沖縄・台湾友の会

《台湾に興味のある方》《台湾を愛する方》《不治の病・台湾病を患ってしまった方》皆んなで色々語り合いたいものです。

恒大集団、ついに断末魔。負債総額33兆円   ドル建て社債は金利25%! 株価は28%下落中

2021-08-28 17:07:34 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和三年(2021)7月22日(木曜日)
通巻第6990号
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 恒大集団、ついに断末魔。負債総額33兆円
  ドル建て社債は金利25%! 株価は28%下落中
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 不動産開発で知られる恒大集団は小誌が昨夏よりたびたび報じてきたが債務危機に陥った。
 香港では開発中のマンション販売に関して、主幹事のHSBCは住宅ローンを停止した。
 広東省では広発銀行の要請により二軒のマンション開発販売を停止した。

 一介の貧困青年が不動産ブームに乗って起業した恒大集団は、食品が娯楽産業、最近はEVにまで進出していた。
創業者の許家印は、フォーブスの中国富豪ランキングにも登場した。

 恒大集団は財務不安を抱えていることは以前から指摘されており、2020年には全物件の30%割引で販売して手元現金をかき集めた。償還の迫った社債のために急いだのだ。このとき債券市場で恒大の社債は金利が14%に跳ね上がっていた。

 全土に展開しているマンション、開発中のものを加えて相当の不動産を抱えながら、その資産価値を担保に想定しての判定が社債金利14%、現在は25%。GDP6%そこそこの成長率で、この金利が何を意味するかは小学生でも理解できるだろう。

 問題は恒大集団の倒産が秒読みだということではなく、これは中国経済の基軸だった不動産ビジネスが、いよいよ危殆に瀕しているということであり、一方購買した庶民の側でも、値崩れのあとに残る住宅ローン、個人破産のラッシュとなるだろう。

 中国共産党創立百年は表向きの輝かしい宣伝とは裏腹に、不動産市場崩壊の危機が襲うことになるのではないか。
 


鍛冶俊樹の軍事ジャーナル (2021年7月21日号) *青山繁晴氏に期待する。

2021-08-28 17:05:01 | 日記
鍛冶俊樹の軍事ジャーナル
(2021年7月21日号)
*青山繁晴氏に期待する。
 自民党の青山繁晴・参議院議員が来年の参議院選挙に出馬することを表明した。5年前の参議院選挙に出馬する際に「一期限り」と公約していたから、何故それを変えたのか?以下の動画で縷々(るる)説明をしている。55分間とちょっと長いが、筋の通った説明なのでご視聴をお勧めする。

https://youtu.be/_pjrLve5Z-M



正義と博愛と友情を示したリトアニア   台湾の名前を冠した代表処を首都ビリニュスに設置

2021-08-28 17:03:43 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和三年(2021)7月21日(水曜日)弐
通巻第6989号
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 正義と博愛と友情を示したリトアニア
  台湾の名前を冠した代表処を首都ビリニュスに設置
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 「台湾代表処」がリトアニアの首都にデビューする。中国は猛烈に抗議したが、リトアニアの決断に揺るぎはなかった。
 7月20日、リトアニア政府は台湾の事実上の大使館のビリニュス設置を認めた。直前にもリトアニア政府は、中国主導の「17 プラス 1」から脱退を声明した。ダムの決壊のように、中国主導のBRI(一帯一路)プロジェクトの一角が崩れた。

 三月の「17プラス1」の首脳会議にリトアニアは欠席した。エストニア、ラトビア、ブルガリア、ルーマニア、スロベニアは下級官僚を派遣するにとどめ、間もなく脱退を準備していると観測される。
いずれの国々もソ連に痛めつけられ、弾圧されて自由を剥奪されてきたため全体主義に対する憎悪が燃えており、近年の中国の人権弾圧に強い抗議と不快感を示してきた。中国はナチという認識が拡がっている。

五月には欧米英につづき、リトアニア国会は、中国のウィグル自治区における人権弾圧を「ジェノサイド」として非難決議を行った。中国との関係に大きな亀裂が入っていたことは誰もが認めるところだった。

まして中国のリトアニア投資で目立つ案件は殆どなく、貿易関係も微々たる額でしかない。
リトアニアは人口280万人。北がラトビア、東がベラルーシ、南にポーランド、西がロシアの飛び地カリニングラードであり、海の出口はクライベタ港(ちなみにこのクライベタと、岩手県久慈市は姉妹都市。琥珀が結んだ友好関係がある)。

 筆者は二回、リトアニアを訪問したことがあるが、首都ビリニュスはこじんまりとまとまった美しい都市で意外に人々の表情は明るい。古都のカウナスは杉原千畝記念館があり、ユダヤ人を助けた人道主義の象徴として、日本人ツアーのメッカとなっている。
記念館へ行くと「杉原チョコレート」を売っているのはご愛敬。コロナ禍以前には年間三万人近い日本人が訪れていた。

 このリトアニアはバルト三国と旧東欧諸国のなかで、つねに自由化、民主化への先駆的な役割を果たしてきた。
 ソ連に併呑される前にはパルチザンと組織して勇敢に戦い、合計80万人近い犠牲がでた。

