恐懼に堪えない日々

【恐懼】(きょうく)・・・ おそれかしこまること。日々の生活は恐懼に堪えないことばかりですよね。

坂東三十三箇所巡礼 第二十一番 日輪寺

2010年05月16日 | 坂東三十三箇所とか
先ほどの佐竹寺の続き。
佐竹寺のあとで、水戸黄門が隠居して住んでいたという西山荘なる史跡に立ち寄り、
いよいよ今日のメイン、八溝山日輪寺を目指します。
このお寺、おそらくは三十三箇所ある札所の中でも最も難所といえるところにあり、
私は車で行くからいいのですが、電車とバスを乗り継いでいったとしても、
最寄のバス停から徒歩3時間という、それはそれは大変なところにあります。
おまけに、標高1000メートル超の山麓にあるもんで、1・2月は雪のため閉山。
こういうところが、やはり霊場なる所以でしょうか。
浅草や鎌倉のようなところとは一線を画していますね。

さて、佐竹寺・西山荘を後にして国道・県道を走りぬけること約1時間、
常陸大子を過ぎたあたりから次第に道は山道のそれになり、
標高も上がって木々がうっそうと茂ってきます。
車のアクセルもしっかりと踏み込まないと上りきれず、
上りきったかと思えば急カーブといったあんばいで、気が抜けません。
バイクならもっと楽しいんだろうなぁなどとも思ってみましたが。
そんな道を、歩いている人と自転車で行く人もそれぞれ1人ずつ見かけました。
なかなかやるもんですね。

山頂にやっとこさたどり着くと、そこには八溝嶺神社なる神社と、
展望台がありますが、ここは後回しにして霊場を目指します。
山頂からちょっと細い道を下っていくと、日輪寺はありました。
茅葺きではないのですが、ぽつんとたたずむ本堂があり、
言われなければお寺ではないような建物なのですが、
本堂の中に入っていくと、しっかりと観音様のお姿が。

納経していただく際に、いろいろとご住職(?)お話も伺いました。
いわく、昔から三十三箇所でも最難関の札所で、
ほんの30年前でもここにくるには徒歩で来るしかなかったんだそうで、
三十三箇所でここだけは参拝できずに終えてしまった人も少なくないとか。
標高も高いところにあるので、山の下の気温とは7度ぐらい違って、
4月の下旬に今年も40センチの積雪があったそうな。
いやー、すごいもんだ。

丁寧なお話をいただいて、先ほどの山頂に戻り、
神社を参拝、展望台からは関東平野はもちろん、東北の仙台まで見渡せる、
すばらしい展望が広がっておりました。
この八溝山、ちょうど茨城・栃木・福島の県境にあり、
ちょっとそこまで行けば東北の大地なんですよね。
遠くまで来たもんだ。

●基本情報●
名称:八溝山 日輪寺(八溝山)
宗派:天台宗
本尊:十一面観世音菩薩
開基:役ノ行者
創立:天武天皇の朝(673)
住所:茨城県久慈郡大子町上野宮字真名板倉2134


山頂展望台より東北方面を望む、の図。

恐懼謹言。
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坂東三十三箇所巡礼 第二十二番 佐竹寺

2010年05月16日 | 坂東三十三箇所とか
さて、世間での5月の連休などいざ知らず、
仕事に打ち込んでいたために、今年度の休みらしい休みは今日がはじめてかも。
で、やることは1ヶ月ほど滞っていた、霊場巡りに。
とはいえ、東京近郊の札所は巡り尽くしてしまった感があるので、
今日は休みの日とはいえ、少々早起きいたします。

で、一路茨城方面へと向かって、高速道路で日立南太田ICまで。
高速道路で水戸以北に来るのは学生時代以来、2度目。
水戸から先は片側2車線になるんですね。
ICからおりて車を走らせること約30分、北向観音で知られる佐竹寺へ到着します。
ちなみにこの寺、常陸の名族・佐竹氏のゆかりの寺。
戦国時代に詳しい人が多い昨今ですが、佐竹氏はややマイナーな域でしょうが、
それでも知る人ぞ知る。
ちなみに私の世代だと「佐竹」というと、格闘家を思い出してしまうんですが・・・
関が原後、佐竹氏は秋田へ転封されてしまうので、この寺は衰退するんだそうですが、
本堂の中央には佐竹家の家紋である扇が冠されており、
佐竹氏との縁を今に伝えています。

境内は新緑でとても気持ちのよい木々で覆われており、
本堂の建築も桃山時代の建築なのだそうで、趣のあるものでした。
桜の季節もいいけど、新緑の季節もいいですね。

●基本情報●
名称:妙福山 佐竹寺(北向観音)
宗派:真言宗豊山派
本尊:十一面観世音菩薩
開基:元密上人
創立:寛和元年(985)
住所:茨城県常陸太田市天神林町2404

恐懼謹言。
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