恐懼に堪えない日々

【恐懼】(きょうく)・・・ おそれかしこまること。日々の生活は恐懼に堪えないことばかりですよね。

2022/08/19 連雀亭ワンコイン寄席

2022年08月19日 | 噺とか
今月2度目のワンコイン寄席です。
前回と大きく違うのは客入り。
前回はわずがな人数でしたが、
今回はなんと満員札止め。
おそらくは、つる子さんのおかげなんでしょうけど、こうも差が出るとは。
しかも圧倒的に男性客が多いという。
そんな熱気の中で開演しました。

「宿替え」  紋四郎
「猫の皿」  彦三
「たがや」  つる子

上方落語の紋四郎さんは、はじめまして。
夫婦のマクラから「粗忽の釘」へ。
搾乳器に関するエピソードは面白い。
上方では演題が違うんですね。
これは知りませんでした。
噺の筋は大体同じなのですが、
上方の言葉でポンポンと心地よく展開していくのが聞いていて楽しいもので。
本来の下げまで行かず、
途中で切り上げましたが、
時間があったら最後まで聞いてみたかったなぁと。

続く彦三さん。
あまりお目にかかりませんが、
文筆業もやられているんですね。
新宿紀伊國屋書店で、自著の本が、
小三治師匠と木久扇師匠の本に挟まれていたんだそうな。
さらに、名古屋の大須演芸場に出かけ、
ういろう屋さんと話したエピソードをあれこれと。
商売の難しさの話から、「猫の皿」へ。
やや冗長な感じもしましたが、
聞き慣れたものとは少し違い、
笑いこそ多くないものの、
最後はしっかりと笑いを取っていました。
会場を温かい空気に包んだ一席。

トリはおそらく会場の多くのお目当て、
つる子さん。
寄席ではしばしば見かけますが、
どちらかといえば久しぶり。
コロナ禍ながら満席の連雀亭、
とはいえまだまだソーシャルディスタンスを取らなければならず、
かつてのような熱気は戻っていない、と、
改めてコロナ禍の厳しさを語ります。
同様に歌舞伎なども種々の制限があり、
大向こうをかけることも禁止されている、
なんていう話題へと移って、
この辺りで夏らしく「たがや」だな、
と察しました。
とんとんと噺は展開しつつも、
そこは林家らしく、所々にくすぐり。
圧の強さを感じないこともありませんが、
それもつる子さんらしさということで。
満員の観客を前に熱愛でありました。

少人数でのんびりと聞ける連雀亭も、
それはそれで良さはあるものですが、
満員御礼の熱気の中で聞く熱演も、
なかなか良いものであります。

個性豊かな3人をそれぞれ堪能できた、
そんなワンコイン寄席でありました。

恐懼謹言。

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