会社がトヨタ並みに業績を急回復することもないと想像します。

シロウトの私が見ても、米ビッグ3の不振は、小型車や低燃費の車を揃えていないことと、退職した従業員の健康保険負担が重荷となっていることでしょうから、これらは短時間で解決できる問題ではないことが分かりますよ。

外国人のゴーンさんが日産に社長になって、業績を急回復させたのは、日産の問題が分かっていたのに 日本人社長だと人的なしがらみで問題を断ち切れなかったからだと思いますね。

問題は、高コストの取引先を切ろうとしても、日本人社長の古くからの知り合いだったりすると、浪花節の世界 (※) になって、バッサリ切れないでしょうが、外国人なら そんなしがらみはなかったですから。

※) 浪花節の世界とは、想像で「俺の会社には 1,000人従業員がいるから、家族を含めると 4,000人を養っているんだ。 その 4,000人のためにも取引を継続してくれよ」__ですよ。

電機業界では、不振の三洋がなかなか解決のメドが付きません。 ここも浪花節の世界が邪魔をしているのでしょうか?

以上


以下は興味ある人のみ お読み下さい。

※追加1_ 米自動車大手フォード・モーターが米国トヨタ販売のジム・ファーリー副社長 (45) を、マーケティング担当の副社長として採用することが分かった。 米経済紙ウォールストリート・ジャーナルが11日、報じた。
 
ファーリー氏は、米国の小型車市場へのトヨタ自動車の進出成功を支えた功労者の一人で、特に若者に人気の小型車「サイオン」の市場開拓に貢献した。
 
トヨタでは9月、外国人として初めて本社取締役に就任した米国人のジム・プレス元専務が、米自動車大手クライスラーの副会長兼社長に引き抜かれたばかり。
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※追加2_ ◆北米事業への影響は軽微?_ トヨタ自動車初の外国人取締役としてこの6月に専務に就任したばかりのジム・プレス北米トヨタ社長 (60) が14日に退任、米クライスラーの副会長兼社長に転じることになった。

トヨタ本体の取締役がいきなりライバル社に転じるのは初めてであり、米産業界では日常茶飯事であるスカウト人事の洗礼を受けた格好だ。  ただ、組織力で動くのがトヨタであり、北米での事業展開に多大な影響が出るとは思えない。

プレス氏は大学卒業後、短期間フォードモーターに勤務し、23歳だった1970年に米国トヨタ自動車販売に入社した。 以来、一貫して販売部門の強化に尽力、89年に立ち上げたレクサス販売網も軌道に乗せた。

渡辺捷昭社長はプレス氏の退任に当たって「長年にわたり、トヨタの米国におけるプレゼンスを高めることに大いに貢献してくれた」と、最大級の賛辞を送っている。 03年には常務役員に、これも外国人として初めて就任。 05年には米国トヨタ自販の社長に起用された。

◆ナルデリ CEO が白羽の矢_ さらに06年5月からは、トヨタの北米事業の持ち株会社であり、渉外や広報を取り仕きる北米トヨタ社長に転じていた。 今年6月には本体のボード入りを果たし、トヨタの北米の顔として活躍するはずだった。

ところが、ダイムラークライスラーから分離され、再出発を図ることになったクライスラー CEO に8月に就任したロバート・ナルデリ氏が、販売部門の再建役としてプレス氏に白羽の矢を立てた。 相当な報酬が用意されたのは想像に難くないが、プレス氏には販売第1線への復帰も魅力と映ったのだろう。

ちなみに、経営陣の報酬が日本企業としては世間並みのトヨタだが、プレス氏は「渡辺社長とほぼ同等の処遇」(トヨタ幹部) だったという。 外国人については人材の流出抑止や優秀な人を採用するため、特別の処遇を行うケースがあり、当然、プレス氏もその対象だった。

◆50年前は雲の上の存在だったが…_ 今後、クライスラー販売網の強化にプレス氏が力量を発揮することになろうが、販売を後方支援するのは開発力や品質・コスト競争力。 トヨタ時代に比べ、明らかにハンディを背負ってのスタートとなる。 一方で、プレス氏のノウハウは米国トヨタ自販に継承されており、にわかにトヨタの北米事業展開を揺るがすことはなかろう。

トヨタが『クラウン』によって1957年に米国販売を開始して以来、今年は50周年。 半世紀前には雲の上の存在だったビッグ3の経営首脳に、米国人とはいえ生粋のトヨタマンが起用されることになった。 この「スカウト事件」は、間もなく世界のフロントランナーになるトヨタの勢いを象徴するとともに、トップ企業には避け難い宿命があることも示している。
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※追加3_ 「アメリカの象徴復活に参加することが楽しみだ」

今年6月に就任したばかりのトヨタ自動車初の外国人取締役から、電撃的に米自動車大手クライスラーの社長に移籍することが決まったジム・プレス北米トヨタ社長は、かつての名門復活にかける意気込みをそう語った。

◆大功労者 _「トヨタは人生そのもの」といってはばからないほど、米国人でありながら “カイゼン” を基本とするトヨタ式を貫いたプレス氏。 自動車の最大需要地である米国でクライスラーを含むビッグ3を向こうに回し、販売で辣腕を振るい、米国市場でのトヨタのシェアを GM に次ぐ2位に押し上げた功労者だ。

こうした実績がかわれ、トヨタ本体で初の外国人取締役に抜擢されたばかり。 トヨタにとって北米市場は売り上げ3割以上、利益の大部分を稼ぎ出す最も重要な市場だけに、プレス氏のクライスラー転出は、一時的に痛手となりそうだ。

一方のクライスラーは、ダイムラーとの “世紀の合併” から9年経過した今年、米投資会社サーベラス・キャピタル・マネジメントに約 9,000億円 で売却された。

ピックアップトラックや SUV (スポーツ多目的車) など排気量の大きい自動車が中心の車種構成があだとなり、このところのガソリン高騰にともなう北米市場の小型車ブームに取り残され、結局は経営を立て直すことができなかった。

クライスラーは、商品ラインアップや過剰な販売店網の全面的な見直しに迫られ、生産面でもリストラは不可欠とされており、かつての名門はすっかり地に落ちた状態。 販売台数、財務面とも世界一のトヨタには遠く及ばない。

◆破格の待遇_ 買収したサーベラスは、早速経営陣の刷新に着手。 異業種の家庭用品販売、ホーム・デポ前社長だったロバート・ナーデリ氏をクライスラーの会長兼 CEO に引き抜いた。

しかし、ナーデリ氏の自動車事業に対する手腕は未知数。 それだけに再建に向けて北米の自動車業界に精通した大物として、ジム・プレス氏をヘッドハンティングした。 その額は明らかにされていないが、破格の待遇であることは確実だ。

ただ、クライスラーは商品、販売、生産などすべての面で課題を抱えるだけに、プレス氏を社長に就けても、すぐにかつての繁栄を取り戻すことは不可能だ。

プレス氏が、効率を追求するトヨタ式をどこまでクライスラーに浸透できるかが、名門復活への第一歩となりそうだ。

以上

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