試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クハ103-260[ラシ317F] 行先表示類変更,屋根板振替 (クハ103-214[ラシ315F-1] 部品相互交換施工,ラシ315F-1 廃止)

2017-11-30 21:47:52 | 国鉄/JR103系
転用。

KATO製JR103系ラシ317F(Tc259)が入場した。
ラシ317Fは自作KATO製クハ103形低運転台量産冷房車専用[津田沼]幕で残る最後の編成である。
クハ103-259,クハ103-260(ラシ317F)が竣工次第窮屈な[津田沼]表示は姿を消す。


JR103系ラシ317F (1997/7)。
ラシ317F:Tc259-M402-M'558-T440-M470-M'626-T472-M403-M'559-Tc260

ラシ317Fの入場は仕様変更が確定しているラシ315F-1(Tc213)と連動する。
在籍する103系は全編成のプロトタイプ合致を終えたと思っていた。
出場の早かったラシ315F-1だけがイメージ編成で残存していた事に気付き解消を図る。
仕様を改めるラシ315F-1での障壁はB形防護無線アンテナだった。


入工中のクハ103-214,クハ103-260 (ラシ315F-1,ラシ317F)。

現在KATO製B形防護無線アンテナの取付は屋根板へ開孔し取付脚を活かす方式を採用している。
当初はアンテナ取付脚を切除しゴム系接着剤で屋根板に直接固定していた。
しかし経年で脱落する車両が生じ後年になって流し込み接着剤を追加投入した。
クハ103-214(ラシ315F-1)は追加施工車でKATO製B形防護無線アンテナの撤去が困難だった。
そこで未施工車のクハ103-260(ラシ317F)と屋根板を相互に交換し仕様変更に備える。
分解まではクハ103-214との並行作業になるが組み立てはクハ103-260(ラシ317F)だけが対象となる。


跡形も無く撤去されたB形防護無線アンテナ(クハ103-260)。

先ずクハ103-260(ラシ317F)のKATO製B形防護無線アンテナ撤去から作業を開始した。
ゴム系接着剤による単独固定で撤去自体は容易に終えている。
ここは取付孔未開孔が有利に働いた。
屋根板に残るゴム系接着剤の塊は塗装被膜を傷めないよう丁寧に除去した。
流し込み接着剤の追加投入を行っておらずアンテナ撤去痕は全く残っていない。


木工用ボンドで固定した前照灯用プリズム(クハ103-260)。

KATO製B形防護無線アンテナの撤去を終えクハ103-214,クハ103-260(ラシ317F)各々を分解した。
クハ103-260はクハ103-214の[05C 中野]表示を承継させる。
自作ステッカーの[中野]幕は珍しく切り出しに成功していた。
再び収まり良く切り出せる保証は無く前照灯用プリズムごと転用となった。
先に自作[津田沼]幕を廃止したクハ103-231,クハ103-232(ツヌ325F:Tc231)では前照灯用プリズムの固定を試行した。
プリズム押え及び床板嵌合時の不安定さが解消されその後の経過も良好である。
これを正式採用しクハ103-260も微量の木工用ボンドで前照灯用プリズムを固定している。


前進させた前照灯用電球。

ラシ317FにはModelTrainPlus製LEDライト基板は採用せずKATO製電球ライト基板を流用する。
その代わりクハ103-374(ラシ337Fb:Mc69)で試験中の前照灯用電球前進策を採り入れた。
前照灯用電球をクロスで包みピンセットで挟み内側リブからはみ出すまで引き出した。
引き出し量はプリズム押えで電球が押し戻されると考え適当に行っている。
前照灯用電球前進施工まだ2両目であり引き続き試験項目とする。




クハ103-260 [05C 中野]:運行番号,行先表示変更(前照灯用プリズム交換,固定施工)。


クハ103-260 [17C 三鷹]:ラシ305F-3(前照灯用プリズム固定未施工車)。

特に床板嵌合時の不具合は感じられなかった。
前照灯用電球は導線での引き込みで勝手に撓むと思われる。
木工用ボンドで固定した前照灯用プリズムも偏位は見られず製品同様に組み立てられた。
クハ103-214から転用となった屋根板はKATO製B形防護無線アンテナが強固に固定されている。
よって接着剤劣化による脱落の心配も無くなった。
かつてはクハ103-260(ラシ305F-3)にも自作[津田沼]幕を採用しており完全重複していた。
先の行先表示変更で[津田沼]幕から[三鷹]幕へ改めており明確な差別化が図れている。


クハ103-260 点灯試験[05C 中野]:前照灯用照度向上対策試行。


クハ103-259 点灯比較[45C 津田沼]:ラシ317F(前照灯照度向上対策未施工車)。


クハ103-374 点灯比較[05C 千葉]:ラシ337F-3(前照灯照度向上対策試作車)。


クハ103-188 点灯比較[13C 千葉]:ラシ321F(ModelTrainPlus製LEDライト基板装着車)。

点灯試験では前照灯用電球位置変更の効果が現れている。
前照灯照度はクハ103-374(ラシ337Fb)とほぼ同等に至ったと思う。
クハ103-260(ラシ317F)は現行LOTライト基板装着車だが旧LOTライト基板装着車にも通用するかもしれない。
ModelTrainPlus製LEDライト基板装着車のクハ103-188(ラシ321F:Tc188)は盛大に乗務員室内への漏光が生じる。
僅かながらクハ103-260も漏光が見られ点灯照度向上の一部が垣間見えると思う。


クハ103-260(ラシ317F:屋根板交換施工)。

[中野]幕に改められたクハ103-260(ラシ317F)が竣工した。
行先方向幕ステッカー切り出しが不要で開いた時間を前照灯用電球位置変更に充てている。
軽微な小細工でこの効果が得られれば十分だろう。
ただ電球を直接引く方法は気が引ける。
別の方策で引き出せるよう検討したい。

続くクハ103-259もクハ103-213(ラシ315F-1)との同時入場になる。
なお屋根板撤去時に嵌合爪を破損しかけたため細工を追加する。
失敗するとラシ315F-1,ラシ317Fが共倒れになってしまう。
分解前に予防策を採り竣工に繋げる予定である。

京成新3000形3026-5[3026F] 8次車 動力ユニット整備(加減速度改善:モーター軸受部注油施工)

2017-11-29 21:27:59 | 京成線:新3000形
試金石。

マイクロエース製京成新3000形3026F(8次車:3026F)が動力ユニット整備のため入場した。
新3000形も整備入場が進み3026Fが再出場すれば3051F(7次車:3051F)を残すのみとなる。
経年の高い3051Fを優先する考えもあったが結局編成管理番号順での施工を選択した。


京成新3000形3026F 8次車。
3026F:3026_8-3026_7-3026_6-3026_5-3026_4-3026_3-3026_2-3026_1。

3026Fは製造後の変化が殆ど無く入場は久し振りとなった。
製品は3051Fより後発ながら何故か折り畳み姿勢の悪いPT-71系パンタグラフが弱点だった。
症状解消に先立ち3051FをTOMIX製PT-7113-D形パンタグラフに換装し純正PT-71系パンタグラフを捻出した。
3051Fからの発生品を3026Fへ移設し標準搭載されていたPT-71系パンタグラフを駆逐している。
マイクロエース製PT-71系パンタグラフによる玉突きであり外観は製品と何ら変わりない。
これ以降入場機会は無く現在に至る。


3026-5 8次車(3026F)。

動力車は3026-5が指定されている。
3026Fは回着時期が悪く動力ユニットはFS-564動力台車の過剰な純正グリス除去のみに留められていた。
出場の重なった京成3600形系列も同様の回着整備とした。
マイクロエース製動力ユニット整備を締めくくる3600形の入場にはちょうど良い事例になると思われる。


入工中の3026-5。

3026-5は当初から加減速性能が悪かった。
日によっては不動に陥る場合もありその都度新3000形内で動力ユニットを遣り繰りしていた。
5編成が在籍する新3000形は3色LED表示器グループとフルカラーLED表示器グループに大別される。
3001F前期仕様(3001F)と3010F前期仕様(3010F-1)は前者に該当し3026Fとはプロトタイプが被らない。
各々動力ユニットは整備済で3001-5(3001F)や3010-2(3010F-1)を振替対象車にしていた。
緊急整備に着手しなかったのは3026Fの入場が近かったためである。
今入場で症状の解消と動力ユニット転回の廃止を目指す。


経年相当の酸化具合だった導電板。

これまでの動力ユニット整備で加減速度改善には導電板研磨が有効だと思っていた。
ところが3026-5の導電板は想定より状態が良かった。
この酸化具合で加減速度に影響を及ぼすとは考え難い。
モーター周りとFS-564動力台車が疑わしく思える。
導電板は新3000形から試用しているラプロス#2400で研磨した。
負荷は大きいものの#4000より効率良く磨ける。
回着整備を含め導電板の研磨にはラプロス#2400を正式採用する。


浮き上がる海側導電板と接着固定した山側導電板。

ユニットカバーの焼き潰しによる導電板固定はプラスチック溶解部が捲れかかっていた。
案の定研磨中に山側の1箇所を失っている。
止むを得ず導電板はゴム系接着剤で直接固定とした。
海側導電板は3010-7現行仕様(3010F-2)と同じくユニットカバー成形により大きく波を打っている。
どうにか焼き潰し固定部を存置出来たためユニットカバー裏面の平滑化は見送られた。


台枠周辺に散らばるプラスチック片(上野寄)。

導電板研磨を終えモーター周りの整備に移ろうとした。
ここで上野寄台枠に異物を発見した。
ラベンダー色のプラスチック片でユニットカバーの溶解部分が飛散したらしい。
これは入場前から生じていた可能性が高い。
但し異音発生には繋がっておらずFS-564動力台車内への侵入は無いと考えた。
通常整備では予め動力台車を撤去している。
低加減速度化の要因を探るためFS-564動力台車を装着したままモーター端子に電流を流した。
するとモーター回転の伸びが極端に悪い。
やはり3026-5に限り導電板の状態は無関係だった。
今度はFS-564動力台車を取り外しモーター単独で駆動させた。


赤色コイルが印象的なモーター。

単独駆動試験でも全く症状は改善されなかった。
プラスチック片飛散の影響も無い。
加減速度の悪さはモーターが直接の要因だと判明している。
モーター軸は綺麗ながら手動で回転させても手応えが鈍い。
3026-5は低経年車に相当するものの例外としてモーター軸受へ注油を行った。
油を馴染ませた後の単独駆動試験では大幅な改善が見られた。
後はFS-564動力台車に残る純正グリスを完全に除去し摺動抵抗の低減を図る。


過剰投与分だけ純正グリスを除去していたFS-564動力台車(上野寄)。

最新LOTのFS-564動力台車は黒色整形ギアボックスに変わり純正グリスの付着量が分かりやすい。
回着整備は分解を伴わない純正グリス除去を行った。
一見では適正量に見える。
しかしタミヤ製グリスの添加を標準化しており固着し易い純正グリスは除去する。


小ギア軸を包む純正グリス(成田寄)。

FS-564動力台車を分解するとギア類とギアボックス内部には純正グリスの白塊が残っていた。
裏側には全く手を着けておらず回着当時の純正グリス量が伺える。
小ギアを撤去した後に現れたギアボックス内壁の純正グリスには辟易する程だった。
なおギア類はスパイラルギアとその関連部品も含めクリーナープールに投入している。


白塊が残るロアフレーム(成田寄)。

簡易な清掃で済まされていた関係でロアフレームにも純正グリスが付着していた。
動軸ギアも油脂で煌めいており大幅な走行抵抗になっていたと思う。
この状況を見て動軸ギアは手作業での清掃を諦めた。
動軸ギア用クリーナープールを持ち出したが純正グリスの溶解には時間を要している。


脱脂を終えた動軸ギア(上野寄)。

クリーナープールからの引き上げ後も油脂の煌めきは完全に落とし切れていなかった。
先に投入したギア類も同様である。
これは白色に変わった純正グリスの特性かもしれない。
幸いクロスと歯ブラシで脱脂に至り爪楊枝は不要だった。
なおギアボックスとロアフレームはクリーナーを浸した綿棒と歯ブラシで仕上げている。


