ご存じの方もいらっしゃいますが、
私(副住職)は、今から7年ほど前に長崎のお寺で修行させていただきました。
そのお寺は「晧臺寺(こうたいじ)」という、
長崎の町の中にあるお寺です。
修行中もそうでしたが、8月には「棚経(たなぎょう)」といいまして、
檀信徒の家々を回って、お経をあげます。
坂の町・長崎。お参りにはスクーターが欠かせません。
立山町から長崎港・女神大橋を望みます。すでに汗だくです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/ce/8f741045ceb78809d0148ea1b64f78fa.jpg)
長崎の街は、普段でもスクーターに乗った僧侶を見かけることが多いのですが、
お盆を前にしたこの時期は、特に多くなります。
地図を片手に、石段の途中できょろきょろしておりますと、
「和尚さん、どこいきなると?」
と、私たちに気軽に声をかけて下さる方も沢山いらっしゃいました。
お参り先に着きますと、「まずは汗でも拭いて下さい」と、
オシボリを出して下さる所も少なくありません。
どのお宅へ訪問しても、準備万端整えて、私たちを待っていてくれます。
思わず、手を合わせずにはおられません。
本当にありがたいことです。
御船蔵町のとある石段。こんな場所がいたるところにあるのが長崎です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/24/0d0945138cac3e3c0417912d61479557.jpg)
運動不足の足腰にはとても堪えるのですが、
私は、この石段を登り降りしながら棚経に向かう時間が大好きです。
石段を歩き始めますと、車が通れる道から離れるにしたがって、
それまで聞こえていた車の音は消え、
近くの民家からかすかに聞こえる高校野球の中継の声や、
子どもが遊ぶ声だけになります。
すれ違う人とは、とても気さくに「こんにちは」「暑かですねえ」「お疲れ様です」と、
声を掛け合います。
暑そうに日陰で寝そべる猫の姿。
そして時々聞こえてくる船の汽笛…。
しかし、私が修行していた7年前と比べて、坂の途中にある家に空き家が増えたように思いました。
更地になってしまった土地や、
雨戸を閉め、夏草が伸び放題になっている、明らかに誰も住んでいないと判る家、
解体すらされずに、傾いたまま廃屋のようになっている家。
反面、車が通れる場所の近くには、真新しい高層マンションが増えていました。
とあるお参り先では「いずれ、長崎の夜景も変わっていくでしょうね。」とさみしそうに言われました。
昼間は斜面に並ぶ家々が変わらず見えるものの、
夜、明かりが灯らない家が増えていくだろうという意味です。
確かにご年配の方でなくても、斜面に暮らすのは大変なことですが、
私が好きな長崎の風景は、できることならいつまでも変わってほしくないなあと思わずにはいられない、
そんな棚経でした。
下の写真は、真ん中に「長崎くんち」が奉納される諏訪神社が見えます。
龍馬ファンにはたまらない(笑)「亀山社中」がある階段から見た風景です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/7e/ba6530c2ffacb078e5739003a128b1b4.jpg)
お盆は、懐かしいあの人に会える日です。
旅立って行った先から帰ってくるのは、なにも帰省ラッシュを乗り越えて
都会から戻って来た子どもや孫だけではありません。
心の中にいるあの人に、また会える夏でもあります。
そのお手伝いができる喜びをかみしめながら回らせて頂く棚経も、
私たちにとっては、大切な修行です。
炎天下、バイクを走らせ、檀信徒の皆様の家々を回る私たち。
朝8時にはお寺を出て行き、
帰ってくるのは18時から遅い時には19時をまわることもしばしばです。
汗をふきふき、一日に20軒から30軒弱、5日間お参りさせて頂きました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/87/4864a1b98a8f97cbde18ebb4a30dc583.jpg)
昨夜のうちに延岡に戻り、今日(13日)からは地福寺の棚経に望みます。
延岡でも、棚経を回りますと、夏のうだるような暑さの中に、
長崎で感じたのと同じ、のんびりとしたお盆特有の時間をあじわうことが出来ます。
一生懸命、一軒一軒、お勤めしてこようと思います。
今年の夏は、特に暑さが厳しいようです。
どちらさまも、体調には十分気を付けてられて、このお盆をお過ごしください。
