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悪人の定義/【3kmひきずり事件】 鳥越俊太郎「(犯人は)根っからの悪人ではないと思う」

2008-11-07 13:03:45 | ニュース
まあ、分からなくもないんだが、逮捕の時のラーメン屋の映像見るとなあ…。











http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1189438.html
【3kmひきずり事件】 鳥越俊太郎「(犯人は)根っからの悪人ではないと思う」(抜粋)
1 名前: にんじん(山口県) 投稿日:2008/11/06(木) 13:21:01.07 ID:eBub4AGN ?BRZ

大阪・梅田の交差点で

「30才の会社員を車で3キロ引きずって死亡させた」ひき逃げ事件で

ホストの男(22)が逮捕された。

井口成人リポーターが、

逮捕までの経過を報告

スタジオ陣のコメントに移る。

鳥越俊太郎の発言が総反発を受けた。

「根っからの悪人ではないと思う。悪人ととらえて見てこの事故を考えると違ってくる。酒を飲んでいる、免許がない、警察に捕まると大変なことになる、というので逃げる心理、認めるわけではないけど、そういう心理に人間がなることは
あるかもしれない」
「問題は、死ぬかもしれないと思って運転していたのか、それを警察、検察の調べの中で言わされたのか。殺人罪に問えるか問えないか、裁判でも分かれ目になるところで、そこは、まだよく分からない」――

鳥越が本当に言いたかったのは

「おそらく後半」だろうが

それにしても前段が刺激的すぎた。
http://www.j-cast.com/tv/2008/11/06029845.html

白石真澄
「鳥越さん、飲んでなければ正常な判断ができたかもしれないんです。飲んで乗る、根っこの部分に問題がある」

井口
「車を運転しているときに犯罪を起こそうとか事件を起こそうと考えている人間はいない。起きたときに殺人者になる」と同調。

江上剛
「福岡の事件でも、真面目な市役所の職員だったかもしれないが、飲酒運転して助けずにお子さんたちを殺してしまった。酒を飲んで運転してはいけない」

石丸幸人
「3キロ引きずることは絶対ない」

赤江珠緒
「悪人といっていいと思います」
http://www.j-cast.com/tv/2008/11/06029845.html











確かに「言い方が最悪」なので

全く取り合ってもらっていないが

自分も実は気になっていたことについて触れてる。



これは「痛いニュース」から取り上げてるんだけど

「袋だたき」です。



無理もないけど。



まず「悪人かどうか?」なんて話題から入るのが

「最悪」。



そんな主観的な話をしても無意味だ。



「鳥越さん、飲んでなければ正常な判断ができたかもしれないんです。飲んで乗る、根っこの部分に問題がある」



この意見は全く正しいけど

この男が「悪人」である証明にも

「全くならない」。



普通の人でも「やってしまうこと」だからだ。



「全くの善人ではない」ことを証明してるだけ。



「車を運転しているときに犯罪を起こそうとか事件を起こそうと考えている人間はいない。起きたときに殺人者になる」



これも同じ。



「殺人者」と言ってるが

この言い方では「過失でも」全員、殺人犯になってしまう。



「福岡の事件でも、真面目な市役所の職員だったかもしれないが、飲酒運転して助けずにお子さんたちを殺してしまった。酒を飲んで運転してはいけない」



これも「正しいが」

「根っからの悪人ではないと思う。」という発言に対して非難してるだけ。



「3キロ引きずることは絶対ない」



これは「根拠がよく分からない」。



「パニック」になっている人間にとっては

「1キロも2キロも」

関係ないんじゃないだろうか?