整備を終えたFS-564動力台車(上野寄)。

金属製のスパイラルギアも溝に残る純正グリスが溶けなかった。
歯ブラシで丁寧に磨いたが清掃前の状態と殆ど変わっていない。
恐らく全体が純正グリスで包まれていた事により酸化しなかったと思われる。
上野寄,成田寄のFS-564動力台車清掃に約60分を割いた。
3600形の動力ユニット整備は時間に余裕を持って取り掛かった方が無難だろう。


全工程を終えた動力ユニット。

最後にタミヤ製グリスを添加し全工程が終了した。
思わぬ長丁場の動力ユニット整備だった。
しかし今入場は加減速度改善が着地点である。
動力ユニット転回策により走行距離が抑えられていたため車輪踏面状況は良かった。
ただグリスの馴染みを促進する名目で津川洋行製ホイールクリーナーを起用している。
駆動試験では低加減速が改善され動力ユニット整備施工車と同様の稼働状態に変わっていた。
原因はまさかのモーターだったが当初の目的は果たせている。

3026-5の動力ユニット整備終了と同時に3026Fは再出場となった。
性能回復により動力ユニット転回の必要性は廃された。
所有編成では少数派の現行仕様かつ[快速特急]でもある。
自由度の向上で幅広い活躍が期待出来るだろう。

京成3700形3798F 4次車 現行仕様 フルカラーLED表示器編成 (行先表示類変更,スカート位置修正) ※再生産品

2017-11-28 21:29:55 | 京成線出場
早期復帰。

M2c車の整備が完了しグリーンマックス製京成3700形3798F現行仕様(4次車:3798F)が再出場した。
3768F後期仕様(3次車:3768F)への行先表示器部品捻出で所有編成から3700形の現行仕様が一旦消滅した。
優先的に3798,3791を入場させ短期間での復帰に漕ぎ着けている。




京成3700形3798F 4次車 現行仕様 フルカラーLED表示器編成。
3798F:3798-3797-3796-3795-3794-3793-3792-3791
※リニューアル再生産品。
◆行先表示類変更,スカート付SPフレームTNダミーカプラー化。

リニューアル工事が進行中の京成3700形は3788Fまでの施工を終えた後に3798Fを飛ばし3818Fが入場した。
現在でも落成当時に近い車内設備を有する3798Fは最早貴重な存在と言えよう。
3798Fの製造は1997年5月で経年は既に20年を越えている。
登場から約10年が経過した頃から種別・行先表示器交換が行われた。
3色LED表示器化は2008年12月で1次車~5次車では最後に施工されている。
早くも2012年11月にはフルカラーLED表示器へ再交換され3色LED表示器の期間は4年足らずだった。
行先・種別表示器のLED化と同時期に運行番号表示器もマグサイン式からLED式に変更され印象が変わっている。
その後は大きな変更もなく現在に至る。
前面デザインが改められた3828Fは2000年1月製造でリニューアル工事は3798Fが先行すると考えられる。
3708Fの運用離脱がどう作用するか判らない。
ただ3798Fのリニューアル工事入場は間近だと予想する。


芝山3600形3618F(3618F-1)。

入場したのは3798,3791の2両で3797以下6両に変更は無い。
種別表示器はフルカラーLED式のままとし[快速]存置を前提にした。
行先表示類変更に加えスカート位置の修正を行っている。
同時にSPフレームTNダミーカプラーへ交換し灰色成形密着自動式TNカプラーSPを捻出した。
スカート位置修正は角度変更を伴っており前面車体裾に生じていた空間は大幅に抑制された。
SPフレームTNダミーカプラー化により連結器色温度が変わったものの前面見附に影響を及ぼす程ではないと思う。
3791は運転台側側面窓セル上部への細工が未施工だったため今回統一を図った。
ライトユニットの着脱は避けられなかった一方で富士川車輌工業製ステッカーの[快速]表示は無事再用出来た。
竣工直後は貼附が甘く下端部が浮きかけていたが出場直前に気付き圧着している。
3798Fは前表示の[55K 西馬込]を3768Fへ明け渡した。
復旧に当たり全編成の上下線行先配分均等化から上り方面行は維持が決定していた。
現行ダイヤ以前から存在する運用を辿り[A09 快速 高砂]に行き着いている。
本線系統の[快速]は下り方面行に偏っていた。
[高砂]も千葉線系統を除くと1編成しか在籍しておらず選考理由の一つになった。


旧3618F-1。

もう1編成の上り方面行[快速]採用編成はマイクロエース製芝山3600形3618F前期仕様(3618F-1)である。
奇遇にも3618F-1は[快速]種別幕に加え[高砂]幕を起用していた。
3798Fと[快速 高砂]表示が重複したように見えるもののプロトタイプには時差がある。
当初色地[快速]種別幕の後期仕様で出場した3618F-1は間もなく緑帯色温度に合わせ白地[快速]種別幕に改めていた。
仮に被るようであれば3798Fの行先表示類は[XXK 快速 西馬込]にしていたと思う。
そもそも3768Fへの行先表示器部品供出自体を見合わせていたかもしれない。


3768F,3798F (リニューアル工事施工編成,リニューアル工事未施工編成)。

3798Fの再出場により3768Fとの離合が実現した。
在籍する3700形はプロトタイプ時差を設けている。
リニューアル工事施工編成の3768Fに一番近い設定を有していたのは3798Fだった。
しかし富士川車輌工業製ステッカー温存策が重なり行先表示器部品の捻出編成には3798Fが引き当てられた。
よって3768F出場と引き換えに休車となったがプロトタイプを変更せずに3798Fの早期復帰を図っている。
3768FはPT-4804形パンタグラフ搭載編成ながらようやく近年の離合を再現できる状態になった。
現行仕様化を予定している3768Fだが3700形M1車系のパンタグラフ交換が主となる。
従って離合イメージに大きな変化は無いと思う。




3798Fサイドビュー(3791:スカート付SPフレームTNダミーカプラー装着車)。

SPフレームTNダミーカプラー化時にスカート位置修正代を設けた。
入場前のスカートは前面車体裾より張り出している。
これが3798Fで今一つ納得の行かない要因でもあった。
再出場後はスカートが後退し一定の答を得られたと思う。
同時竣工に近い3400形3408F前期仕様(3408F-3:再生産品)も同じ問題を抱えているため早期に解消させる。
まだマイクロエース製3300形にはSPフレームTNダミーカプラー採用編成が残存しておりTNカプラーSP捻出も並行する。


3728F。

3798Fの再出場で3700形は各年代の仕様が揃った。
但し3728F後期仕様(1次車:3728F)は旧ROMのフルカラーLED表示器編成で取扱いが難しい。
そこでフルカラーLED表示器を新ROMに改め3798Fに近い後期仕様への変更を考えている。
更に3708F元登場時仕様(1次車:3708F-2)をリニューアル工事施工編成化する案が急浮上した。
グリーンマックス製PT-71C形パンタグラフを搭載予定の3768Fからは避雷器付PT-4804形パンタグラフが捻出される。
これを3708F-2へ移設し[K'SEI]CIマークを転写すれば新たな後期仕様の登場に至る。
まだ検討段階だが選択肢が増えるのは悪くはない。
何れ後期仕様に変わるであろう3798Fだが在籍編成への動向を左右する出場になったと思う。

京成3700形3798[3798F] 4次車 現行仕様 表示変更,スカート位置修正 (3708[3708F-1] 発生品転用) ※再生産品

2017-11-27 21:47:17 | 京成線:3700形
解決。

グリーンマックス製京成3700形3798F現行仕様(3798F)の早期復帰に向け3798を入場させた。
行先表示類変更と側面窓セル整形を並行した3791ではライトユニット撤去を要した。
回着整備の内容が異なった3798は工程が一部省略される。


京成3700形3798 4次車 現行仕様(3798F:再生産品)。

37983791と同時期の竣工だったが屋根上側から行先表示器部品が取り外せなかった。
そのためライトユニット撤去時に側面窓セルを整形した。
今考えると3798と3798で仕様を揃えなかった回着整備は失敗だったと思う。
3798の側面窓セル整形はステッカー劣化対策で行った模様である。
最終入場車の3791も行先表示器部品の取り外しには一癖あった。
それでもライトユニット存置式で対応できると思ったのだろう。
余程ライトユニットの取り出しを嫌っていたらしい。
今になってライトユニット存置式に失敗した3798は措置を施した成果が出たと言える。


入工中の3798。

3798の行先表示は3768後期仕様(3768F)との部品交換で[A07 成田空港]に変わっていた。
これを3708登場時仕様(3708F-1:再生産品)から捻出された[A01 UENO 上野]にステッカーを貼付し入れ替える。
運転台側側面窓セル上部が行先表示器部品に支障しない3798は屋根板を撤去するだけで良かった。
ただスカート付SPフレームTNダミーカプラー化が含まれる関係で車体を分解している。


傾斜させた行先表示器部品。

行先表示器部品をプラスチックドライバーで斜めに倒し嵌合ボスが露出したところでピンセットへ持ち替えた。
後は倒した角度を保持したまま引き抜く。
3798の入場を3791より後に廻したのはライトユニット撤去が不要だっためである。
但しライトユニットの取り出しは手慣れた作業でもあり作業効率化には余り貢献できていない。


[A09 高砂]へ変更した元3708用行先表示器部品。

行先表示類の変更は富士川車輌工業製ステッカーを起用し既存編成に揃えた。
ステッカー断面はマッキーで塗り潰し切り出し寸法誤差を誤魔化せるようにしている。
ところが[A09],[高砂]とも各表示器モールド内に収まってくれた。
この様な予防措置を採ると何故か無難に終える事が多い。
今回も断面塗り潰しの効果は殆ど無かった。


剥離を回避できた富士川車輌工業製[快速]種別表示ステッカー。

ライトユニットの撤去が必要無く[快速]表示は竣工当時の状態を維持している。
3798Fは[快速]からの変更を考えていなかった。
行先表示類は[快速]を前提にダイヤデータを確認し絞り込んでいる。
幸い3791でステッカーの剥離,再貼付に成功し種別変更を免れた。
3798の側面窓セル整形を済ませていなければ再々設定に繋がっていたかもしれない。
回着整備工程の違いは行先表示類変更に大きく寄与したと思う。
[A09 高砂]表示へ改めた元3708用行先表示器部品は当然の如く屋根上側からの装着とした。
撤去時とは逆の手順を踏む。
斜め方向に行先表示器部品を挿入し前面窓セルに触れた時点で垂直に起こすと嵌合できる。
これで3708F-1を除き側面窓セル形状が統一された。
フルカラーLED表示器編成同士での行先表示器部品都度交換は容易になっている。
3708F-1は登場時仕様を堅持させる。
独特の旧行先方向幕を貼付しており再入場は考えていない。


SPフレームTNダミーカプラーへ交換した運転台側。

表示変更を完了させスカート位置修正に着手した。
スカート付TNカプラーSPを撤去しSPフレームTNダミーカプラーへ付け替えている。
SPフレームTNダミーカプラーはモハ3356復活青電色(3356F)から捻出済だった。
フレームは3791の入場時に整形を済ませていた。
スカート取付は3768,3791と同一方式で切除部の平滑化は行わないまま装着した。


分離されたスカートとTNカプラーSP。

廃止されるスカート付TNカプラーSPは各々を分離する。
3791用よりゴム系接着剤量が多く固定度が高かった。
やや強引に引き離したところゴム系接着剤の塊が全てスカート内側に残ってしまった。
再装着を邪魔するゴム系接着剤は除去しなければならない。
残滓量が多かった影響で全て取り除くまで時間を要している。
接着剤を増やしたのはスカートを想定位置に持ち込もうとした名残だと思う。
SPフレームTNダミーカプラーへのスカート取付は支障箇所が無く無用な措置となる。
よってジャンパ連結器部への接着剤塗布は必要最低限とした。
なお原形に戻ったTNカプラーSPは予備品へ廻り今後の出番を待つ。




