カンボジアだより シーライツ

国際子ども権利センターのカンボジアプロジェクト・スタッフによるカンボジアの子どもとプロジェクトについてのお便り

子どもの性的搾取防止<フレンズの画期的な取り組み2>

2005年12月05日 12時59分36秒 | 性的搾取防止プロジェクト(意識啓発)
みなさんこんにちは、平野です。
おかげさまで先週は過去最高のアクセス者数を記録しました。
1ヶ月前と比べて倍以上の多くのみなさんにご覧になっていただいています。
今後ともご愛読宜しくお願い申し上げます。

さて、今回もフレンズの路上での取り組み、子どもを性的搾取から守る「チャイルド・セーフ・モトドップ(バイクタクシー)」のご紹介です。前回予告どおり、フレンズが観光省とともに実施したトレーニングを受けて試験に合格し、見事「チャイルド・セーフ・モトドップ」になり、マークの入ったシャツを帽子を身につけて仕事をしているドライバーの方にご登場いただきます。トレーニングの内容等については、2日の金曜日付けのブログをご覧下さい。

【同じ人間として】

「トゥクトゥク(バイクの後ろに4人分の座席がついた乗り物。やはり観光客がよく利用する)を運転している友人と一緒にトレーニングに参加しました。自分自身は子ども買春者を乗せたりした目撃したことはありませんでしたが、子どもを守るために参加しようと思いました」

「人間として、同じ人間である子どもを助けたいと思いました。そのためにはトレーニングに参加しようと思いました」

【チャイルド・セーフ・モトドップのシャツを着て】

子ども買春者についての情報は私にとって初めて聞く新しいことでした。フレンズという団体については、レストランやカフェを知っていたので、以前から知っていました。」

「試験は難しかったです。仕事をしていると、お客さんにシャツのことについて聞かれることがあります。私が説明をすると、お客さんも“それはいいね”と言ってくれます。この服を着て仕事をすることをうれしく思っています

自身も1歳の娘がいるというドライバーさんは、はにかんだ笑顔を見せながら、丁寧に答えてくれました。

【良い顧客、良いビジネス】

「good clients good business(良い顧客 良いビジネス)」これが、チャイルド・セーフ・モトドップのドライバーたちが着るシャツの背中に書かれたキャッチフレーズです。フレンズでは、子ども買春者を泊めるホテルを糾弾したり、子ども買春者を乗せるモトドップを非難したりすることよりも、そうでないホテルやレストラン、モトドップを利用することを多くの人に呼びかけるほうに力を入れています

このプロジェクトにしても、トレーニングを受けるドライバーを募集し始めた当初は、「乗車拒否などしたら、売り上げに影響してしまう」というもっともな懸念を持つドライバーがたくさんいたということです。これに対してフレンズは、子ども買春者を乗せたときに自身も罪に問われる可能性や、罪には問われなくとも警察の尋問などに時間を取られる可能性があることとともに、多くの良心的な観光客がチャイルド・セーフ・モトドップを利用するようになったら、かえって売上げは上がる、ということをドライバーに説いたということです。また、情報提供の際の電話代や、危険な状態にあった子どもをフレンズに連れてきたときのガソリン代等は、フレンズが補てんしています。

チャイルド・セーフ・モトドップがより多くの支持を集めるよう、フレンズではドライバーの写真といつも客待ちしている場所、また趣味なども添えた紹介を英語のホームページ上でしています。モトドップ以外にも、よりよい、より安全で健全なカンボジアの旅を楽しむための情報が多く掲載されています。是非ご覧下さい。

http://www.childrights-cambodia.org/phnom-penh-cambodia-taxi.htm

同じ人間として、あなたも行動を起こしてみませんか?↓

http://jicrc.org/pc/member/index.html