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予防責任/子どもの事故どうする?

2008-11-03 12:02:38 | ニュース
有意義な取組とカンチガイの関係。











子どもの事故どうする?:/上 誤飲…「何を?」まず確認(抜粋)

こんにゃくゼリーを食べた兵庫県の1歳男児に続き

今月は千葉県で小6男児がパンをのどに詰まらせ死亡した。

どちらも日常生活で身近なものが原因だ。

とっさの場合

保護者は適切な行動がとれるだろうか。


<子どもの安全に関する著書で知られる長野県立こども病院 田中哲郎副院長>
「飲み込んだ物の種類や異物が体のどこにあるかによっても対処法が異なる。飲み込んだものを確認し、迷ったときは無理せず、すぐにかかりつけ医か119番に連絡を」


<東京消防庁救急指導課 川添晴啓さん>
「高齢者や乳幼児は刺し身やごはんでも、のどに詰まらせ救急車を呼ぶ例が少なくない。救命講習を一度は受けて」


<のどにものを詰まらせたら>
①「まずせきをさせる」ことが大事
②吐き出せないときの対処法は2通り

(1歳未満は背中をたたいて吐き出させる背部叩打(こうだ)法)
片ひざの上に子どもをうつぶせに乗せ

左右の肩甲骨の間を手のひらの付け根あたりで何度も強くたたく

→反対の手で子どものあごを少し上げて気道を確保すると良い

(1歳以上の場合はハイムリック(腹部突き上げ)法)
子どもの背部から両腕を回し

みぞおちとへその中間に左の拳を当て

その上から右手のひらで押さえ

両腕を自分に引きつけるように

拳を斜め上に一気に突き上げる。

→吐き出せず意識が遠のいてきたら

胸部圧迫と人工呼吸に切り替える必要がある

救急要請は早めに済ませよう


<おなかに入ったら>
①洗剤などは、水や牛乳を飲ませて吐かせるよう表示してあることが多いが
②吐かせない方が良い場合もある


<田中副院長>
「コインなど体に吸収されないものは便と一緒に体外に出される。薬や液体など吸収されるもののうち、毒性の強いものは吐かせる、という原則を理解しておくと落ち着いて行動できます」


<病院などに連絡するとき>
飲み込んだ量
顔色などいつもと違う子どもの様子
けいれんや意識の有無

なども伝えれば的確で素早い対応につながる


もとより、事故を未然に防ぐことが一番大事だ。

飲み下す力の弱い乳幼児には

日ごろから、食べ物を小さめに切っておくことが肝要だという。


<厚生労働省が家庭用品の健康被害報告を分析した調査(06年度)>
●小児科の誤飲事故646件

たばこ 35・8%
医薬品・医薬部外品 16・4%
玩具 8・5%
金属製品 7・9%
プラスチック製品 4・5%

●年齢
6~11カ月 33・1%
12~17カ月 23・8%


<誤飲したときの対応(国立保健医療科学院の「子どもの事故防止支援サイト」から)>

誤飲したものは?
飲ませてよいものは?
吐かせてよいかどうか?

●たばこ→原則として何も飲ませない→吐かせる
●大部分の医薬品→水や牛乳を飲ませる→のどの奥の舌の部分を押して刺激しすぐに吐かせる
●パラジクロルベンゼン、ナフタリン、防虫剤→牛乳は飲ませない→吐かせる(毒物の吸収が早まる)
●除光液、灯油、ガソリンなどの揮発性物質→何も飲ませない→吐かせず救急病院へ(吐いたものが気管に入り肺炎になる)
●トイレ用洗剤、漂白剤など強い酸、強アルカリ→牛乳か卵白を飲ませる→吐かせず救急病院へ(吐くと食道の粘膜を再び痛める)











まず、情報供給による啓蒙は正しい。











<子どもの事故どうする?>/下 事例集め、予防に生かす(抜粋)
2008年11月2日

乳幼児がけがをすると

「保護者の多くは自分の不注意と考える」。

だが、同じ事故が繰り返されるのは

「製品に問題がある」ともいえる。

「事例を集め予防に生かす取り組み」

が始まっている。

保護者の情報提供がそのカギを握っている。


<事故例(東京都杉並区の編集者の女性(35))>
①「バン!」という音で振り向くと
②右手を真っ黒にして、当時2歳の長男が泣いていた

③2年前、長男が「コンセントに鍵を差し込んで」
④人さし指をやけど

(病院で)
「(医師に)感電していたら大事に至っていた。お母さんが目を離してはだめ」

⑤いたずら防止用に市販されているプラスチックの差し込み式カバーを買ってあったが
⑥長男が面白がって抜くため使っていなかった


子どもがけがをした場合

「保護者の多くは自分の責任と考える」。


<東京都が子どもの衣類に関して行った調査(06年)>

(けがなどの原因が製品や表示にある)
メーカーに苦情を言った 2・4%
どこにも言わなかった 96%


<NPO・キッズデザイン協議会の小野裕嗣事務局長>
「大事に至らなくても問題点がメーカーに伝われば、防止策を製品開発に生かせる。一企業や一業界だけでなく、類似品を扱う他の業界にも情報が伝わる仕組みが必要」


<小野さんが参加する東京都の商品等安全対策協議会が行った消費者アンケート(07年)>
①12歳以下の子どもがいる家庭の6割がベビーカーなどの折りたたみ製品で指をはさむなどの事故に遭っていた
②協議会は最も多い椅子の事故を対象に