3798 [A09 快速 高砂]:行先表示類変更,スカート付SPフレームTNダミーカプラー化。


スカート付TNカプラーSPを装着する3818(3818F:旧製品)。

3798のTNカプラー取付ボスを持つTR-180A床板用スペーサーは車内側へRを設け車体裾との隙間を強引に埋めていた。
この小細工もスカート付TNカプラーSP廃止で用を為さなくなり直線状に戻している。
スカートは想定位置に定まり車体裾下部の空間もほぼ解消された。
その結果TR-180A床板装着車とTR-180床板装着車との外観差は殆ど無くなった。
車体直結式には敵わないものの製品由来の弱点を補うには十分な方式だと思える。


3798 点灯試験[A09 快速 高砂]:前照灯。


3798 点灯試験[A09 快速 高砂]:尾灯。

グリーンマックス製3700形は表示器類全てが非点灯である。
そのため静態時と動態時の差が少なくステッカーの発色具合が印象の鍵を握る。
3768Fへ行先表示器部品を供出する前の3798Fには富士川車輌工業製ステッカーを貼付していた。
今入場での行先表示類変更も富士川車輌工業製を起用しており雰囲気は良好さを保てている。

3798の竣工で3798Fは再出場となる。
行先表示類の変更が主工程だったが念願の現行仕様が復活する。
スカート位置の修正で弱点も解消され施工内容以上の成果を得られたと思う。

京成3700形3791[3798F] 4次車 現行仕様 表示変更,スカート位置修正 (3701[3708F-1] 発生品転用) ※再生産品

2017-11-26 22:28:14 | 京成線:3700形
適正。

グリーンマックス製京成3700形3768F後期仕様リニューアル工事施工編成(3768F)のM2c車は一部部品の入替を行った。
このうち行先表示器部品は3798,3791現行仕様(3798F:再生産品)から捻出している。
転用で[55K 西馬込]を失った3798Fは表示類が揃わなくなり現行仕様として成立しなくなってしまった。


京成3700形3798F 4次車 現行仕様。
3798F:3798-3797-3796-3795-3794-3793-3792-3791
※フルカラーLED表示器編成:リニューアル再生産品。

現行仕様への早期復帰に向け3791を入場させた。
3761の回着整備で3798Fは第二次整備時にスカート取付の不備があったと判明している。
行先表示類の再設定と並行しスカート位置の修正も行う。
同時にSPフレームTNダミーカプラーへ交換しTNカプラーSPの予備品を増強する。


3791 4次車 現行仕様(3798F:再生産品)。

3700形ではライトユニット撤去を行わない行先表示類変更方式を採った時期があり3798Fはこれに該当する。
3791では成功したが3798は上手く行かずライトユニットを取り外し竣工させた。
この施工差により3791の運転台側側面窓セル上部は原形のまま存置されている。
富士川車輌工業製ステッカーの残数都合で種別変更の確率は低い。
一方運行番号と行先表示は改める可能性があった。
加えて今後は行先表示器部品を都度交換し進行方向距離の均等化策を採る予定である。
行先表示器部品撤去を屋根板側から行い易くするため3791の側面窓セルも仕様を統一する。


SPフレームTNダミーカプラーからTNカプラーSPへ交換した3300形モハ3356,モハ3353復活青電色(3356F)。

SPフレームTNダミーカプラーはマイクロエース製京成3300形3356F復活青電色(3356F)から捻出する。
3356Fは4両編成固定でM2車はTNカプラー廃止時に運転台側へSPフレームTNダミーカプラーを試用した。
灰色成形密着自動式TNカプラーSPは時折数量不足に陥る事がある。
緊急時の対策として原形のTNカプラーSPを確保したかった。
3768FへSPフレームTNダミーカプラーを供出した3320F現行色後期仕様(3320F-1)は2+6編成化への備えがあった。
SPフレームTNダミーカプラーのままでも構わなかった3356FはTNカプラーSP捻出が名目で交換対象に挙がっている。


スカート取付に対応させたSPフレームTNダミーカプラー(元3353用)。

モハ3356,モハ3353の両車は運転台側をTNカプラーSPに振り替えた。
これで1両分のTNカプラーSPが予備品兼用になっている。
モハ3353から撤去したSPフレームTNダミーカプラーはスカート取付に支障しないよう整形を行った。
3768から復活したTNカプラーマウント側への加工となる。
切除はニッパーで切り落とすのみとし平滑化は見送った。
スカート装着後は外観からは全く伺えない箇所で気にしていない。


入工中の3791。

先ず車体関連の整備から開始した。
側面窓セルへの細工にはライトユニット撤去を要する。
3798Fの種別表示は富士川車輌工業製ステッカーで[快速]にしていた。
今入場での変更対象は運行番号と行先表示に限られる。
富士川車輌工業製[快速]種別表示は流用するため丁寧に剥離した。


[アクセス特急]に戻った種別表示器。

運転台側ライトケースを前面妻板側に押し出しステッカースライダーで[快速]表示を滑らせる。
3700形の前面は垂直方向に後退角を持つ。
このデザインを逆手に取り無瑕でステッカーを剥離した。
3798Fの製品仕様は3色LED式種別表示器だった。
ステッカー切り出し失敗隠蔽策は不要で印刷剥離は行っていない。
久し振りに[アクセス特急]表示が顔を出している。


角を切り落とした運転台側側面窓セル上部。

側面窓セルの加工は行先表示器部品に障らないよう運転台側上部を斜めに整形する。
作業簡略化で妻面窓セルは存置し車体に側面窓セルを残した。
整形角度を深くすると行先表示器部品の押さえが利かなくなる。
縦方向は約2mm程度を上限にニッパーで切断した。


3701(3708F-1)から転用した行先表示器部品。

行先表示器部品はステッカーが未貼付だった3701登場時仕様(3708F-1:再生産品)の発生品を起用した。
3768Fから捻出された[A07 成田空港]は発色が大幅に改善されており温存した。
現在プロトタイプが中途半端な3728F後期仕様(3728F)への転用を検討している。
よって転用が難しくステッカー貼付が必須だった[A01 UENO 上野]を起用した。


屋根上から装着した行先表示器部品。

行先表示類の変更は富士川車輌工業製ステッカーを起用した。
3768Fの入場中に新表示を定めていた。
運行番号表示は予め不足しない事を確認している。
表示変更を済ませた行先表示器部品は早速屋根上から取り付けた。
側面窓セルの加工は問題無く嵌合具合も従来と変わっていない。
この後車体を組み立て[快速]種別表示の再貼付を行った。


TNカプラーマウントと支障するスカート(元3791用)。

残る作業はスカート付SPフレームTNダミーカプラー化である。
スカート付TNカプラーSPからスカートを撤去した。
想定よりゴム系接着剤での固定が強力で耐久性の不安は一切抱かなくなった。
分離されたTNカプラーSPは予備品へ廻している。
スカートは第二次整備時に嵌合ボスの切除を済ませておりそのまま流用した。


自由度が高まったスカート取付位置。

フレームの一部を切り欠いたSPフレームTNダミーカプラーはスカート取付に影響を及ぼさなくなった。
スカートの固定は従来通りジャンパ連結器部へゴム系接着剤を盛る方式である。
しかし垂直方向の調整代が増し車体裾側は引き込み量を稼げる。
従ってスカート角度は大きく変化した。




3791 [A09 快速 高砂]:行先表示類変更,スカート付SPフレームTNダミーカプラー化施工。


3761 [55K 快速特急 西馬込]:3768F(スカート付SPフレームTNダミーカプラー装着車)。

入場前のスカート位置は前面車体裾と重なっていた。
先に出場した3768Fに近い位置へ修正され違和感は払拭された。
なおモハ3353から転用したSPフレームTNダミーカプラーは試作品だった。
スカート付TNカプラーSP時代との印象差は殆ど感じられない。
廃品利用策で登場したSPフレームTNダミーカプラーだが当初から見附には気を配っていたと思われる。


3791 点灯試験[A09 快速 高砂]:前照灯。


3791 点灯試験[A09 快速 高砂]:尾灯。

ライト基板の接触を確かめるため点灯試験を行った。
前尾灯とも安定した点灯を保ち不具合は見られない。
ただ3768Fの出場直後であり前照灯点灯はやや物足りなく思えた。
ここで3768Fのライトスイッチ廃止に気付いている。
点灯が原則で全編成のライトスイッチは全く使用しておらず余り気にしていなかった。
3798Fは3色LED表示器の中期仕様で製品化されたため消灯対応にしたのだろう。
告知時は現行仕様だった3768Fは消灯の必要性が無く廃止に踏み切ったと思われる。

行先表示類変更が完了し3791の竣工を迎えた。
富士川車輌工業製[快速]種別表示ステッカー再用が課題だった。
糊面の劣化も招かず上手く収まってくれたと思う。
次に入場する3798は側面窓セルへの加工を終えている。
スカート付SPフレームTNダミーカプラー化に注力したい。

京成3700形3768F 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工,PT-4804形パンタグラフ搭載編成

2017-11-25 22:39:36 | 京成線出場
寸前。

グリーンマックス製京成3700形3768F後期仕様リニューアル工事施工編成(3次車:3768F)が出場した。
製品はUVカットガラスの模された薄緑色の窓セル類と新ライト基板採用が目新しい。
車体造形は塗装済キット以来の安定度を誇っていると思う。




京成3700形3768F 3次車 後期仕様。
3768F:[3768]-[3767]-[3766]-[3765]-[3764]-[3763]-[3762]-[3761]。
※PT-4804形パンタグラフ搭載,後期リニューアル工事施工編成。

現在3700形は製造初年から約20年が経過し順次リニューアル工事が進められている。
100形から続いてきた更新修繕は3500形を以て打ち切られた。
3700形より経年の高い3600形と3400形は次期廃車候補と目される。
既に3618Fとサハ3608,サハ3601が除籍されている。
一方3700形ではリニューアル工事と称する改修が開始された。
施工内容は床面貼替や一部側面窓固定化等の内装が主項目である。
制御装置はGTOインバータのまま存置され外観も殆ど変化が見られず更新修繕より規模は小さい。
初施工は2012年2月に出場した1次車の3708Fだった。
その後の3718F,3728F,3738F,3748Fは同一仕様で改修されている。
2015年10月出場の3768Fからは側面窓にUVカットガラスが採用され印象が若干変化した。
この仕様は3758Fと3768Fの2編成に留まり施工内容変更が続く。
2016年11月出場の3788Fは袖仕切が大形化され新3000形の内装に近付き3778Fにも継続採用された。
更に2017年10月に出場した3818Fでは車内案内表示器がLCD化され近年の車内装備まで引き上げられている。
LCD化はリニューアル工事とは別に進められる模様で3768Fは2017年11月に取付工事が行われた。
この際にPT-7131形パンタグラフへの換装も施工され3708Fに続くシングルアーム式パンタグラフ搭載編成に改まっている。


3798F(旧製品)を改番した3758F中期仕様(3次車)。

3700形の2次車~5次車はほぼ同一の車体設計と言える。
グリーンマックス製完成品は3768Fリリースまで1次車,4次車,5次車が製品化されていた。
1次車の特徴である貫通扉種別表示器下部の段差は印刷再現で金型は変わっていない。
3768Fは3次車だがリニューアル工事施工仕様化が主で基本構成は再生産品からも変更されなかった。
所有編成では3758F中期仕様(3758F)が3次車である。
種車は3798F中期仕様(→元3798F現行仕様:旧製品)で5次車から3次車へ変更した。
編成番号重複を嫌い3798F中期仕様リニューアル再生産品導入前に3758Fへ改番を行っている。
幸い製品化された3次車は3768Fで編成番号は重なっていない。
ただ各編成でプロトタイプに時差を設けたため改番効果は薄かったと思える。


一旦消滅した3798F現行仕様(3798F)。

製品はPT-4804形パンタグラフ搭載編成で惜しくも現行仕様にはならなかった。
今後グリーンマックス製PT-71C形パンタグラフを代用し現行仕様に改める予定である。
第二次整備までに数が揃わず暫定的に後期仕様での出場となった。
3768,3761の行先表示器部品は各々3798,3791現行仕様(4次車:3798F)から転用した。
これにより3798Fは離脱し3700形現行仕様が消滅してしまった。
この後3798,3791を入場させ早期復帰を図る。
現時点で3798Fはリニューアル工事が未施工のため何れは現行仕様が消滅する。
その点でも3768Fの現行仕様化は急ぎたいところである。


