地福寺ブログ

地福寺は、宮崎県延岡市の山あいにある曹洞宗のお寺です。
永代供養のご相談も承ります。

施食幡づくり

2011-07-14 04:21:14 | お寺の行事
もう7月も半ば、早いものです。
8月になれば、恒例の施食会(せじきえ)法要が行われます。
その際に本堂を飾る「施食幡(せじきばた)」を作っています。


5色の半紙を短冊のようにして、つなぎ合わせていきます。
七夕の童謡に「ごーしーきーのーたーんざくー♪」とありますね。あれもこの色なのかな…?


どんどんつなぎます。気のせいか、糊の容器からアツい視線を感じます…(笑)。


つなぎ終わるとこんな感じになります。このあと、先端を折ってこよりを付ければ出来上がりです。


甘露門というお経の一節を書き込んでいきます。
書くのは師匠です。こんな字が書けるようになりたいなあ…。


毎年、曜日に関係なく8月2日が当山の施食会法要です。
この施食会、昔は施餓鬼会(せがきえ)と言っていました。

昔、お釈迦様のお弟子さんである阿難尊者が坐禅をしていると、醜い姿をした餓鬼が現れ、
「3日後、お前も死んでこのような姿になるぞ。」と言われました。
阿難尊者が恐れて、お釈迦様に相談すると、
「心配しなくてもいい。少なくてもいいから食物を供養して、ある陀羅尼(ダラニ:呪文のようなもの)を唱えると、それは無量の食べ物になる。
そうすることで、全ての餓鬼の空腹は満たされて、施主の寿命は延び、仏道を得ることができるだろう。」
と示されました。
阿難尊者はその教えに従い、施食をされた…、というのが起源だと言われています。

先祖の供養をするのに、なぜ「餓鬼」なの?と思いますが、
先祖が餓鬼なのではないですよ。
施主の皆さんが餓鬼に供養をして、そして得られた功徳をそれぞれのご先祖様へ回し向ける、
という2段構えの法要なんですね。

当日は、8時半から受付が始まり、
9時半から法話、引き続き法要、となります。
今年は、同じ延岡市の普門寺ご住職・吉井泰俊老師にお説教をお願いしています。

この施食幡が本堂でサワサワとなびく音を聞くと、「ああ、お盆だなあ…」と思います。
当日はぜひご家族お揃いでお参りください。


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