意外な犯人

・・・と言っても、
いつも書いているテレビドラマ『相棒』のレビューではない。

これは先日、オレの家で実際に起きた事件の話なのである。

我が家では毎年この時期、庭の柿の木から収穫した渋柿を
軒下に干して干し柿を作っている。
今年は豊作で約60個ほど11月の下旬から干して、
先々週の今月の4日(月)頃から食べ始まった。
今年は例年になく甘く美味しく仕上がり家族みんなが喜んでいた。

そして7日の木曜日までに約20個ほどを食べ終えた。
翌日の金曜日、母親が「なんかいつの間にか干し柿が少なくなっている」
というではないか。

よくよく聞いてみると、前日まで食べた数を計算しても
間違いなく10個は少ないという。

でも柿が干してある場所は道路とは反対側の庭。
道路を通る人から見える場所ではない。
庭の向こう側の家も両隣も20年間住んでいる人が変わっていないし、
とても干し柿を盗むような人ではない。

そんなことで

「いや、知らず知らずのうちに食べてたんじゃない」
「そう勘違いだよ」

などとその場はそれで何となく話は収まった。

しかし、翌日
軒下の干し柿は1個残らず消えていた




その干し柿を干してあった軒下はガラス1枚隔てた母親の部屋の前。
「そういえば夜中ゴトッって音がした」というではないか。

干し柿が盗まれたのはまだいいとしても、
夜中に二日にわたって庭に誰かが忍び込んでいたとなると、
さすがに気味が悪い。

両隣の奥さんからも「警察に届けたほうがいい」といわれて
近くの交番に
「あの~被害届けってわけではないんですが、
   ちょっとこんなことがありまして・・・」
って感じで話したら
「最近この団地も物騒なんですよ
      パトロールを強化しますから」と言われ

さらに「人が近づくと点灯する」センサーライトが
防犯に効果があるからとアドバイスを受け、
その足で早速ホームセンターで玄関と庭用に二個買って来た。

そのライトを取り付けている時に、ふと屋根の上に目がいった。
するとそこに・・・・なんとおびただしい量の動物の糞があるではないか
ひえ~と思い二階の窓から屋根に降りて、その糞を掃除していると
その糞の中にたくさんの柿の種が

そういえば柿が消えた前日の朝方
ドタドタと屋根の上を動物が歩きまわる大きな音がして
その音で目が覚め窓から覗いたら茶色い毛の動物が逃げていった。

最初は猫かと思ったけど、猫だとあんな大きな音は立てないし
遠くで鳴いている声は猫というよりは犬の赤ちゃんのような鳴き声。
もしかしてノラネコが犬の赤ちゃんでも
さらってきて、その犬の赤ちゃんが暴れていたのかと思っていた。

さらにその前日には家の向かい側にあるゴミ集積場の生ゴミが
動物に食い散らかされて近所で話題に上がっていたらしい。

さてその犯人の動物だが、最初は猿かなとも思ったのだが、
仙台にも野生の猿はいるのだがこの辺に群れはいない。

そこでいろいろと調べると、
オレの捜査線上に浮かんできたのがコイツ

ハクビシン

コイツは二本足で立つことができるし、前足を手のように器用に使える。
そして木登りが得意で柿の木に登って屋根にわたってきたらしい。
多分2晩ほど夜中に我が家の屋根にいたと思われる。

仙台では今年被害が多いらしく仙台市からの広報も出ている。

今まで、生きているハクビシンに出会ったことはないが
車にはねられた死骸を何度かこの団地の近辺で見かけたことはある。

山に餌がなく降りてきたのだろうか?
でも人に盗まれるよりは、動物とわかり何となく安心。

クマでもない限り命の心配はないし、
我が家に巣を作っている形跡もない。

しょうがない。
干し柿は彼らへの越冬準備のクリスマスプレゼント

もちろん今更犯人はハクビシンだったなんて
交番やご近所に言えるわけはない。

ハクビシンのおかげで我が家にはセンサーライトが二個設置され
交番の団地内パトロールの回数が増え、
ウチの事件がきっかけで近所の防犯意識が向上した。

これは怪我の功名ってことで、このまま秘密でOKかな
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