新3000形3026F,3768F。

行先表示類は[55K 快速特急 西馬込]で富士川車輌工業製ステッカーを全面採用している。
絞込を行いながらの第二次整備だった。
先に[快速特急]が決定し[55K 西馬込]が続いた。
55K運用は[快特]時代から[西馬込]が設定されており一時期中期仕様グループへの適用を考えていた。
これが基でプロトタイプの決定に結び付いた。
たまたま3798Fを[55K 快速 西馬込]表示にしており行先表示器部品の転用へ繋がっている。
所有編成での[快速特急]はマイクロエース製新3000形3026F(3026F)以来で少数派に留まる。
2編成目が登場したが共に上り方面行で離合には余り相応しくない。
均等化を図るにしても3026Fはステッカー交換に手間を要し3768Fは無意味な行先表示器部品交換を行った事になる。
下り方面行[快速特急]充当には別編成を起用したい。
種別変更に際し運転台側ライトケースのみを3708,3701元登場時仕様(1次車:3708F-2)と交換した。
印刷済の[特急]種別幕を消去しステッカー切り出し失敗の予防策にしている。
計画では3708F-2を3768Fの出場前までに再出場させる予定だった。
しかしプロトタイプ選定が二転三転し定まらないまま3768Fの回着を迎え間に合わなかった。
種別変更を伴う再出場だけは確定していたため[特急]種別幕供出に不都合は無い。
加えて実車が運用離脱してしまい今後の動向が掴めなくなった。
編成短縮も考えられもう少し様子を見たい。


3768Fサイドビュー(3761)。


3798Fサイドビュー(3791:再生産品)。

外観はUVカットガラス化の印象が強く出ている。
新たに成形された側面窓固定化済窓セルも十分な雰囲気を放っていると思う。
なお3768Fではスカート取付方式を改めた。
旧製品仕様に戻しただけとも言えるが3798F(再生産品)での違和感が解消されている。
細工方法の再確認にも繋がった回着整備だった。

実車のPT-7131形パンタグラフ換装とリリースが重なりプロトタイプは2015年9月~2017年10月と比較的短くなった。
幕式表示器廃止後の3700形は小変更が繰り返されプロトタイプは短くなる傾向が強い。
3768Fは珍しい展開で短期間の設定になった。
グリーンマックス製PT-71C形パンタグラフへの換装が確定しており3768F後期仕様も短期間の存在になる。

京成3700形3768[3768F] 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車 TNカプラーSP化,行先表示類変更

2017-11-24 21:32:30 | 京成線:3700形
微修正。

第二次整備のためグリーンマックス製京成3700形3768後期仕様リニューアル工事施工車(3次車:3768F)が入場した。
3768Fの第二次整備は3768を以て終了となる。
部品交換等の基本工程は3761(3768F)とほぼ同様になった。


京成3700形3768 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車(3768F)。

先ず初めにFS-547非動力台車の車輪形状を確認した。
幸い3768は新形状車輪で揃っていた。
代替車輪が無く従来車輪が混在すると配置に困るところだった。
今後の製品は何れ新形状車輪で統一されると思う。
しかし暫くは新旧混在が続くかもしれず整備時の注意点にしたい。


整形したSPフレームTNダミーカプラー (TNカプラーSP,SPフレームTNダミーカプラー)。

3768の入場前にSPフレームTNダミーカプラーを整形した。
SPフレームTNダミーカプラーはモハ3320現行色後期仕様(3320F-1:6両編成)から捻出済だった。
先にスカート付SPフレームTNダミーカプラー化した3761では後からスカートに細工を施した。
加工を簡略化するためスカート装着に支障する前端側フレームの一部を切除している。


入工中の3768。

入場準備を済ませ車体関連から整備を開始した。
今後の行先表示器部品交換を考慮し運転台側側面窓セル上部は角を斜めに切り落とす。
一時期3700形M2c車の整備ではライトユニットを撤去しない方式を選択していた。
しかし行先表示ステッカーのずれを招く場合があり以後は側面窓セルへの整形を基本工程に採り入れる。
3768Fでは運転台側ライトケース交換が含まれ何れにせよライトユニットの取り出しは必須だった。


撤去せずに整形した側面窓セル。

3700形の側面窓セルは妻面窓セルで押さえる構造を持つ。
極一部だけの細工で側面窓セルを取り外すのは時間が勿体ない。
車体中央から運転台側の嵌合爪から浮かせニッパーで切断した。
この方式は従来から採用している。
現在に至るまで側面窓セル破損には繋がっていない。


分解中のライトユニット。

種別表示器の印刷剥離を容易にするため運転台側ライトケースの交換を行う。
3761でライトユニットの分解に初挑戦した。
2pcs式構成で分解は非常に楽だった。
点灯機構にも影響せず旧製品から変更は無いと思われる。


3768用ライトユニット部品群。

運転台側ライトケースは3708元登場時仕様(3708F-2)から捻出した。
3701(3708F-2)用とは違い[特急]種別幕の印刷状態が良かった。
印刷剥離はペイントリムーバー式を踏襲したが完全消去には思いの外時間を要している。
3708F-2はライトユニットの撤去機会が少ない編成だった。
従って3708と3701の印刷耐性は個体差だろう。


順番があったライトケースへのプリズム装着。

3761用ライトユニットの組立は上手く行った。
何も考えずに組み上げたが前照灯用,尾灯用プリズムには装着順があった事に今更気付いている。
先に前照灯用プリズムを嵌め込まないと尾灯用プリズムが干渉してしまう。
プリズム嵌合時に前照灯用が外れたためこの構造を理解出来た。
無理に押し込まなかったのは賢明な選択だった。


部品交換を終えたライトユニット (元3768用,3768用)。

当初運転台側ライトケースの交換は考えていなかった。
種別表示消去と新ライト基板採用の余波でライトケースを組み替えている。
3768Fの種別を[特急]にしていれば分解には至らなかったと思う。
ただ新ライト基板の入手次第では他編成もライトユニットを分解する機会が生じる。
その点では3761,3768の施工は良い収穫を得たと言えよう。


黒地印刷の剥げが気になる車体前面窓枠。

行先表示器部品は3798現行仕様(3798F)からの転用である。
この時点で所有する3700形の現行仕様は一旦消滅している。
3798Fの行先表示類は再考を終えた。
ステッカー貼付で終えられるため3768F出場と3798F再出場のどちらを優先するかで悩む。
なお3768は車体前面窓枠の黒地印刷に点状の小さな剥げがあった。
微細な剥げながら黒色印刷との差が激しく思ったより気になる。
耐性に不安が残るものの極細字マッキーで隠蔽した。
この工程は部品構成から車体分解時に組み入れれば良かったと後悔している。


整備に入るTR-180A床板一式。

どうにか印刷剥げは目立ち難い状態に出来た。
この後種別表示ステッカーを貼付し車体関連項目を全て終わらせた。
3761では床板嵌合後に廻した工程だった。
スカート付SPフレームTNダミーカプラー化には何ら影響しなかったため施工順を変更している。


スカート位置の揃う3761,3768。

FS-547非動力台車のTNカプラーSP対応化を終えスカート装着に移行した。
スカートの成形は嵌合ボスを切除したのみで簡略化している。
SPフレームTNダミーカプラーへの支障は一切無く3761と同一見附を達成出来た。
固定はTNカプラーSPフレームのジャンパ連結器部へゴム系接着剤を盛る従来方式である。




車体前面窓枠の色剥げが解消された3768。

スカートの固着を待ち一連の工程が終了した。
マッキーで修正した車体前面黒地窓枠の色剥げは引きで見る限り殆ど判らなくなっている。
富士川車輌工業製[快速特急]表示も破綻しておらず3761と同等に仕上げられたと思う。
3818,3811中期仕様(3818F)での失敗がステッカー切り出しに大きな不安を抱かせる要因だった。
幕式表示器とLED式表示器の差があるもののひとまず無難な着地点に辿り着いた。


3768 点灯試験[55K 快速特急 西馬込]:前照灯。


3768 点灯試験[55K 快速特急 西馬込]:尾灯。

点灯試験も問題無く終えた。
従来ライト基板装着車との差が激し過ぎるきらいもある。
是非とも新ライト基板を分売品化してほしい。
全工程を終え3768が竣工した。
3761はライトケース交換等に時間を割いたため2日に渡る第二次整備となった。
2両目の3700形M2c車だった3768は約70分で済んでいる。
スカート付SPフレームTNダミーカプラーの製作過程変更も順調に進められた一因だと思う。


連結器突き出し長が異なる3768,3767(成田寄)。

なお3700形M2c車は連結面寄のTNカプラーSPが若干偏位する。
中間車に対し連結器突き出し長が増える癖は旧製品から続いていた。
TNカプラーSPの後退取付を行えば解消可能ではある。
しかし大幅に連結面間隔が異なる程ではない。
そのためTNカプラーSPは未加工のまま装着した。


3768+3767 (先頭車+非動力中間車)。


3764+3763 (非動力中間車+非動力中間車)。

既存編成は同様の癖を持つ3400形でも同様の措置を施していた。
3768Fから変更すると影響が大きく後退取付を見送る要因の一つになっている。
またTR-180A床板装着車とTR-180床板装着車が混在しており各々で個別に対応する手間も嫌った。
製品標準はアーノルトカプラーであり原形に比べれば十分だろう。

3768Fは全車の第二次整備を終えた。
入れ替わりで3798Fが離脱している。
悩ませた出場順は3768Fが先発に決定した。
3798,3791は再整備でのスカート位置修正追加を失念していた。
3700形の入場が続くが3768F出場を一区切りとしたい。

京成3700形3761[3768F] 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車 TNカプラーSP化,種別表示ステッカー貼付

2017-11-23 21:34:24 | 京成線:3700形
融合。

グリーンマックス製京成3700形3761後期仕様後期リニューアル工事施工車(3次車:3768F)の第二次整備を再開した。
車体関連の整備は種別表示ステッカー貼付を残す。
作業順を考慮しTR-180A床板のTNカプラーSP化から着手している。


京成3700形3761 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車(3768F)。

TR-180A床板のTNカプラーSP化は非動力中間車(3400形,3700形リニューアル再生産品以降)での方式を踏襲した。
3708F登場時仕様(3708F-1:再生産品)からの苦手意識は完全に克服された模様である。
FS-547非動力台車のTNカプラーSP対応化は滞りなく進められた。
ところが上野寄FS-547非動力台車の車輪だけが従来仕様だった。
このままでは車両前後の釣合が取れない。
上野寄FS-547(047)非動力台車のみ新形状車輪で揃う3763と振替え見附の統一を図った。
この振替えにより3763も従来成形車輪で揃えられている。


3763から移設したFS-547非動力台車(上野寄)。

運転台側にはモハ3341現行色後期仕様(3320F-1)から捻出したSPフレームTNダミーカプラーを取り付けた。
TR-180A床板への加工を終え車体と嵌合させる。
3798,3791現行仕様(3798F:再生産品)と変わらずライト基板の集電スプリングが斜になる癖を持つ。
嵌合時は床板導電板との接触に注意を払った。
ここで種別表示ステッカーの貼付を行いスカート装着に備える。
種別表示ステッカーの切り出しはまずまずで[特急]表示のまま上貼しても良かった。
たまたま成功しただけでありライトケース交換は予防策として3768でも継続採用とする。


整形したスカート。

最後はSPフレームTNダミーカプラーへのスカート装着である。
スカートマウントを撤去し嵌合ボスを切除した。
リニューアル再生産品の3400形3408F前期仕様(3408F-3),3798Fでは旧製品施工車程の一体感を得られなかった。
3761へのスカート装着前に過去の記録を見直し原因を追求した。
要因は単純だった。
スカートの固定はTNカプラーSPのジャンパ連結器部へゴム系接着剤を盛るだけではなかった。
原形のままはTNカプラーSPのフレームと接触してしまい想定位置まで届かない。
これを失念し3408F-3,3798Fを出場させてしまった。
3761ではスカート上面元嵌合ボス部の折り返し成形を斜めに改めTNカプラーSPとの干渉を防止した。


TNカプラーSPフレームに当たらなくなったスカート上部。

後の記録ではTNカプラーSPのロアフレームを切除する方式に改められていた。
3768FではSPフレームTNダミーカプラーの起用が確定しており永久使用に近い。
SPフレームTNダミーカプラー側を成形した方が効率的だった。
しかしTR-180A床板装着後にスカート取付へ突入したため3761に限っては無難な選択だったと思う。
最終入場車の3768ではSPフレームTNダミーカプラー側の加工に変更する。