私(副住職)は、今から7年ほど前に長崎のお寺で修行させていただきました。
そのお寺は「晧臺寺(こうたいじ)」という、
長崎の町の中にあるお寺です。
修行中もそうでしたが、8月には「棚経(たなぎょう)」といいまして、
檀信徒の家々を回って、お経をあげます。
坂の町・長崎。お参りにはスクーターが欠かせません。
立山町から長崎港・女神大橋を望みます。すでに汗だくです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/ce/8f741045ceb78809d0148ea1b64f78fa.jpg)
長崎の街は、普段でもスクーターに乗った僧侶を見かけることが多いのですが、
お盆を前にしたこの時期は、特に多くなります。
地図を片手に、石段の途中できょろきょろしておりますと、
「和尚さん、どこいきなると?」
と、私たちに気軽に声をかけて下さる方も沢山いらっしゃいました。
お参り先に着きますと、「まずは汗でも拭いて下さい」と、
オシボリを出して下さる所も少なくありません。
どのお宅へ訪問しても、準備万端整えて、私たちを待っていてくれます。
思わず、手を合わせずにはおられません。
本当にありがたいことです。
御船蔵町のとある石段。こんな場所がいたるところにあるのが長崎です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/24/0d0945138cac3e3c0417912d61479557.jpg)
運動不足の足腰にはとても堪えるのですが、
私は、この石段を登り降りしながら棚経に向かう時間が大好きです。
石段を歩き始めますと、車が通れる道から離れるにしたがって、
それまで聞こえていた車の音は消え、
近くの民家からかすかに聞こえる高校野球の中継の声や、
子どもが遊ぶ声だけになります。
すれ違う人とは、とても気さくに「こんにちは」「暑かですねえ」「お疲れ様です」と、
声を掛け合います。
暑そうに日陰で寝そべる猫の姿。
そして時々聞こえてくる船の汽笛…。
しかし、私が修行していた7年前と比べて、坂の途中にある家に空き家が増えたように思いました。
更地になってしまった土地や、
雨戸を閉め、夏草が伸び放題になっている、明らかに誰も住んでいないと判る家、
解体すらされずに、傾いたまま廃屋のようになっている家。
反面、車が通れる場所の近くには、真新しい高層マンションが増えていました。
とあるお参り先では「いずれ、長崎の夜景も変わっていくでしょうね。」とさみしそうに言われました。
昼間は斜面に並ぶ家々が変わらず見えるものの、
夜、明かりが灯らない家が増えていくだろうという意味です。
確かにご年配の方でなくても、斜面に暮らすのは大変なことですが、
私が好きな長崎の風景は、できることならいつまでも変わってほしくないなあと思わずにはいられない、
そんな棚経でした。
下の写真は、真ん中に「長崎くんち」が奉納される諏訪神社が見えます。
龍馬ファンにはたまらない(笑)「亀山社中」がある階段から見た風景です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/7e/ba6530c2ffacb078e5739003a128b1b4.jpg)
お盆は、懐かしいあの人に会える日です。
旅立って行った先から帰ってくるのは、なにも帰省ラッシュを乗り越えて
都会から戻って来た子どもや孫だけではありません。
心の中にいるあの人に、また会える夏でもあります。
そのお手伝いができる喜びをかみしめながら回らせて頂く棚経も、
私たちにとっては、大切な修行です。
炎天下、バイクを走らせ、檀信徒の皆様の家々を回る私たち。
朝8時にはお寺を出て行き、
帰ってくるのは18時から遅い時には19時をまわることもしばしばです。
汗をふきふき、一日に20軒から30軒弱、5日間お参りさせて頂きました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/87/4864a1b98a8f97cbde18ebb4a30dc583.jpg)
昨夜のうちに延岡に戻り、今日(13日)からは地福寺の棚経に望みます。
延岡でも、棚経を回りますと、夏のうだるような暑さの中に、
長崎で感じたのと同じ、のんびりとしたお盆特有の時間をあじわうことが出来ます。
一生懸命、一軒一軒、お勤めしてこようと思います。
今年の夏は、特に暑さが厳しいようです。
どちらさまも、体調には十分気を付けてられて、このお盆をお過ごしください。
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