地福寺ブログ

地福寺は、宮崎県延岡市の山あいにある曹洞宗のお寺です。
永代供養のご相談も承ります。

ふじだな作り

2011-07-27 20:42:59 | 永代供養
7月19日、永代供養墓の隣に大きなトラックが来ました。
鉄骨を降ろしています。さて、なにをするんでしょう?


実は以前から、永代供養墓の後ろに、小高くなっている場所に藤を植えて、藤棚を作ろうという話がありました。その藤棚をいよいよ作ることになったのです。
しかも手作り!総代の皆さんが、驚くほどの手際で作業を進めていきます。
材料の切断から、溶接、塗装まで、ぜーんぶ手作りです。そのための機械もほとんど自前。
驚きを通り越して、感動的ですらあります(笑)。


結局、1週間ほどで完成してしまいました。
本堂から見ると、この位置になります。見えますか?


総代の皆さん、ここに藤が絡んで、この下で宴会をする日を楽しみにされています。
そうなると、ここから見える景色もまた格別でしょうね。


~お詫び~
完成となった25日、柱の基礎固めと仕上げ塗装を朝から一生懸命されていた皆さん、
いの一番に駆けつけるべき私が遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。

行縢山登山!

2011-07-14 05:11:25 | 日常のヒトコマ
さる7月8日から、小学校PTAの行事「なかよし学校」なるものが
2泊3日で開催されました。
これは、近くにある行縢山青少年自然の家に子供たちが宿泊して、
班別行動で野外炊飯をしたりしながら、協調性などを学ぶもので、
2年に一度行われます。

我が家の二人の子供も参加してきました。ついでに親も参加!

メインイベントは、2日目に行われる行縢山(むかばきやま)登山です。
この行縢山、標高は831mとそれほど高い山ではありませんが、
施設の職員曰く「この山に登れれば、九州の山はどこでも登れます。」と言う位、表情豊かな山です。
今回、私も4年生の娘とともに山頂を目指します。1年生の息子は途中にある滝のところまで。

登山なんて、ほとんど経験ないなあ、最近は運動不足を自覚してるし…
一抹の不安はありますが、それでも、幼稚園生でも登るということですから、がんばって登ってきます!

…ところが初日は大雨!ホントに登れるんかいな?
初日の夜に予定されていたキャンプファイヤーも、急きょ体育館に変更です。


気を取り直して翌日、雨はなんとか上がりました。朝から曇り空で、
山頂には雲がかかっているけど、登山することになりました。さあ出発!
うわー、湿度高いなあ。もう汗が吹き出て来たよ…。

私は、山頂組の殿(しんがり)を努めます。無線機担当♪
「あー、あー、最後尾です。感度良好。ドーゾ♪」

ちなみに、退却する軍勢の最後尾について、追ってくる敵を足止めさせる部隊のことを、
しんがりの軍隊、「殿軍(でんぐん)」と云うのだそうです。限られた戦力で敵を食い止め、味方の軍勢を逃がす!
古来から有能な武将が任される難しい役だとか…エヘンエヘン。
などと勝手に盛り上がっていますが、今回は、落伍しそうな子供たちが居たら、ペースを落としてもらうよう先頭へ連絡するのが任務です(笑)。


こんな所も渡っていきます。水が気持ちよさそうです。


途中で雌岳のほうを見ます。岩肌が露出していかにも険しそう…。


昨夜の雨のお陰で、滝は水量も豊富で見ごたえがありそうです。あの滝壺にも行きますよ。


途中で何度か休憩を入れます。時折雨が降ってくる状況なので、あわてて合羽を着ます。
しかし、メガネが曇る位の湿度の中ですから大変です。


何度めかの沢を渡ります。増水していたら大変でしたが、子供たちも無事に渡れました。


山頂間近、杉の木立を抜けます。雲がかかって、幻想的ですらあります。キレイだな~。


頂上のちょっと手前の広い場所で、持ってきたお弁当で腹ごしらえし、いよいよ山頂です。
着いた時は真っ白でした。こうみると、ものすごく高い山みたいですね。


さて、下には、滝で折り返した子供たちが待っています。山頂から「ヤッホー」と叫ぶと聞こえるらしいので、
大声で叫んでみましょう。せーの!