スカート位置の異なる3791,3761 (山側)。

再整形によりスカート取付位置は旧製品のスカート付TNカプラーSP装着車同等に戻っている。
3408-3と3798Fでの消化不良感はTR-180A床板の構造ではなく自身の工法が大元だった。
従って3768F出場後は3408,3401(3408F-3),3798,3791(3798F)の再入場が必要となる。
3798Fは3768Fへの行先表示器部品供出編成でもあり優先的に対処したい。
一方休車中の3701元登場時仕様(3708F-2)はライトケース供出で更に混沌とした状態に陥ってしまった。
3708F-2の復帰にはまだ時間を要するだろう。




スカート付SPフレームTNダミーカプラー化された3761。


スカート位置が奥まっていない3791(3798F)。

SPフレームTNダミーカプラーへのスカート固定は従来通りである。
フレームそのものはTNカプラーSPと同一で安定度も変わらない。
一工夫が足りなかった3791とはスカート位置が後方に偏位された効果が現れている。
3791は車体裾前端まで寄せるのが精一杯だった。
製品仕様に対しスカートが前進する弱点を抱えていたが3761では解消されている。
SPフレームTNダミーカプラー側の細工へ変更する3768も同様の結果を得られると思う。
なお前面窓セル色温度により行先表示は独特の発色になった。
在籍する他のフルカラーLED表示器編成とは明らかに異なる。
UVカットガラスを採用したリニューアル工事施工編成独自の特徴として扱いたい。


3761 点灯試験[55K 快速特急 西馬込]:前照灯。


3761 点灯試験[55K 快速特急 西馬込]:尾灯。


3791 点灯比較[55K 快速 西馬込]:前照灯(3798Fリニューアル再生産品)。


3791 点灯比較[55K 快速 西馬込]:尾灯(3798Fリニューアル再生産品)。

ライト基板のLEDチップ変更に期待し点灯試験を行った。
その結果は予想を大きく上回った。
色温度変更だけではなく照度まで高まっていた。
従来製品が霞む点灯度合いである。
年次変更は付き物だがここまで印象が変わるとは思わなかった。
保守部品が入手出来るのであれば他編成へ展開したい。
なお運転台側ライトケース部品の交換は点灯に影響しなかった。

点灯試験を終え3761が竣工した。
3761はモハ3341,3701,3763,3791から各種部品を転用し組み上げた。
破綻無く一つに纏められたと思う。
基本的に3768も同じ展開となる。
FS-547非動力台車の車輪形状はまだ確認していない。
供出車両が存在せず新形状車輪で揃っていると願いたい。

京成3700形3761[3768F] 3次車 後期仕様 リニューアル工事施工車 運転台側ライトケース,行先表示器部品交換

2017-11-22 21:53:06 | 京成線:3700形
温存。

グリーンマックス製京成3700形3768F後期仕様リニューアル工事施工編成(3768F)はM2c車の第二次整備が残る。
工程数が多く単独入場とし3761を入場させた。
作業と行先表示類絞込が並行する珍しい事例となった。


京成3700形3761 3次車 後期仕様 リニューアル工事施工車(3768F)。

平時は導入決定直後にプロトタイプを定める。
回着予定のマイクロエース製京成新3000形3002F現行仕様(3002F)も既に内定している。
3768Fは製品仕様を勘違いしリニューアル工事未施工編成かと思い込んでいた。
量産試作品でようやく早合点に気付いた。
内定済の行先表示類を取消したものの3768Fの回着は再設定に取り掛かる前だった。
整備の傍らでダイヤデータを探る詰まった工程になっている。


SPフレームTNダミーカプラーを供出した3300形モハ3320,モハ3341現行色後期仕様(3320F-1)。

グリーンマックス製京成3400形,3700形は旧製品時代から前面車体裾とスカートの空間が気になる箇所だった。
スカートマウントの設計により避けられない現象である。
この弱点はTR-180A床板が採用されたリニューアル再生産品でも引き継がれている。
少しでも間隔を狭める対策として3400形,3700形M2c車ではスカート付TNカプラーSPを採用した。
3768,3761も同様の施工を施し一体感を演出させる。
但し既存編成とは異なりTNカプラーSPは使用しない。
その代わりSPフレームTNダミーカプラーを活用する。


ほぼ同一の外観を持つダミーカプラー (TNカプラーSP,SPフレームTNダミーカプラー)。

SPフレームTNダミーカプラーはTNカプラーSP擬製作時等の発生品を組合せた独自の再生部品である。
連結器部品はTNカプラーが出自だがそれ以外はTNカプラーSPの部品を用いている。
敢えて製作するダミーカプラーではなく採用車両から捻出を図った。
TNカプラーからの交換を経たマイクロエース製京成3300形はSPフレームTNダミーカプラー採用編成が存在する。
供出編成はマイクロエース製京成3300形3320F現行色後期仕様(3320F-1:6両編成)とした。
現在のところモハ3320,モハ3341の連結機会は無い。
行先表示類は[普通 上野]だが将来的に2+6編成を組む可能性が残る。
3300形では優先的にTNカプラーSP交換対象に挙がった。
SPフレームTNダミーカプラーとTNカプラーSPの外観差は少ない。
復心スプリングの供出により連結機構は殺されている。
3700形はM2c車運転台側の連結機会が無くダミーカプラーでも不都合は生じない。
更にスカート付TNカプラーSP化すると3400形,3700形間での融通しか利かなくなる。
万が一の予備品確保策を兼ね3768FでのSPフレームTNダミーカプラー起用に至った。


入工中の3761。

3700形M2c車は第一次整備で誘導無線アンテナを設置した。
第二次整備はTNカプラーSP化と行先表示類変更が主工程となる。
先に車体関連の整備を完了させ最後にスカート付SPフレームTNダミーカプラー化に着手する。
最初に行先表示類変更準備に取り掛かった。
3768Fでは今後の表示類変更に備え側面窓セルに小細工を施す。
そのためライトユニット撤去が必要条件になった。
ライトユニットの取り外しは3400形,3700形各編成で繁く行ってきた工程である。
やや強引に感じるが手慣れた方法になっている。
3761も基本構造に変更は無い。
先ず前面二平面折妻頂点部の車体とライトユニットの間に爪楊枝を差し込む。
次にプラスチックドライバーで両前尾灯を下方向へ押し込むと種別表示器が半分程度車体に隠れる。
後は引き出すだけでライトユニットの撤去は完了する。


整形した運転台側側面窓セル上端部。

側面窓セルの運転台側上端部を斜めに切断した。
これにより屋根板を撤去するだけで行先表示器部品の取り外しが可能になりライトユニットの都度着脱が廃せる。
複雑な構造を持つ3700形M2c車だが何故か3700形は行先表示類変更が多い。
ライトユニット撤去は種別表示ステッカー剥離が付帯するためどうしても措置を採っておきたかった。
この施工で以後ライトユニットを取り外す機会はライト基板交換時だけに限られると思う。


分解したライトユニット。

ここで嫌な事を思い出した。
3818,3811中期仕様(3818F)での種別幕ステッカー切り出し失敗が過ぎった。
3768Fに採用する種別表示ステッカーはフルカラーLED式の富士川車輌工業製である。
殆ど予備が無く一度でそれなりの見栄えにしたい。
そこで種別表示印刷の消去を決断した。
種別表示器が黒地に変わればステッカー切り出しの甘さを誤魔化せると考えた。
製品案内で3768Fから前照灯発光色温度の変更が告知されていた。
何処まで部品が変更されたかまでは判らない。
極力流用を図り運転台側ライトケースだけの交換とする。
ライトユニットの分解は初となった。
運転台側ライトケースに室内側ライトケースが嵌合する2pcs式で思いの外単純な構造である。
側板へ伸びる運転台側ライトケースを撓ませると室内側ライトケースが撤去できる。
ライト基板は各ライトケースの嵌合部に挟まれているだけで容易に取り外せた。


3701(3708F-2)から撤去したライトユニット。

3761の[特急]表示は被膜強度都合と発色の良さから剥離を見送った。
代替品は休車中の3701元登場時仕様(3708F-2)から捻出している。
3701は長らく製品印刷の[特急]種別幕を維持していた。
3708F登場時仕様(3708F-1:再生産品)の出場で[特急]種別幕を保持する理由を失った。
尚且つプロトタイプ変更が確定的でライトケース供出車となった。
印刷済の[特急]種別幕は白地部が劣化しており剥離にも向いていた。


新旧ライト基板 (3701用,3768用)。

新ライト基板はLEDチップの張り出しがやや大きい。
一方ライトケースに変更は無い模様で嵌合に支障しないと思えた。
転用は運転台側ライトケースのみで前照灯用及び尾灯用プリズムの形状は確認していない。
なお3701から捻出した運転台側ライトケースの[特急]種別幕はペイントリムーバーで消去している。
部品を入れ替え各々のライトケースを組み立てた。
何れも元通りに嵌合し不都合は感じられない。


完成した3761用ライトユニット。

今度は行先表示類の変更へ取り掛かった。
ここでプロトタイプを定まったと同時に行先表示器部品の交換が決定している。
3761の行先表示器部品は薄緑色のプラスチックに印刷がなされたものだった。
3768Fの窓関連部品は徹底的に薄緑色地で統一したらしい。
行先表示器部品は3791現行仕様(3798F)から転用する。
透明プラスチック部品へ変更されるが前面窓セルが薄緑色で影響は殆ど出ていない。


3791から転用される行先表示器部品。

運行番号と行先表示は3791から引き継ぎ富士川車輌工業製ステッカーの温存策とした。
これで行先表示類変更準備の大半が終了する。
種別表示貼付はスカート付SPフレームTNダミーカプラー化前へ廻し車体の組立に戻った。
部品を交換したライトユニットは問題なく装着出来た。
新ライト基板採用による成形変更は無かったらしい。
行先表示器部品は試験を兼ね屋根上側から取り付け運転台側側面窓セル上部成形の効果を確認している。


車体整備で打ち切りとなった3761。

予定には無かった運転台側ライトケースの交換で作業進行計画に大幅な狂いが生じた。
既に日付を大きく跨いでしまい3761の第二次整備は分割し車体関連で一区切りとした。
残る工程は足廻り中心となる。
スカート付SPフレームTNダミーカプラー化前には種別表示ステッカーの切り出しが待つ。
第二部もそれなりに時間を要すると覚悟している。

京成3700形3766[3768F] 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車 TNカプラーSP化,FS-047動力台車見附変更

2017-11-21 22:31:28 | 京成線:3700形
毎度。

グリーンマックス製京成3700形3766後期仕様後期リニューアル工事施工車(3次車:3768F)が入場した。
2個モーター搭載動力ユニット搭載の旧製品ではTNカプラーSP化が難項目だった。
動力車優先入場はコアレスモーター搭載動力ユニット採用により中止されている。


3766 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車(3768F:動力車)。

所有編成でのコアレスモーター搭載動力ユニット装着製品は3798F現行仕様(3798F:再生産品)が初登場となった。
当初3796(3798F)はFS-547(047)動力台車のTNカプラーSP対応化だけで竣工させている。
3798F導入より先行した3706登場時仕様(3708F→3708F-2)の動力ユニット更新でTNカプラーSP化の壁は低いと判明した。
2個モーター搭載動力ユニットのTNカプラーSP擬3化が廃止された収穫の勢いに任せ工程を終わらせた。
その後動力ユニット更新が進みFS-547(047)動力台車の立体感に物足りなさを抱くようになった。
動力ユニット更新車は一般流通品のコアレスモーター搭載動力ユニットを採用しており黒色成形動力台車を履く。
製品仕様品は独自の灰色成形動力台車で台車枠との一体感が優先されている。
コアレスモーター搭載動力ユニット装着車両は動力ユニット更新車が数で勝る。
製品仕様の動力台車を一般流通品動力台車の見附へ近付ける方向に梶を切った。
立体感向上と外観統一はサックスブルー成形FS-383動力台車を履く3400形3405前期仕様(3408F-3)から開始した。




