カンボジアだより シーライツ

国際子ども権利センターのカンボジアプロジェクト・スタッフによるカンボジアの子どもとプロジェクトについてのお便り

子どもの性的搾取防止<フレンズの路上での取り組み>

2005年12月01日 11時06分48秒 | 性的搾取防止プロジェクト(意識啓発)
みなさんこんにちは、平野です。
国際子ども権利センターのパートナー団体(支援先)の活動紹介ですが、HCC、アフェシップに続いて、今回はフレンズという団体をご紹介します。フレンズには、今年3月国際子ども権利センターから2台のバイクと1台のデジタルカメラが支援されています。

【フレンズの紹介】

フレンズは、もともとはフランス人によって設立されましたが、現在はカンボジアのローカルNGOとして活動しています。このカンボジアで始まった活動は大きなうねりとなり、現在フレンズインターナショナルは、フランスやアメリカ、ドイツなどにも事務所を置き、タイ・ラオス・ミャンマー・ホンジュラスでも活動しています。

その発祥の地カンボジアのフレンズは、ストリートチルドレンの支援を行うカンボジアのNGOとしてはかなりの大手で、レストランやカフェのの経営や、最近はレシピ本の出版でも話題を呼びました。活動分野は、職業訓練や薬物乱用防止などの多岐にわたり、国際子ども権利センターが支援したのは、その中の6名からなる「子ども権利チーム」です

【遊びながら学ぶ子どもたち】

サップ河沿いの芝生の上、市民の憩いの場に、数人の子どもたちと2人のフレンズのスタッフが輪になり、絵を書いています。この2人が、「子ども権利チーム」の中で路上の子どもたちを性的搾取から守る活動の担当者になります。フレンズで働いてもう7年になるというスタッフのセニーさんの説明に耳を傾けてみましょう。

「子どもたちは塗り絵が好きです。私たちは毎回違う絵を持ってきて、子どもたちと塗り絵をします。そしてそれぞれの絵は意味を持っているので、それを話して聞かせます。今日のお話は、自分は鳥だと偽って、ヒナを食べてしまう猫の話です」児童性愛者は、やさしいおじさん、やさしんおにいさんを装って子どもに近づくものです。セニーさんはこのお話を通じて、子どもたちに警鐘を鳴らしています

「子どもを性的搾取から、特に外国人観光客による性的詐取から守るため、ピクチャーカードを使って説明します。もしも金銭と引き換えにおとなと性的交渉を持ったら、性病やHIVになるかもしれない、妊娠するかもしれない、家族に冷たくされるかもしれない、友だちから仲間外れにされるかもしれない、などの説明を、字は使わず写真だけで表します。ちなみに、これらを作製するのに、国際子ども権利センターに支援されたデジタルカメラが役立ちました

【有効に使われる支援】

「これらの写真は私が子どもたちを撮ったものです。おかげでどのエリアにどのような子どもがいるか把握できます。つまり、いなくなった子どもいれば、どうしていなくなったのか調べ、探すこともできるのです。子どもたちは、昔は写真を撮られるのが嫌いでした。なぜなら、それは“あのエリアはこんな子どもがいて危険だから”という意味で写真を撮られることが多かったからです。今は私がカメラを向けると笑顔で納まってくれますし、どの子がいなくなったのか、写真を指差して教えてくれます
「もちろん、怪しげな様子で子どもたちと接しているおとながいれば、それを写真に収めて、場合によっては警察に通報することもできます」

デジタルカメラはなかなか有効に使用されていることがわかりました。もうひとつのバイクのほうはどうでしょう。

「路上の子どもたちと活動していく上では、彼らに出向いてもらうことはもちろん、いつも決まった時間に決まった場所で、というわけにはいきません。我々はいくつかの“ゾーン”を設定していて、そこを巡回するするかたちをとっています。バイクの機動力がないとできないことです。本当に助かっています」セーンさんが座る傍らには、国際子ども権利センターの名前が記されたバイクが停めてありました。

※写真は当センター支援によるデジタルカメラと、それによって撮られた写真で作られたピクチャーカードを手に説明してくれるセニーさん。

フレンズ
http://www.streetfriends.org/index.html

フレンズインターナショナル
http://www.friends-international.org/index.html

子どもを助けるためには、こういった物質的な支援も必要なのです ↓

http://jicrc.org/pc/member/index.html

最新の画像もっと見る