付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「風の名はアムネジア」 菊地秀行

2023-06-05 | 破滅SF・侵略・新世界
 ある日突然、一陣の風が吹き、そして人々はすべてを忘れ去った。世界中の人々が言語や知識を含めたすべての記憶を一斉に喪失したことで、現代文明はあっさり崩壊。人間は野獣同然となり、廃墟と化した都市には対暴徒鎮圧用に作られたロボットが徘徊している。
 日本人の少年ワタルが記憶の一部を取り戻したのは、生体研究所で頭の手術を受けた結果、記憶を失わずに済んだジョニーの助けがあったからだが、彼の死後、その願いを叶えるべくアメリカ大陸を横断の旅に出た……。

 文化や文明が崩壊した中でアメリカを旅する少年の物語。
 1982年『魔界都市〈新宿〉』で作家デビューした菊地秀行が、「トレジャー・ハンター八頭大(エイリアン)」シリーズや「吸血鬼ハンターD」シリーズを経て『インベーダー・サマー』『風の名はアムネジア』と読み切り系の、ちょっと毛色の違った作品も発表して器の広さを見せてくれました。
 でも、謎の女と言いつつ、ソフィアの正体ってば言わずもがなだった気がします。そこがいいの?

【風の名はアムネジア】【菊地秀行】【天野喜孝】【ソノラマ文庫】
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「週刊文春エンタ+「シン・仮面ライダー」特集号」

2023-06-05 | 超能力・超人・サイボーグ
「どの作品も原点を模索してきたけど、いつしか原点もへったくれもなくなっていく中、どこかでその重石を付けなきゃいけないんですよね」
 エグゼクティブプロデューサー・白倉伸一郎は、そのために外部的なクリエイターの視点が必要だと考えていた。

 仮面ライダーは空を飛ぼうが巨大化しようが、石ノ森章太郎が「これが仮面ライダーだ」といえばライダーだったけれど、その死後は新機軸を打ち出しつつも原点回帰も意識して試みていたようです。「仮面ライダー龍騎」が成功したことで、ある意味何でもありの挑戦的な企画が許されるようになり、「仮面ライダー響鬼」などが登場する一方で、「仮面ライダー THE FIRST」や「仮面ライダー1号」のような作品が生まれてきますが、ここでもう一押し……ということでしょうか。

 そういう意味で、旧1号篇をそのままリメイクしたかのような「シン・仮面ライダー」は道標にふさわしい作品かもしれません。
 60年代から70年代初頭のテレビヒーローって、怪奇要素の強いものが多かったです。「恐怖のミイラ」「ウルトラQ」「悪魔くん」「黄金バット」「キャプテンウルトラ」「ジャイアントロボ」「仮面の忍者 赤影」「河童の三平 妖怪大作戦」等々。「仮面ライダー」もその初期はかなり怪奇色が強く、それに孤高のヒーローだったわけですが、思いっきりそこに原点回帰してますよね。

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