3405現行仕様(3408F-3:再生産品)。

対策は台車枠取付台座を黒色化する安直な方式を採用した。
初試行がサックスブルー成形動力台車だったため立体感の演出に大きな手応えを得た。
その後3700形にも展開し現在はサックスブルー成形及び灰色成形動力台車の標準施工項目になっている。
当然3766もTNカプラーSP化と同時に動力台車の立体感向上策を採り既存車へ揃える。
実質的に今まで細々と施してきた工程を集約する恒例作業の積み増しと言えよう。


TNカプラーSP対応化したFS-547(047)動力台車(成田寄)。

コアレスモーター搭載動力ユニット用動力台車のTNカプラーSP対応化はカプラーポケットの撤去だけに等しい。
ロアフレームのカプラーポケット側に設けられている嵌合爪を破損させない限り分解リスクは低い。
早速カプラーポケットの切断に取り掛かった。
何故か3766のFS-547(047)動力台車はグリス添加量が多かった。
コアレスモーター搭載動力ユニットのリリースから時間が経過し量目が変更されたのかもしれない。
作業時にグリス塗れとなるためロアフレーム側だけを拭き上げた。
この判断が正しいかは今後の経過次第である。




3796現行仕様(3798F:再生産品)。

FS-547(047)動力台車枠はFS-547非動力台車に比べ灰色成形色がやや濃く振られている。
3798F(再生産品)から引き継がれた仕様である。
そのため動力台車用集電板の形状もあり台車枠から真鍮色が目立ち弱点と思えた。
原形を維持していた3796(3798F:再生産品)の再入場時に台車枠取付台座黒色化に加え集電板表面もマッキーで塗り潰した。
プロトタイプの近い3766も同様の措置を施す。


黒色化した台車枠取付台座と集電板表面(上野寄)。

3796では集電板表面の塗り潰しをピボット軸受付近まで行った。
しかし軸箱周りの成形から効果が低く塗布面積を縮小している。
あくまで集電板を埋没させる名目である。
軸箱上部は車体裾の陰に入るため真鍮地のままでも違和感は無い。
黒色化は全てマッキーを用いた。
台車枠取付台座はプラスチック製で安定度が期待できる。
更に3796での実績もあり特に不安要素は抱いていない。
一方集電板は金属製でインク剥離の恐れが残る。
台車枠を取り付ける際に気を付ければ接触機会は殆ど考えられず問題は無いと思う。


整備を終えたFS-547(047)動力台車。

FS-547(047)動力台車の整備は動力ユニットを車体に存置し台車だけを取り外していた。
組立の際側面窓セル内側に付着した点状の埃が気になり動力ユニット本体を撤去している。
3768Fはリニューアル工事施工車の仕様に合わせ側面窓セル成形が変更された上に1pcsへ戻った。
要因が側面窓セルにあるかは不明だが動力ユニットの撤去がし難くなった。
動力ユニット更新車では床下機器部品取付位置都合が関係し動力ユニット着脱に一癖が生じた。
3150形モハ3172現行色前期仕様(3174F-2)で煩わしさの解消を目指し側面窓セルの固定化を試行した。
一定の答を得られたため現在動力ユニット更新車の側面窓セル固定化を進めている。
着脱を難儀させる原因は同じと考え3766も側面窓セルを固定した。
嵌合爪部裏面へゴム系接着剤を塗布する4点支持に変更は無い。


全工程を終えた3766。

側面窓セル固定後の3766は動力ユニットの着脱が容易になった。
着脱の不都合は非動力車に床下機器位置を揃えた動力ユニット更新車の独自現象だと考えていた。
まさか製品原形で同じ症状に襲われるとは思ってもいなかった。
動力ユニット更新は動力台車の立体感向上策に加え側面窓セル固定化にも寄与したと思う。
ただ個体差の可能性も棄てきれない。
コアレスモーター搭載動力ユニット搭載車への標準施工項目とはせず製品状態を見た上で判断したい。




3766(FS-547(047)動力台車見附変更)。


3726後期仕様(3728F:動力ユニット更新車)。


3756中期仕様(3756F:動力ユニット更新車)。

TNカプラーSP化を終え3766が竣工した。
FS-547(047)動力台車の見附変更も狙い通りの結果に至っている。
3726後期仕様(3728F)は動力ユニット更新車でサックスブルー成形FS-547非動力台車枠を塗装変更し貼付した。
塗装技量から被膜が厚くなり集電板黒色化は未施工のままながら余り目立っていない。
同様の経緯を辿った3756中期仕様(3758F)も同等とした。
灰色塗装台車グループの3726,3756,3766,3796はほぼ統一された外観で揃えられた。
3706元登場時仕様(3708F-2)は休車指定中で未更新のまま残る。
復帰時には動力ユニット更新を施す予定で統一感を乱す事態には陥らないと思う。




3766+3765 (TNカプラーSP化:動力車+非動力中間車)。

3768Fの中間車は全車竣工を迎えた。
入場待ちの3768,3761は分解整備となる。
行先表示類が未確定のままで作業を進めながら絞り込む方向である。

京成3700形3764,3763[3768F] 3次車 後期仕様 リニューアル工事施工車 TNカプラーSP化

2017-11-20 21:38:23 | 京成線:3700形
小差。

グリーンマックス製京成3700形3768F後期仕様リニューアル工事施工編成(3768F)の第二次整備から入場順を変更した。
今整備ではパンタグラフ非搭載車の入場を迎える。
該当車は3766,3764,3763の3両だが3766は動力車のため別途入場に廻している。


京成3700形3764 3次車 後期仕様 リニューアル工事施工車(3768F)。

ユニット単位での入場を取り止めた事で作業が単純化が図れた。
3700形M1車系の3767,3765,3762は一括して避雷器取付を終えた。
入場する3764,3763はTNカプラーSP化のみの施工で終了となる。
車体関連に手を着ける必要は無い。
主工程はスナップ嵌合式FS-547(047)非動力台車のTNカプラーSP対応化となった。


撤去したTR-180A床板一式(3764用)。

3764:3700形M2車,3763:3700形T車で見附が酷似している。
誤装着防止策で各々を単独入場させた。
先発は車両番号順に3764となった。
3708F登場時仕様(3708F-1)の回着整備時に作業を遅らせたのはFS-547(047)非動力台車の組立だった。
3765で車輪装着補助用ウレタンの使用中止に踏み切り3762で要点を掴めたと思える。
従って3764,3763の入場時間は短縮出来ると考えた。


無難にTNカプラーSP対応化を終えたFS-547非動力台車(上野寄)。

カプラーポケットの撤去はスナップ嵌合式非動力台車で共通仕様化している。
但し平刃の切れ味が悪くなり切断面が荒れてしまった。
幸い走行に支障を来す場所ではない。
特に措置を施さないまま組立に入った。
組立は連続作業とし上野寄,成田寄を同時進行させた。
上野寄は集電板の油脂が多く何度か滑らせてしまい一度では嵌められなかった。
一方の成田寄は一度での嵌合が実現した。
散々苦戦してきたスナップ嵌合式非動力台車組立の壁を打ち破れたと思う。
どうやら3762での方式は当たりだったらしい。


竣工目前の3764。

それでもTR-180A床板のTNカプラーSP化は大凡15分を要した。
先に竣工したパンタグラフ2台搭載車の3762より約5分しか短縮できていない。
避雷器取付が無いにも関わらず予想を上回る所要時間である。
FS-547非動力台車のTNカプラーSP対応化は順調に進められたと思っていた。
何処か進行に問題があったのかもしれない。
今ひとつ釈然としないまま3764は竣工を迎えている。




3764(TNカプラーSP化)。

3764の工程はTNカプラーSP化に限られた。
竣工後も入場前と全く変わらないように見える。
これこそが入場順変更の大きな効果である。
ユニット単位での竣工も悪くはなかった。
しかし車両の特徴に合わせた工具を都度揃えなければならず工程もばらばらになりやすい。
この弱点は3768Fの回着整備以後から解消に至るだろう。




3765+3764 (TNカプラーSP化)。

車体の雰囲気は変わらない一方で連結部は印象が刷新された。
TNカプラーSP化により連結面間隔が狭まり実感的になっている。
標準規格のアーノルトカプラーは自由度こそ高いものの車体に対し巨大過ぎる。
グリーンマックス製品はTNカプラーSP採用を標準化しておりスマートな連結部に改められた。
近年は各社とも編成単位でのリリースが増えアーノルトカプラーの利点が薄れてきたように思える。
独自のカプラーを採用する製品が増加しつつあり転換点を迎えていると言える。
ただ独自のカプラーが乱立するとオーナーさん毎の自主ルール設定に混乱を来す恐れがある。
以前にも記したがカプラー交換を前提とし最終選択はユーザー側に委ねる設計にするべきだと思う。


成形が異なる非動力車輪 (新形状品,従来品)。

3763の第二次整備で今入場は終了となる。
工程は3764と同じTNカプラーSP化だけだった。
FS-547(047)非動力台車のカプラーポケット切断は上野寄,成田寄の同時進行とした。
台車枠に車輪を取り付ける際に2種類の輪心成形が存在すると気付いている。
グリーンマックス製非動力車輪は左右で成形が異なる特徴があり組立時には向きを揃えていた。
新形状車輪は両側の成形が酷似している。
従来品の片側を双方に採用したイメージに近い。
普段は片側のみ確認し台車枠へ取り付け見附を合わせていた。
3763のFS-547(047)非動力台車は車輪の組合せにばらつきがあったため初めてこの差異を発見している。


前後で車輪を揃えたFS-547非動力台車。

遡ると3767は従来品でそれ以外は新形状品が嵌められていた。
3765以降では上手く向きを揃えられたと思っていたが単なる偶然ではなかったらしい。
新形状車輪は軸箱から顔を覗かせる輪心の面積が両側で揃うようになっている。
今のところLOT都合か仕様変更かは不明である。
後者であれば3768Fはちょうど端境期に当たったのだと思われる。
運悪く3763の車輪は新形状品:2軸,従来品,2軸で配分に困った。
各々を上野寄と成田寄に分け従来品を装着したFS-547(047)非動力台車を成田寄へ取り付けた。
3767は全軸が従来品で3763の成田寄台車はこの向きに揃えている。


3763 3次車 後期仕様 リニューアル工事施工車(3768F)。

車輪の区分が加わりながらも3763の竣工は約10分で迎えられた。
3764から確実に時間短縮を図れている。
更なる効率化を狙いたかったが3763を以て3768Fの非動力中間車は全車竣工となった。
3768,3761は別工程が加わるため比較対象にはならなくなる。
現在スナップ嵌合式非動力台車を持つグリーンマックス製品の導入は未定である。
投入候補こそ存在するものの実現するかは中古製品の動向次第で時期は読めない。
ただスナップ嵌合式非動力台車にあった車輪装着への苦手意識は払拭が確実になった。
今後の導入で頭を抱える場面は無くなると思う。




3764+3763 (TNカプラーSP化)。

3768Fの未竣工車は3768,3766,3761の3両まで減少した。
次入場車は動力車の3766を予定している。
3768,3761は別工程が加わりそれなりに時間を要する。
コアレスモーター搭載動力ユニット採用以後はTNカプラーSP化に手を掛けなくて済むようになった。
先に中間車の第二次整備を完了させ3768,3761へ取り掛かりたい。

京成3700形3767,3765,3762[3768F] 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車 TNカプラーSP化,避雷器取付

2017-11-19 21:30:08 | 京成線:3700形
一括化。

グリーンマックス製京成3700形3768F後期仕様リニューアル工事施工編成(3次車:3768F)の第二次整備を開始した。
同一構造の3708F登場時仕様(3708F-1:再生産品)では諸条件が重なり出場が大幅に遅れた。
最近のグリーンマックス製品は第二次整備に時間を要する傾向が強く入場順から見直しを図る。


