沖縄・台湾友の会

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ロシアのミールカードが周辺諸国で使えなくなった    中国、トルコ、アルメニア、キリギス、カザフなどで

2024-04-09 22:04:12 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和六年(2024)4月8日(月曜日)弐
       通巻第8206号 
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 ロシアのミールカードが周辺諸国で使えなくなった
   中国、トルコ、アルメニア、キリギス、カザフなどで
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暗号通貨の最大取引所「バイナンス」のロシアでの営業所が閉鎖される。
ロシアの取引所は「コムEX」。2023年9月に設立されたばかり。ユーザーに「速やかにポジションを決済し、資産を引き出し、プラットフォーム上で資産を管理するようアドバイスする」と述べた。

 背景には米国がテロリストやギャングへの送金を知りながら、バイナンスが当局へ報告しなかったことへ制裁と巨額の罰金を課したからだ。
バイナンスは中国政府がビットコイン取引停止に踏み切ったため、シンガポール、バーレーン、ドバイ、パリ、ケイマン諸島などに事業拠点を移す『流れ者企業』となっていた。

 ロシアでは在米欧資産が凍結されているため、ロシア富裕層のあいだでは暗号通貨取引への感心が強い。暗号通貨市場の閉鎖はロシアの富裕層にとっては一大事である。

ロシアはSWIFTの決済送金システムから排除されているため、中国主導のCIPSや、2国間スワップ、人民元とルーブル決済などで取引を続けてきた。
 米国はさらに中国に圧力を加え、一部の中国金融業者がロシア企業からの人民元での支払い受け入れを停止するに至った。中国の平安銀行と寧波銀行、浙江周州商業銀行などがロシアからの中国人民元での支払い受け入れを停止したのだ。

 ロシアが2022年2月にウクライナへ侵攻を開始して以来、中国政府はモスクワにとって最も重要な経済同盟国となって両国間の貿易は急増している。
 ワシントンとブリュッセルは、取引や支払いの実行を通じてロシアによる西側制裁回避を支援しているとして、第三国の企業や銀行を制裁の標的としてきた。これによりトルコ、カザフスタン、アルメニアなどもロシアとの取引が制限を受けた。

キルギスは、「ロシアのミール決済カードの受け入れを終了した」と発表した。
アラブ首長国連邦(UAE)の大手金融機関は、米国による二次制裁の脅威を受けて、ロシア国民に属する銀行口座の閉鎖とロシアとの決済の制限を開始した。

こうした動きにロシア中央銀行のエルビラ・ナビウリナ総裁は「外国貿易決済が悪化している」事実を認めた。
このロシアのミールカードが使えなくなった所為か、ロシアから海外へでていたロシア人のおよそ三分の二が帰国したという。