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レアアースを中国は貿易戦争の武器にするのだが   石炭、鉄鉱石の輸入元の代替、多元化に躓いた

2021-01-18 15:47:02 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和三年(2021)1月18日(月曜日)
通巻第6768号
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 レアアースを中国は貿易戦争の武器にするのだが
  石炭、鉄鉱石の輸入元の代替、多元化に躓いた
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 ブラジルの山奥に100億トンの鉄鉱石埋蔵が確認された鉱区が三つある。
 パラー州(北部)、ピアウィー州(北東部)、そしてトカンティンス州(南部)には相当の鉄鉱石の埋蔵があるが、積み出し港への道路が悪い。
ブラジル政府官僚主義の手抜きもさりながら、交通運搬のアクセスが悪く、投資効率を計算すると元が取れないので放置されたまま。

 コロンビアと南アフリカの不便な場所に、良質の石炭を産する鉱区がある。これまた開発するには膨大な費用と歳月を必要とする。中国が開発プロジェクトに二の足を踏む。

 中国は歳月をかけての開発とコストを考えると、どうでるか、世界が注目している。
すなわち豪との貿易戦争の悪化で、豪産の鉄鉱石と石炭の輸入を激減させ、中華思想を高らかに吹いてしまった。「豪に報復措置を講じた」と言挙げした手前、豪政府に謝罪するような行為を取ることはないだろう。

当面、石炭を中国はインドネシア炭の輸入を増量したうえ、昨師走には六年ぶりに南アフリカから輸入した。

 同じことは日本とアメリカにも言える。
 世界最大のレアアース埋蔵は米国である。だが、産出から精錬のプロセスで、環境汚染と労働条件の劣悪さが批判の的となり、米国企業は開発を躊躇している。

これまでは「穢い仕事はほかの国にやらせればよい」とする資本主義の論理で、中国からの輸入に依存してきた。

 日本は沖ノ鳥島の海底に膨大なレアアース鉱区が眠っていることを知っている。海底資源調査で判明しているが、コストを考えると、試掘さえしないだろう。
 そして中国は対米経済戦争の手段にレアアース禁輸を準備中である。

 レアアースは半導体、AI、EVの基礎材料。これからの世界貿易戦争を左右することになるのだが、日本の対策は周回遅れではないのか。

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