「悪人といっていいと思います」



この発言に至っては

「ただの感情論」だ。



自分の立場に関して言えば

「全く犯人の擁護をするつもりはない」。



捕まった時の映像からも

「逃走中にホストという職業を選択する」ということからも

マトモな人間とは思えないからだ。



ただ、せっかく、問題提起しようとしたのに

「マズい話し方」で

大失敗してしまうのは残念だ。



記事にもあるように争点にしたかったのは

「問題は、死ぬかもしれないと思って運転していたのか、それを警察、検察の調べの中で言わされたのか。殺人罪に問えるか問えないか、裁判でも分かれ目になるところで、そこは、まだよく分からない」



ここだろう。



自分もニュースを聞いて

「死んでしまうことが分かっていて、引きずった」という表現に

「あれっ」と思ったからだ。



せいぜい「死んでしまうかもしれない」程度だろう。



推測にすぎないが

「無免許で飲酒で人を轢いた」
→パニック
「(引きずってる感覚はあるが)早く逃げなきゃ」
→車は蛇行してる
「くそ。離れろ。離れろよ。」
→離れない。



「(死んでしまうかもしれないけど)捕まりたくない」



ハイスピードで走りながら

引きずっている人間を振り落とすことと
逃げること

だけを考えてる人間(しかも酩酊した状態)にとって

「3キロ引きずった」なんてことは

全く理解できていなかったじゃないだろうか?



結論からいえば

「鳥越さん、飲んでなければ正常な判断ができたかもしれないんです。飲んで乗る、根っこの部分に問題がある」

これが全く正しいんだけど

裁判になると

「話が違ってくる」。



警察で「殺すつもりでやった」と言わされたなんて話になると

鳥越さんの言ってたようなことになるだろうし

今回はないだろうけど

「いい弁護士」がつくと

「裁判の風向きまで変わりそう」だ。



実は「轢いたことは気づいてなかった」とか

少なくとも

「パニックになり、何とか引きはがそうとばかり考えていて、死んでしまうなんて思ってもいなかった」

位は言いそうだ。



警察は威信をかけて

「極悪人にしたい」のだろうけど

「死んでしまうのは分かっていて」は

ちょっと危ない橋のような気がする。



本人が「自発的に言った」可能性もあるから

今の状況では

「無理に言わせた」とは断言できないけど。



ただ

こういう部分ていうのは

「冤罪」にもつながるデリケートな話だと思う。



今回の容疑者は確かに

同情の余地もない「悪人」かもしれないが

そうでない場合はどうなんだろうか?



威信をかけて逮捕した犯人だから

「極悪人」であってほしい警察は

「誘導尋問」も使い

「犯人に仕立て上げていく」。



いわゆる「思い込み捜査」だ。



冤罪で捕まった人たちはどうなるのか?











ウィキペディア「冤罪」より抜粋

冤罪被害
また冤罪に対する補償の低さも問題で(捜査、起訴の違法性を補償の要件としない)

刑事補償法においては拘束1日につき

1000円~12500円(金額は補償請求を受理した裁判所の裁量により決定される)しか

認められない。

これは、仮に10年服役しても約365万円~4566万円しか補償されないということである。

最高では年450万円超となるとはいえ

それは

捜査機関の故意による冤罪
死刑囚拘置など

最悪の条件が重なった場合の話であり

その場合でも24時間拘束であることを考慮すれば

最低賃金を下回る『時給』であり

充分な補償とは到底言い難い。

当該犯罪とは無関係のものが有罪判決が確定した場合には

再審によって無罪が確定されるまで有罪として扱われるため

本人や家族は経済的損害を受け

また犯罪者とその家族との差別や排斥を受けることがある

(青地晨のルポによれば、名張毒ぶどう酒事件では被害者遺族が被告の自宅に押しかけ、夕食中の家族に土下座しての謝罪を要求したという。また被告一族の墓は地元の霊園にはない。『魔の時間』より)。

目に見える被害ではないが

犯罪事件で冤罪が判明した場合において

真犯人を追求しようとしても

時間の風化によって真犯人を摘発できなかったり
公訴時効が成立していたりすると

真犯人が不明なままだったり

法の裁きを受けないままとなる問題も発生する
(殺人事件の被害者遺族にしてみれば「Xさんは犯人ではなかった、では真犯人は一体誰なのか」とやり切れない思いが残る)。











このように悲惨な状況が起きる。



今回の事件の取り調べに

そのような悲惨な事件の原因となるような「思い込み」の芽が











ないことを祈りたい。
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