 ▲地下運動で反ソ活動は活発だった歴史がある

ソ連に併呑された期間中も、地下では抵抗運動が続き、反ソ運動の母体だったサユディスが表面化したのはゴルビーのペレストロイカ以後。ソ連はKGB特殊部隊をおくって弾圧したが、国民の抵抗運動は強く、人間の鎖などがあって、90年にははやくも独立を宣言した。

この直後に筆者はリトアニアに入ったのだが、国会から市民広場周辺にはソ連製の装甲車が配備されており、KGB特殊部隊の覆面がまだ残留していた。

 1993年にソ連軍が撤収するや、いなやリトアニアはNATOに加盟申請した。2004年にNATO、EU加盟を果たし、2015年にはユーロに加入した。
 2016年にリトアニアを再訪した。宗教画の天使がユーロを運び、手にはドルという風刺的な絵画がレストランに飾られていた(拙著『日本が全体主義に陥る日』、ビジネス社参照)。

 リトアニアが灯した自由化への道、そして台湾代表部の設置。旧東欧の中国政策も大きく変わろうとしている。
 


インドのモディ首相もライバルのガンディ陣営の電話を傍聴   イスラエルのスパイウエアがカショギの電話を盗聴し暗殺に繋いだ??

2021-08-28 17:02:10 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和三年(2021)7月21日(水曜日)
通巻第6988号  <前日発行>
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 インドのモディ首相もライバルのガンディ陣営の電話を傍聴
  イスラエルのスパイウエアがカショギの電話を盗聴し暗殺に繋いだ??
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 西側が団結して中国の組織的なサイバー攻撃を非難し、政策を含む対抗策をとると声明した。米国のみかわEU、NATO諸国が足並みを揃えた。もちろん日本も。
 米国国務省が公式に発表した典型例は、中国国家安全部がマイクロソフトのエクスチャンジサーバーを悪用したハッカー犯罪で、MSのeメール顧客リストを悪用したとされる。
 ノルウェイのエーリクセン・スールアイデ外務大臣(女性)も中国を名指しでハッカー集団の元凶と決めつけた。

 他方、イスラエルのNSO社が開発したスパイウエアは「ペガサス」と呼ばれ、性能抜群。イスラエルの国家安全保障の立場からテロリスト攻撃予防のための情報収集と分析デバイスとして開発された。

 このスパイウエアは世界中に売られており、すでに五万人の電話番号が漏洩したとされ、世界40ヶ国、およそ500人のジャーナリストの電話番号を犯罪集団が掌握していたと西側メディアは伝える。

 なかでもサウジアラビアの反政府ジャーナリスト、カショギはイスタンブールのサウジ領事館で殺害されたが、電話の盗聴によって事前の連絡網から当日の行動予定が読まれていたとされる。

 このスパイウエアは、特ダネニュースなどと偽ったフィッシングで対象の電話番号を調べるシステムで、メキシコの15000名リストを筆頭に、世界各国ではジャーナリストの電話番号を集めていたらしい。

 アルジャジーラはインドのモディ首相も「愛用」しており、政敵ガンディ側の電話傍聴により情報を得ていたと報じた(7月19日)。
真偽のほどは定かではない。
 


デジタル人民元は両刃の剣    いったいデジタル人民元はどうやってドルと交換できるのか!

2021-08-28 17:01:12 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和三年(2021)7月20日(火曜日)
通巻第6987号
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 デジタル人民元は両刃の剣
   いったいデジタル人民元はどうやってドルと交換できるのか!
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 中国がデジタル人民元の普及目的で、各地で実験を繰り返しつつ、メリットとデメリットを現場で会得している。一方で中国政府は潜在的な阻害要因の駆除を行ってきた。具体的にはビットコインなどの暗号通貨の取引所を閉鎖したことである。

 暗号通貨は400種類ほどが出回っているが、中国人はビットコインに集中的に投棄した。その世界シェアは80%にも及び、闇市場での現金化ブローカーも出現した。また電力消費が膨大なため、国内取引所を畳み、米国テキサス州へ移動する「業者」も目立つようになった。

 消費市場に於いてはアリババ、テンセントのモバイル決済が国民から支持され、最初は奨励してきた中国共産党だが、データ管理とデータ流失に問題があるとして、規制を強化する。ともかく施策はジグザグ、朝令暮改。それもこれもデジタル人民元を普及させ、国家がそのデータを管理するという、完膚無きまでの管理監査国家体制とするためだ。

 筆者は前々から不思議におもってきたのは、デジタル通貨は国際的流通性を獲得すれば、当該国の通貨管理、すなわち通貨発行という主権はどうなるか、という問題である。
同時にこうした仮想通貨は、ドル基軸の世銀IMF体制と、どういう整合性を取るのか、デジタル人民元などの仮想通貨は、どうやってドルと交換できるのかという問題だ。

 最近の中国のエコノミスト達の議論をみていると、ようやく、この問題を論じ始めており、ドル交換の仕組みはどうなるか、デジタル人民元とは、両刃の剣ではないのか、という議論が本格化した。