京成3700形3767 3次車 現行仕様 後期リニューアル工事施工車(3768F)。

これまではユニット単位若しくは車両番号順に整備を進めてきた。
ユーザー取付部品や特殊な加工が伴わなければこの方式でも構わないと思う。
グリーンマックス製3400形,3700形ではM1車系の避雷器取付が関門になっている。
※除:3400形3428F現行仕様(3428F)。
3768Fでは一度にM1車系の第二次整備を行うよう変更した。
今入場は3767,3765,3762の3両が入場対象となる。
但し施工は1両毎とし同時進行にはしていない。
PT-7131形パンタグラフに換装された現行仕様化は在庫都合で1編成分が揃えられなかった。
取り敢えずPT-4804形パンタグラフ搭載の後期仕様を維持する。
グリーンマックス製PT-71Cパンタグラフが揃えらればM1車系を先発させる意義は無かった。
苦戦項目を有する車両を優先させ今後の展開を楽にさせる。
なお現行仕様が少数派に留まっておりPT-71C形パンタグラフ搭載は前向きに考えている。


TNカプラーSP対応化を図ったFS-547非動力台車。

スナップ嵌合式FS-547非動力台車のTNカプラーSP対応化も苦戦項目である。
カプラーポケット切除までは容易だが問題はその後だった。
どうにも集電板と車輪を台車枠へ上手く組み込めない。
3708F-1で登場した車輪装着補助用ウレタンを活用し上野寄,成田寄共に組み立てた。
この時気付いたのは車輪装着の鍵が集電板だった事である。
集電板さえ抑えられればピボット軸受でのずれを防げると思えた。
3767から作業を開始したが3765で車輪装着補助用ウレタンに頼らないFS-547非動力台車の組立に挑む。


TNカプラーSP化したTR-180A床板(3767用)。

TR-180A床板のTNカプラーSP化で下廻りの整備は終了した。
FS-547非動力台車の組立で削減した所要時間はPT-4804形パンタグラフの避雷器取付へ充てられる。
避雷器をパンタグラフ台枠の取付孔へ無加工のまま挿入する方法は何度試しても跳ね返された。
よって当初から取付孔を拡大する。


避雷器取付孔拡大のため撤去したPT-4804形パンタグラフ。

拡大に用いるドリルはΦ0.8mmで統一し簡略化を図ると同時に避雷器の溶着を廃止した。
開孔部もパンタグラフ台枠下側のリブに掛からない上方向への拡大に変更している。
挿入はかなり固く脱落の心配は無いと思われる。
その代わり避雷器取付時間は従来より延びてしまった。


屋根板を取り外し押し込んだパンタグラフ取付脚。

3768FのPT-4804形パンタグラフは3767,3765,3762とも碍子がパンタグラフ台から浮いていた。
車体を組んだ状態では全く解消できない。
取付孔拡大はグリーンマックス製PT-71C形パンタグラフへの交換を考えると影響が出そうだった。
止むを得ず屋根板を取り外し取付脚周囲を押し込み対処している。
3767と同じ取付高だった3765,3762も同じ施工法になるだろう。


嵌合のみに変更された避雷器取付(成田寄)。

溶着を廃止した避雷器はパンタグラフ押し込み取付の影響を受けなかった。
幾度か触れたはずだが角度は垂直を保ち続けている。
取付に難航しただけの答は得られたと思う。
作業はM1'車の3765へ繋がりを考え成田寄から手を着けた。
上野寄は避雷器取付位置が異なり施工時の注意点となる。




3767(避雷器取付)。

3767は竣工まで約40分を要した。
大半はパンタグラフ廻りに充てられている。
次の入場車は3765でパンタグラフ1台搭載車である。
避雷器取付が半減する一方でFS-547非動力台車の組立手順変更により所要時間は変わらないと読んでいる。
前途の通りFS-547非動力台車の組立では車輪装着補助用ウレタンを使用しない。
予め上野寄,成田寄FS-547非動力台車のカプラーポケットを撤去し組立へ備えた。
先に片側の車輪を取付け指の腹で集電板を抑えながらもう片方の車輪を装着する。
初めは上手く行かなかった。
失敗を繰り返すうちに要点が掴め上野寄FS-547非動力台車のTNカプラーSP対応化に至った。
連続して成田寄FS-547非動力台車の組立に移り曖昧だった要点を確かなものにしている。
これでスナップ嵌合式非動力台車との苦戦は解消されると思う。
車輪装着補助用ウレタンは良い発想かと思えたが比較的短命で終わるかもしれない。




3765後期仕様後期リニューアル工事施工車(避雷器取付)。

パンタグラフ周りへの施工は3767での方法を踏襲した。
避雷器取付孔拡大はΦ0.8mmのドリルで変更していない。
しかし避雷器側に個体差がある模様で3767より苦戦している。
開孔径拡大は避雷器溶着が連動するため堪えた。
その甲斐あってか高い嵌合精度を保持できた。
PT-4804形パンタグラフの取付は予想通り屋根板撤去を伴った。
パンタグラフ1台搭載車の3765はまだましな方だったと思う。
入場から竣工までは約20分で3767から半減された。
M1車系最終入場車は3762で再びパンタグラフ2台搭載車に戻る。




3762後期仕様後期リニューアル工事施工車(避雷器取付)。

その3762の入場時間は3765とほぼ変わらない約20分だった。
FS-547非動力台車のTNカプラーSP対応化に手応えを感じ避雷器取付から開始している。
嵌合精度は3767,3765と同程度でぐらつきは生じない。
PT-4804形パンタグラフの固定にはパンタグラフ台座を線路方向から押さえる工程を追加した。
これにより取付脚周囲の押し込みは最低限で済むように変わり全体の作業時間を圧縮させたと思う。
難関だったFS-547非動力台車の組立は完全に要所を掴めたらしい。
上野寄,成田寄共余り失敗しなかった。
理想は一発仕上げだが後は慣れるしかないだろう。


3792+3762 (3798F+3768F:リニューアル工事未施工車+後期リニューアル工事施工車)。

直近で出場した3708F-1のM1車系は当時離脱していた3708F登場時仕様(3708F→3708F-2)を活用した。
避雷器取付を嫌いPT-4804形パンタグラフ自体を移設している。
よって最後に避雷器取付を行った編成は3400形3408F前期仕様(3408F-3),3798F現行仕様(3798F)まで遡る。
3798Fは避雷器溶着編成だが工程変更の差は殆ど見られなかった。
今後PT-4804形パンタグラフへの避雷器取付は3768Fでの方法を基準とする。

第一次整備でM2c車への誘導無線アンテナ取付を行ったためユーザー取付部品は無くなった。
以後の入場車はTNカプラーSP対応化を図るFS-547(047)非動力台車への加工が軸となる。
非動力中間車が竣工次第3766(動力車)を入場させる。
3768,3761の入場も秒読み段階に入りつつある。
そろそろ行先表示類の絞込を開始したい。

京成3700形3768F 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工編成 回着 (3768,3761 誘導無線アンテナ取付)

2017-11-18 22:08:53 | 京成線:3700形
UVカット。

グリーンマックス製京成3700形3768F後期仕様(3次車:3768F)が回着した。
仕様書と実車の推移を勘違いしリニューアル工事未施工編成時代かと思っていた。
ところが実際はリニューアル工事施工編成で薄緑色の窓セルが新鮮さを演出している。


京成3700形3768F 3次車 後期仕様。
3768F:[3768]-[3767]-[3766]-[3765]-[3764]-[3763]-[3762]-[3761]。
※後期リニューアル工事施工編成。

3700形のリニューアル工事は施工年次により細かな差異がある。
当初より一部側面窓の固定化が一貫して行われている。
側面窓セルは新規金型の模様で把手モールドが無い。
窓枠が黒色のため二連窓部は下降式で存置された箇所との違いが実感的に映る。
UVカットガラスの再現は心持ち緑が濃い気がする。
ここは人各々での解釈差に拠るものだろう。
その代わりリニューアル工事施工編成との差別化はより明確化されていると思う。


3766 3次車 後期仕様 リニューアル工事施工車(3768F:動力車)。

窓セル類は全面的にUVカットガラス仕様とされた。
そのため前面窓,妻面窓とも緑を帯びた印象が強くなる。
全透過部が薄緑色のため濃色に見える原因になっているのだろう。
側扉窓は通常ガラスだったはずだが成形都合のせいか同色になってしまった。
窓セルの色分けは部品細分化を伴う。
コストを考えると現状が限界設計だと思われる。
但しUVカットガラス再現そのものは大いに評価したい。
自前のUVカットガラス化は手間を要する。
メーカー仕様での採用は福音と言える。


3766+3765 (3768F:動力車+非動力中間車)。

動力ユニットは3700形T車の3766に搭載され従来仕様から引き継がれている。
コアレスモーター搭載動力ユニットの恩恵で旧製品に比べ3700形T車が動力車でも違和感は少ない。
リニューアル再生産品は動力車を3700形M車へ変更する絶好の機会だった思う。
敢えて3700形T車を動力車のままにしたのは6次車以降への完成品展開を考えているのかもしれない。
6両編成で3700形M車を動力車にすると動力位置偏位が激しくなる。
実際に3400形3408F登場時仕様(3408F-1)は暫定6両編成対応のため動力ユニットを3407へ移設し出場させた。
3407の動力ユニット更新により安定度は高まったものの偏位は極力避けた方が良い。
今回3768Fのリリースで5次車までの完成品は一定の種類が揃った。
グリーンマックス製品も点灯機構改善に注力しており6次車以降のリリースに期待したい。


入工中の3768。

3768Fの第一次整備は3708F登場時仕様(3708F-1)と同様とする。
先ずM2c車へ誘導無線アンテナを搭載しTNカプラーSP化は個別の第二次整備へ廻した。
誘導無線アンテナは手持ちの予備品を取り付ける。
製品付属品より明灰色で現行LOTではないらしい。
3150形LOTに相当するのだろう。
3708F-1に3150形LOTを起用しており3768Fも続いている。
初期LOTの誘導無線アンテナは骨折し易かった。
その後2次に渡り改良が加えられたのは間違いない。
ただ何れのLOTも成形色が統一されておらずどれを優先使用するか悩むところである。


3150形LOTを起用した誘導無線アンテナ(3768)。

屋根板の取付孔は現行LOT誘導無線アンテナに合わせた径だと考えられた。
モハ3174現行色前期仕様(3174F-2)では取付孔拡幅に失敗した。
3768では無理な加工は行わず取付が難しいと判った時点で製品付属品に切り替えるつもりだった。
しかし3150形LOTでもやや固めの手応えながら定位置まで押し込めている。
アンテナ枠は歪まず安定度も高いため流し込み接着剤による溶着は行っていない。


誘導無線アンテナを取り付けた3768。

回着した3768は車体前面窓枠の黒色処理に甘さが見られた。
第二次整備で補修する方向ではある。
薄緑色セル採用で前面窓セル部との境が独特の色合いになった。
修正に失敗すると誤魔化しが難しく場合によっては見送りするかもしれない。
行先表示類は[A07 特急 成田空港]が印刷済である。
何れも過去にリリースされた編成より発色が向上した。
特に[A07]は継続使用しても視認性に影響しない見栄えに達している。
黒色成形品へのカラー印刷技術は確実に高まっていると見える。




3768後期仕様リニューアル工事施工車(3768F:誘導無線アンテナ取付)。


3798現行仕様(3798F:再生産品)。

車体と床板はリニューアル再生産品と何ら変わりはない。
TR-180A床板とスナップ嵌合式FS-547非動力台車で転がり抵抗の低減化が図られている。
側面窓セルへのUVカットガラス仕様採用が3768Fに於ける最大の魅力と言っても良い。
3798現行仕様(3798F)はリニューアル再生産品で同等の機構を持つが3768とは明らかに雰囲気が変わっている。
小変更での3768F製品化は上手い手法だったと思う。


車体裾とスカートの空間が目立つ3761。

3761にも誘導無線アンテナの取付を行った。
嵌合精度は3768同様で溶着も見送っている。
気になる箇所は旧製品以来のスカート位置である。
TR-180A床板への刷新後も継続して現れる車体裾との空間にどうしても目が行ってしまう。
既存編成に倣いスカート付TNカプラーSP化で解消させたい。




3761後期仕様リニューアル工事施工車(3768F:誘導無線アンテナ取付)。

3768,3761への誘導無線アンテナ取付を終え3768Fの第一次整備が完了した。
第二次整備はM1車系,M2車系及び3763,M2c車,3766(動力車)の4種に区分できる。
TNカプラーSP化はグリーンマックス製品共通項目である。
TR-180A床板では特殊な取付を要さない。
コアレスモーター搭載動力ユニットもTNカプラーSP化を重ね安定期に入っている。
よって各々車体関連の整備が進捗の鍵を握るだろう。




