師走の仙台中心街

   
「いよいよ今年も終わりだなぁ」

クリスマスツリーが消えて
年末恒例の大鳥居が
仙台の中心商店街『一番町』に現れると
毎年、年末の実感が一気に湧いてくる。

冬の嵐が去って冬型が強まり、
典型的な冬晴れの仙台。
気温も下がったけど、
それでもまだ暖冬だと思う。

そして何より雪がないことが
オレとしてはうれしい。

暖冬だと冬物が売れないけど
出歩くことが苦にならないので
意外と客足は伸びる。


まさに商店街はクリスマスセール~歳末売り出し
そして仙台恒例の初売りと
年間最大のピークを迎えている。



一番町から仙台駅方向に続くアーケード街の『クリスロード』
その中央にある三瀧山不動院の前には
開運グッズでいまや全国的に有名になった
『仙台四郎』の等身大人形も登場。
賽銭箱にお金を入れて手を合わせている人の姿も多い。

この仙台四郎は江戸末期~明治初期に実在した人物。
やや知恵遅れで口数は少ないが、
いつも笑顔を絶やさずに
毎日仙台の街を徘徊していたという。

そんな彼の笑顔を当時の仙台の町の人は愛し
とてもかわいがっていたらしい。

「イジメが横行する現代とはまったく違う」と
当時の仙台の町の人のおおらかさが偲ばれる話である。

そして不思議なことに彼が立ち寄ったお店は
その後客足が増えて商売が繁盛したといわれている。
それが今も商売繁盛の神様といわれる由縁だ。

オレが思うに、
『そんな知恵遅れの子が来ても
邪険にせずに優しく接してくれるような店だから
一般のお客さんにも支持され愛される店だった』
ということのように思える。

郊外の店舗と激しい商圏争いを演じている
今現在の仙台の中心商店街。
もし仙台四郎が生きていたら
どの店に立ち寄るのかな?
そんな店は増えているのか?
減っているのか?

仙台四郎は年末の商店街で今日も微笑む




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