無事に聞こえたとの返事が無線で帰ってきました。下からの声も届きましたよ♪
そのうち、少しだけ雲が晴れてきました!すごい!


まるで、飛行機に乗って雲の中を飛んでいるみたいです。
雲が次々に山頂に当たって行きますが、その合間にチラッと麓が見えます。
晴天の時よりも感動的かもしれません。


いやあ、疲れも吹き飛びました。いいなあ、登山。
さて、登った以上は降りなきゃいけません。…忘れてた。
下りのほうが怪我しやすいからね。注意しましょう。


そうそう、滝も見ていきましょう。下山途中にちょっと寄り道。
間近で見る滝も迫力あります。マイナスイオンたっぷりです。


落差80mほどだそうです。滝壺の近くにいくなよー!あぶないぞー!


県北のかたなら一度は登ったことがある行縢山。私は今回初めて登りました。
これでいっぱしの延岡人でしょうか(笑)。
しかし、その日の夜から筋肉痛がひどいのなんのって…。
子供たちはすごいですよ。降りてきてすぐに平気な顔で遊びまわってますからね。


この日の夜は「星空観察会」も行われました。
むかばき青少年自然の家には、天体観測ドームもありますので、
かなり期待をしたのですが、湿度の高さから開口することが出来ずに断念。
テラスから、普通の天体望遠鏡で月などを見るだけになってしまいました。
それでも、登山の疲れもみせずに、子供たちは喜んでいましたけどね。
大人たちは、心ここにあらず、のようでしたけど(笑)。

施食幡づくり

2011-07-14 04:21:14 | お寺の行事
もう7月も半ば、早いものです。
8月になれば、恒例の施食会(せじきえ)法要が行われます。
その際に本堂を飾る「施食幡(せじきばた)」を作っています。


5色の半紙を短冊のようにして、つなぎ合わせていきます。
七夕の童謡に「ごーしーきーのーたーんざくー♪」とありますね。あれもこの色なのかな…?


どんどんつなぎます。気のせいか、糊の容器からアツい視線を感じます…(笑)。


つなぎ終わるとこんな感じになります。このあと、先端を折ってこよりを付ければ出来上がりです。


甘露門というお経の一節を書き込んでいきます。
書くのは師匠です。こんな字が書けるようになりたいなあ…。


毎年、曜日に関係なく8月2日が当山の施食会法要です。
この施食会、昔は施餓鬼会(せがきえ)と言っていました。

昔、お釈迦様のお弟子さんである阿難尊者が坐禅をしていると、醜い姿をした餓鬼が現れ、
「3日後、お前も死んでこのような姿になるぞ。」と言われました。
阿難尊者が恐れて、お釈迦様に相談すると、
「心配しなくてもいい。少なくてもいいから食物を供養して、ある陀羅尼(ダラニ:呪文のようなもの)を唱えると、それは無量の食べ物になる。
そうすることで、全ての餓鬼の空腹は満たされて、施主の寿命は延び、仏道を得ることができるだろう。」
と示されました。
阿難尊者はその教えに従い、施食をされた…、というのが起源だと言われています。

先祖の供養をするのに、なぜ「餓鬼」なの?と思いますが、
先祖が餓鬼なのではないですよ。
施主の皆さんが餓鬼に供養をして、そして得られた功徳をそれぞれのご先祖様へ回し向ける、
という2段構えの法要なんですね。

当日は、8時半から受付が始まり、
9時半から法話、引き続き法要、となります。
今年は、同じ延岡市の普門寺ご住職・吉井泰俊老師にお説教をお願いしています。

この施食幡が本堂でサワサワとなびく音を聞くと、「ああ、お盆だなあ…」と思います。
当日はぜひご家族お揃いでお参りください。