3768F (第一次整備完了)。

なお3768Fは2017年11月の全般検査でパンタグラフがPT-4804形からPT-7131形へ換装された。
グリーンマックス製PT-4804形パンタグラフへの避雷器取付は苦戦項目だった。
シングルアーム式パンタグラフへ交換すればこれを回避できる上に現行仕様化も視野に入ってくる。
幸いグリーンマックス製PT-71C形パンタグラフの転用が可能な仕様であり検討事案としたい。

当初3768Fをリニューアル工事未施工編成でのリリースと捉えていた関係で行先表示類の再設定も必要になった。
原案は3798Fと車両番号の差しか無いと考え[快速]同士の離合とする予定だった。
条件が変わったため[快速]は取り止め[特急]または[快速特急]への充当に変更する。
連動して運行番号,行先表示も再考に迫られた。
第二次整備は整備項目にプロトタイプ再設定が加わり慌ただしい進行になるだろう。

国鉄103系津田沼電車区305F [Tc123] (クハ103-123,124[ツヌ306F-2] 異動) ※TOMIX製High-Grade製品

2017-11-17 21:36:47 | 国鉄/JR103系出場:総武・中央線
再異動。

TOMIX製103系High-Grade製品クハ103-123,クハ103-124をツヌ(ラシ)305Fグループへ異動させた。
ツヌ306Fグループからは離脱したが未改番のためツヌ306F-2も組成可能である。
国鉄仕様のクハ103形初期形冷房改造車(黄色5号)が少数派で自由度の高さは貴重と言えよう。




国鉄103系ツヌ305F (1985/4)。
ツヌ305F:Tc123-M701-M'857-T464-M702-M'858-T465-M703-M'859-Tc124
※TOMIX製High-Grade製品。

クハ103-123,クハ103-124は流転を繰り返してきた。
ツヌ306F-2組成でようやく走行機会が増えると共に安定の場を得たと思われた。
しかしクハ103-763,クハ103-780(ツヌ306F-3)の竣工で再び異動対象に挙がった。
当初は改番を含んだ異動を検討していた。
思ったより稼働率の上がらないモハ103-665以下8両(ツヌ313F:Tc143)を活用する案が有力候補だった。
朱色1号混色編成であるツヌ313Fのプロトタイプは1981年11月で豊田区前期転属編成仕様とした。
クハ103-143,クハ103-142は前面用[総武・中央線 各駅停車]誤乗防止ステッカーに小形を採用している。
この仕様は間もなく大形誤乗防止ステッカーに貼り替えられ短期間で消滅してしまった。
そのため離合に相応しい編成が限られモハ103-665以下8両(黄色5号)の活躍機会は増加に転じることなく推移している。


ツヌ313F。

クハ103-123,クハ103-124をクハ103-131,クハ103-130へ改番し新たにラシ313Fを組成する一歩手前まで進めた。
しかし国鉄仕様のクハ103形低運転台初期形冷房改造車(黄色5号)は少数派に留まる。
103系全編成の配分もJR仕様が大幅に上回っておりこの計画は見送られた。
次の候補はクハ103-143,クハ103-142への改番だった。
ツヌ313Fの黄色5号化以後がプロトタイプで国鉄仕様も維持できる。
この改番はモハ103-665以下8両を最大限に活かせる利点があった。
しかしこの案もクハ103-763,クハ103-780の入場中に取り止められた。
今回の採用には至らなかったがセットバラし品の動向次第でツヌ313F-2が出場するかもしれない。




ツヌ306F (1983/4)。
ツヌ306F-2:Tc123-M707-M'863-T468-M708-M'864-T469-M709-M'865-Tc124

刷新を予定していたクハ103-123,クハ103-124の異動はツヌ306F-2存置が確定し事情が変わった。
現状維持のまま移動先を探ったところ1986年の組成変更でサハ103形750番代組込編成(ツヌ318F)に改められていた。
TOMIX製High-Grade製品のサハ103形750番代は製品化されていない。
既存編成では車両番号が合致せず中間車8両の充当が困難になった。
結局モハ103-707以下8両をラシ305F(Tc47)と共有するツヌ(ラシ)305Fグループの形成に落ち着いた。
従来から随時ラシ305F-1との共有を行っておりツヌ305Fが正規編成に格上げされている。


ツヌ324F-2,ツヌ305F。

行先表示類は[47C 千葉]とし西行から東行へ変更した。
KATO製クハ103形低運転台量産冷房車(国鉄仕様)の自作[津田沼]幕廃止により代替を予定していた。
ところが国鉄仕様は[津田沼]が7編成に達しており取り止めている。
東行採用が前提で4編成に留まっていた[千葉]を増強した。
プロトタイプは1985年4月で朱色1号編成,朱色1号混色編成とは被らなくなった。
この当時は103系全27編成が黄色5号で揃う落ち着いた時期だった。
しかし所有編成では103系国鉄仕様の主力が朱色1号編成,朱色1号混色編成になっている。
これがツヌ306F-2の残留を決定付けた。
ツヌ306F-2は1983年4月がプロトタイプで豊田区からの転入編成全てに対応できる。
クハ103-763,クハ103-780の入場時に気付き未改番のまま異動が確定している。


ツヌ305Fサイドビュー(クハ103-123:編成異動車)。

プロトタイプ時期変わったのみに等しくツヌ305Fはやや新鮮味に欠ける出場を迎えた。
しかし黄色5号で揃うTOMIX製High-Grade製品は津田沼区仕様が少なく貴重な存在に変わりはない。
異動を繰り返したクハ103-123,クハ103-124は今後もバリエーション用に留まる。
以後国鉄仕様からの変更は考えておらず一段落するだろう。

今異動でツヌ(ラシ)305Fグループ,ツヌ305Fグループは各々12両体制で纏った。
クハ103-123,クハ103-124はクハ103-763,クハ103-780の増備で思わぬ余波を受けた。
但しツヌ306F-2を存続させたため重要度は高まったと思う。

クハ103-123,124[ツヌ305F] 行先変更 (編成異動:ツヌ306F-2→ツヌ305F) ※TOMIX製High-Grade製品

2017-11-16 21:33:26 | 国鉄/JR103系
良好。

TOMIX製103系High-Grade製品ツヌ305Fグループは総勢14両に増加し管理の上限を越えてしまった。
ツヌ306F-1(Tc71),ツヌ306F-3(Tc763)で12両管理に収めたい。
その結果クハ103-123,クハ103-124(ツヌ306F-2)を別グループへ異動させる事にした。


国鉄103系ツヌ306F (1983/4)。
ツヌ306F-2:Tc123-M707-M'863-T468-M708-M'864-T469-M709-M'865-Tc124
※TOMIX製High-Grade製品。

クハ103-123,クハ103-124はクハ103-61,クハ103-48(元ツヌ306F-2)を改番し竣工させた。
更に遡るとクハ103-105,クハ103-106(元ツヌ325F-2)が種車である。
モハユニットが所要となった際にセットバラし品ではなく弾みで4両編成での回着となった。
クハ103形0番代はクハ103-105,クハ103-106へ付番されモハ103-358以下8両と元ツヌ325F-2を組成している。
ところがモハ103-358以下8両の異動により保留車へ廻った。
さすがにTOMIX製High-Grade製品を保留車とするのは勿体ない。
編成表を探りモハ103-707以下8両(ツヌ306F-1)を共用するクハ103-61,クハ103-48へ辿り着いた。
しかしツヌ306F-1はクハ103-48,クハ103-71(非冷房車)が際立ちクハ103-61,クハ103-48の出番は少なかった。
登場機会を増やす狙いでクハ103-123,クハ103-124へ再改番しツヌ306F-2を組成した。
2017年5月に出場したばかりのツヌ306F-2はクハ103-763,クハ103-780増備の煽りを受け異動を余儀なくされている。


入工中のクハ103-123(ツヌ306F-2)。

クハ103-123,クハ103-124は管理都合での異動であり引き続きツヌ306F-2も組成可能とする。
ツヌ306F-2組成と異動を両立させるため改番は行わない。
異動先は暫定対応だったツヌ305Fとしモハ103-701以下8両はラシ305F-1と共用する。
この異動に乗じて行先配分の是正に着手した。
103系国鉄仕様の現状は東行:13編成,西行:16編成である。
プロトタイプの時差により細分化すると更に偏りが激しくなる。
KATO製クハ103形低運転台量産冷房車の自作[津田沼]幕廃止対象編成も存在せず少しずつ解消を図ることにした。


固定したホース付ジャンパ栓納めに注意を払ったクハ103-123。

変更対象は行先方向幕だけである。
構造上プリズムケースを一旦緩めない限り行先方向幕部品は取り外せない。
TOMIX製High-Grade製品クハ103形奇数向車両はクハ103-373(ラシ337F-1)を除きホース付ジャンパ栓納めを固定していた。
一度角度がずれると新たな手間が生じる。
分解後はホース付ジャンパ栓納めに触れない様配慮している。
プリズムケースを僅かに傾斜させ運行番号幕と行先方向幕部品を排出させた。
運行番号幕部品も一度撤去し床板を装着する。
その後行先方向幕部品を切り出し運行番号幕と共に取り付けた。




東行に変更されたクハ103-123。

運行番号は[47C]を引き継がせた。
切り出し済運行番号幕部品はクハ103-763,クハ103-780で全て起用に至った。
行先変更が主で運行番号と関連性を持たせていない103系では敢えて運行番号を変える必要は無い。
印刷済部品は選択肢の限りがあり流用とした。
当然ながら再度保管品発生を防ぐ狙いも絡んでいる。
行先方向幕交換は殆ど時間を要さずクハ103-123(ツヌ305F)は労せずして竣工した。


入工中のクハ103-124(ツヌ306F-2)。

クハ103-124も同様の施工を行う。
偶数向クハ103形でジャンパ栓納めはホース無を装着している。
既に固定を図っており脱落の心配は無い。
よってクハ103-123に比べて気を使う箇所が無かった。
運行番号幕と行先方向幕部品の撤去は従来通りとした。
試験的に床板嵌合前に運行番号幕だけを挿入している。


先行して取り付けた運行番号幕。

TOMIX製クハ103形High-Grade製品は床板を車体と嵌合させる際にプリズムケースが動く癖がある。
これを考慮し表示器類の装着は最終工程に廻していた。
新製投入車では構わないこの順番だが再入場車は運行番号幕紛失に繋がる恐れがあった。
他車両の整備に於いて紛失が相次ぎ一応の対策を採ったが完全ではなかった。
即時装着を図れば根本原因を払拭出来ると考え試行に至っている。




TNカプラーSPの湿式清掃効果が伺えるクハ103-124。

ところが床板嵌合と同時に運行番号幕が排出されてしまった。
TOMIX製High-Grade製品クハ103形は床板にライトユニットが組み込まれている。
発光部と導光部の噛み合いによりプリズムケースの移動は抑止できないらしい。
紛失予防対策は一瞬にして砕け散った。
クハ103-124もクハ103-123と同様床板嵌合後に運行番号幕と行先方向幕を嵌め込んでいる。
ただプリズムケース装着位置を運転台側に寄せたせいか部品嵌合は収まりが良くなった。
なおクハ103-123,クハ103-124は白濁したTNカプラーSPの湿式清掃試験車だった。
綿棒が届かなかった箇所には白濁が見られる。
しかし胴受周りや連結器部品は良好な状態を保っていた。
清掃施工から約半年が経過した時点では十分な結果と思える。
耐性を確認するため今入場での再施工は行わず経過観察とした。


クハ103-123(ツヌ305F←ツヌ306F-2)。


クハ103-124(ツヌ305F←ツヌ306F-2)。

プロトタイプは国鉄仕様のままで行先方向幕交換以外は手を着けていない。
ツヌ306F-2を存置しつつツヌ(ラシ)305Fグループへの異動が無事終了している。
但しラシ305F-1は[津田沼]幕を採用しておりツヌ305Fと同じ東行になってしまった。
モハ102-858(動力車)の一方通行を防ぐためラシ305F-1を西行へ改める予定である。