子どもの使用を想定した業界の安全自主基準の策定
事故情報の共有・分析体制の充実

などを提言

これを受けた製品も販売されるようになった


<横浜市の緑園こどもクリニック 山中龍宏院長>
「親が気をつけていても子どもの事故は起きる。保護者の不注意を非難する『精神論』の予防策だけでは効き目がない」
「(ホームページなどで予防策を呼びかけてきたが)日本には子どもの事故を、予防に役立つ形で情報収集し共有する仕組みがなかった」


事故情報の統計はあっても死亡例に限られたり

製品分類がおおまかで

詳細はつかめなかった。


<「子どもの傷害予防工学カウンシル(CIPEC)」を独立行政法人産業技術総合研究所内に開設>

①誤飲や浴室の水死など同じ事故が繰り返される現状に危機感を抱き
②05年から国立成育医療センターやキッズデザイン協議会などと協力し開設

(事例を集めて分析・共有する仕組み)
●保護者に詳細を聞くことができ、けがの状態を客観的に把握できる
→小児科医から4000件近いデータを収集
●以前は山中さんが手書きの図で残していた製品の形状やけがをした体の部位などの記録
→同研究所の西田佳史さんら工学研究者がCGなどで見られるように蓄積
●子どもの行動特性分析
→製品をどう改良すれば事故が起きにくいのか、わかりやすく情報提供

③情報は今後、ネットで公開の予定


■子どもの事故に関する情報提供先

▽子どもの傷害予防工学カウンシル(CIPEC)

http://www.dh.aist.go.jp/projects/child/

▽国民生活センターの消費者トラブルメール箱

http://www.kokusen.go.jp/t_box/t_box.html

▽東京都「くらしの安全情報サイト」

http://www.anzen.metro.tokyo.jp/











まず

「大事に至らなくても問題点がメーカーに伝われば、防止策を製品開発に生かせる。」



正しい。その通りだと思う。



記事の中で「あれ」っと思ったのは

「子どもがけがをした場合、保護者の多くは自分の責任と考える」

という箇所。



ホントか?

ホントなら

結構なことだ。



この論拠は

「東京都が子どもの衣類に関して行った調査」。



「けがなどの原因が製品や表示にある」と思ったのに

メーカーに苦情を言ったのが

「2・4%」で

どこにも言わなかったのが

「96%」

だからだと言う。



このアンケート

詳細が不明すぎて

迂闊なことは言えないかもしれないが

「子どもの衣類が原因でけがをした」

っていう状況がよく分からない。



衣類ではないが

「エスカレーターに巻き込まれた例のサンダル」のことか?



「洋服が原因でけがをする」

って何?



ちっとも納得できないアンケート結果をもとに

「子どもがけがをした場合、保護者の多くは自分の責任と考える」

なんて言われても、困る。



また

冒頭の事故の話。



今回の話と何か、関係あるの?



「いたずら防止用に市販されているプラスチックの差し込み式カバー」

がすぐ抜けるのは欠陥ってこと?



それとも

「コンセントの穴に入ってしまうような鍵は危険」

ってこと?



紹介するだけで

何にもコメントしない。



これは記者が

「自分の意見は正しい」

という方向にムリに

「誘導しようとしてる」ようにしか見えないんだけど。



この間

「ジャッジ」ってのを見た。



離党で裁判官してる人の話。



そんときのエピソード。



「テニスの監視台」に登った子供が

身を乗り出して降りようとして

監視台が転倒、子供がけがを負った。



父親「学校の管理責任」

学校「本来とは違う利用法をしたため起こった事故で、予測がつかなかった」



弁護士は「親の管理責任もあるので、100%学校の責任とは言えない」

と言うが

会社を辞め、東京からやってきて

島の暮らしにも裏切られた思いの父親は

「逆恨みにも似た感情で」一歩も引かない。



物語は二転三転したが

裁判官の結論は「予測できなかった事故で、学校側に責任はない」

というもの。



この結論へ導いたのは一つのできごと。



学校は校庭を無料開放しており

この親子もそこへ遊びに来ていて、事故にあったんだけど

「そんな責任を取らされるのであれば」と

学校側は「校庭を立入禁止」にしてしまったのだ。



裁判官の判決では
「こうした場合に管理者側への責任を重くしてしまうと遊び場の開放自体をやめざるをえなくなる。その場合、子供たちは危険な道路で遊ばざるをえない。子どもたちは誰が守るのか?」



こういうことだと思う。



記事の事故でも気になったのは

「鍵」で感電したこと。



鍵のようなものは

「誤飲」したり

「目を刺し」たり

大変、危険なものだ。



本来、子供の手が触れないところに置くのが基本。



記事の通り

「親の責任」

だけではないと思うが、一方

「親の責任を果たした上で」

考えないといけない話だと思う。



ドラマの話にしても

「子供が監視台に上ってる間」

両親は

「テニス」。



全く、様子を見てない。



これって

「パチンコやってて、子供が車内で熱射病で死んだ話」

とどこが違う?



その場合

「クルマの中に人がいる時に、エンジンが止まっていても冷房が出るようにしていないから、死んだ。メーカーのせいだ。」

って話になるか?



この記事に関して言うと

「問題点をメーカーに伝え、防止策を製品開発に生かす。」

という発想はいいだろう。



しかし

「メーカーや管理者側の責任追及」にばかり

矛先が向かえば

「事故隠し」やら

悪いことばかりが起こるようになる。



事故は100%防げるわけではない。



だから

保護者に100%の予防責務があった上で











メーカーや管理者の事故対策が生きてくるのだと思う。
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