試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クモハ101-59[カノ13F] 車体改修 (側面窓セル窓サッシ印刷補修,ボナファイデプロダクト製[西カノ]電略標記転写施工)

2018-11-20 21:38:23 | 国鉄/JR101系
流転。

KATO製国鉄101系カノ13F(Mc59:塗装変更車+旧製品+再生産品)用千葉方先頭車両のクモハ101-59(塗装変更車)を入場させた。
クモハ101-59はクモハ100-34(カノ13F:塗装変更車←クモハ100-39:トタ5F)と異なる新金型内嵌式尾灯車である。
今回ボナファイデプロダクト製[西カノ 定員136]標記インレタを転写するが併せて車体改修も行う方針とした。


国鉄101系クモハ101-59(カノ13F)。
※塗装変更車。

2016年2月に竣工したクモハ100-44(元カノ20F:Mc53)はクモハ100-34への改番後も外観変更を伴っていない。
一方クモハ101-59の経歴は少々複雑で一旦クモハ101形からクハ101形へ形式変更されクモハ101形に復帰している。
初竣工は2014年6月と古く塗装仕上げや側面窓セル窓サッシ印刷劣化状況にクモハ100-34との経年差が現れていた。
若干艶を帯びた塗装被膜状態ではあるが到底クモハ100-34には及んでおらず再塗装も目処すら立っていない。
そのため[西カノ 定員136]標記インレタ転写を行うと以後の修正が難しくなるため出来る範囲での状態改善を目指した。


入工中のクモハ101-59。

かつてトタ5F(Tc14)へ101系メイクアップパーツ1(11-510)を充てトタ冷房5F(Tc14)に仕立てた時期があった。
しかし旧金型運転台付車両に加えクハ101形冷房改造車の登場など実車と乖離する箇所が多々見られた。
より相応しい見附とするべく旧ムコ3Fトタ冷房5F(Mc178)へと改装されトタ冷房5Fはトタ5F(Tc14)に戻されている。
だが旧ムコ3F用クモハ101形はクモハ101-17(4号車),クモハ101-78(1号車)と何れも内嵌式尾灯車であった。
そのためクモハ101-198(トタ冷房5F)用種車にはクモハ101-193(ムコ10F:Mc194)を充当し外嵌式尾灯車へ変更した。
一見車両更新に映るがクモハ101-193(ムコ10F)はジャンク車両だったため元クモハ101-78用部品が数多く流用された。
車体だけが残った元クモハ101-78(元ムコ3F)だが黄色5号へ塗り替えた後旧クハ101-35(旧ツヌ103F:Tc48)へ形式変更となった。


入出場を繰り返した影響で劣化が進んだ側面窓セル窓サッシ印刷。

ところが九代目ツヌ118F(Mc155:旧製品)を軸とする旧ツヌ103F(3-4+3編成)でも内嵌式尾灯と塗装変更車体が仇になった。
2016年1月にはクモハ101-170(Mc170:弁天橋区仕様)で車体更新を行ったクモハ101-118(ツヌ133F:Mc118)が竣工する。
そこで押し出された旧クモハ101-118(元ツヌ133F:旧製品)をクハ101-35(ツヌ103F)へ形式変更し旧クハ101-35の代替とした。
塗装変更を行ってしまった元クハ101-35(元ツヌ103F)はプロトタイプが合致するクハ101形910番代にも転用出来なかった。
この当時クモハ101形,クモハ100形黄色5号内嵌式尾灯車が在籍しておらず浮いていた元クハ101-35をその種車に引き当てた。
当初クモハ101-53(旧カノ20F:M'120)で定着すると思われたがプロトタイプ齟齬解消に伴いクモハ100-59へと改番されている。
但しまだ作業完了後の清掃が入念に行われていない時期に竣工しており側面窓セル窓サッシ印刷は剥離が進行していた。


三層化した油性メタリックマーカー再現窓サッシ(1-3位側)。

1-3位側の中段サッシは殆ど透明ながら油性メタリックマーカー式補修が定着した現在ならば見附を取り返せると思えた。
様々な劣化度合いで試験を重ねてきた側面窓セル窓サッシ補修はある程度油性メタリックマーカーの耐性が確認できた。
クモハ101-194(ツヌ110F:Mc195)での初採用から1年も満たないがクハ100-34(ラシ107F:Mc202)にて再補修は容易だと判明した。
ただクハ100-34(弁天橋区仕様)は油性ペイントマーカー式による初期補修車への再施工でありクモハ100-59とは事情が異なる。
印刷を失った窓セルモールドは塗り斑が生じ易いためクモハ101-59用側面窓セルではインク被膜復層化に踏み切った。
油性メタリックマーカーはセル表面の変質を招き難い特性があり側面窓へのインク付着もお構い無しに塗り潰している。


磨きクロスで仕上げ直したクモハ101-59。

透明まで達していた窓セルモールドは透過し易くなかなか地を隠せなかったが三回目の塗布でほぼ銀色再現に戻せた。
三層でも貧弱に見えてしまう箇所は油性メタリックマーカーを四層まで塗り重ね完全復旧させている。
この措置は1-3位側用,2-4位側用側面窓セル共通であり中段サッシのみならず下段サッシにも採用した。
側面窓セル窓サッシ再現修復を終え再生産品車両と旧製品車両の中間に位置する中途半端な塗装仕上げ改善へと移行した。
少しでも艶を強めるべく磨きクロスにて被膜を均すが所詮は素人作業のため塗装が剥離する危険は拭えない。
代替に廻せるクモハ101形内嵌式尾灯車も存在しておらず力加減には十分な注意が必要となった。
結果磨きクロスで包んだ爪楊枝で車体裾及び窓枠周囲を仕上げ塗料滓が残る車体断面は綿棒と極細綿棒に頼った。


均一に塗られた下段サッシと転写した[西カノ 定員136]標記インレタ(1-3位側)。

小手先の作業でありクモハ100-34と同等には至らなかったものの曇った塗装面は大幅な減少を果たした。
ボナファイデプロダクト製[西カノ定員136]標記インレタは数に限りがあり転写成功には平滑化が欠かせないと考えた。
そのため[西カノ 定員136]標記インレタ転写部は入念な処理を施し剥離が生じ難くなるよう留意している。
平滑化処理が奏功したか不明だが1-3位側,2-4位側とも[西カノ 定員136]標記転写は失敗無く終えられた。
側面窓セル窓サッシ印刷補修,塗装被膜改善,[西カノ]電略標記再現の効果が重なりクモハ101-59から物足りなさは消え失せた。


クモハ101-59 [13B 中野]:塗装被膜改善施工。
※塗装変更車。


クモハ101-155 [13C 千葉]:ツヌ118F(外嵌式尾灯車)。
※再生産品。

その他油性ペイントマーカーを使用した表示器窓Hゴム支持再現は毛羽立ちのようなものが目立っていた。
再塗布は新たな前面見附悪化を引き起こしかねずゴム系接着剤巻き取り用爪楊枝で慎重に削ぎ落とした。
初めから製品印刷並の綺麗な線を描くHゴム支持再現には戻せない方式だと判っており現状でも納得している。
若干厚塗りのためクモハ101-59は何処か野暮ったさが付き纏うが多少内嵌式尾灯も関わっているように映る。
また製品化されていない黄色5号内嵌式尾灯車でありクモハ101-59ならではの特徴は十分醸し出せていると思う。




クモハ101-59(側面窓セル窓サッシ印刷補修,塗装被膜改善施工)。
※塗装変更車:車体改修。

クモハ101-53に形式変更されて以降殆ど手付かずだったクモハ101-59(カノ13F:塗装変更車)が竣工した。
塗装被膜改善もあるが何より側面窓セル窓サッシ印刷再現復活が側面見附向上に結び付いたと思える。
[西カノ 定員136]標記再現はクモハ101-53時代から抱えていた課題でありようやく目的を果たせた。
なお検討課題だったモハ100-45以下8両(カノ13F)への[西カノ]電略標記変更は取り止めが確定した。
現在中野区仕様はカノ13Fに加えカノ1F(Mc178:旧製品)が在籍しており更なる増備計画も存在する。
カノ13Fだけ電略標記を統一しても消化不良感が拭えないためインレタ増強の後に着手する方針とした。


クモハ101-59+モハ100-45 (カノ13F:元クハ101-35+元モハ100-158)。
※塗装変更車+旧製品。


モハ101-68+クモハ100-34 (カノ13F:元モハ101-91+元クモハ100-39)。
※旧製品+塗装変更車。

よってメーカー塗装車が集まるモハ100-45以下8両は当面[千ツヌ]電略標記印刷のまま存置される。
そのため塗装変更車を含むクモハ101-59+モハ100-45,クモハ100-34+モハ101-68は電略標記が異なるユニットとなっている。
幸いモハ101-68(カノ13F:旧製品),モハ100-45(カノ13F:旧製品)とも[千ツヌ]電略標記には手を着けなかった。
編成見附を崩すまでには至っておらず[西トタ]電略標記が消去されて久しいムコ3F-1(Mc78)の二の舞は防げたと思う。
将来的には中野区仕様全編成を[西カノ]電略標記で統一する方向でありインレタ補充に努める。
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