izumishのBody & Soul

~アータマばっかりでも、カーラダばっかりでも、ダ・メ・ヨ ね!~

”勁を運ぶ”のは、風船を膨らませるように

2011-03-18 14:15:13 | 日記・エッセイ・コラム
 銭育才著「太極拳理論の要諦」という本がある。
これは、太極拳の原論となっている王宗岳の「太極拳論」を理解するべく書かれた本で、学ぶ賽にはもちろん、教える上にも大変参考になることが書かれている。何度読み返しても、再発見!新発見!することが多い。


 その中で、意識の先導作用、として、以下のようなことが書かれている。
『・・・・ある動作を行う場合、行動を起こす前にまず頭の中でその動作(手足の動く路線や方法、順序、目的など)を意識的に想像し・・・・・それぞれの動作のはじめと終わりだけを考えるのではなく、動作の全課程を意識的に行うのです。動作のひとつひとつの小さいプロセスに対する注意力がむしろ重要であり、効果的です』 


 最初に順番を覚える時は、誰でも、手はどうやって?足はどこに?に気を取られるものだ。
 次のステップとして、順番を覚えたら今度はひとつの定型から次の定型までをどうやって繋ぐか、を考えなくてはならない。
 太極拳は、すべての動き(の軌跡)が円形(楕円でも放物線でもいいのだが)を描くのでなければならない。
 ひとつの点から次の点までを直線でなく孤形で描くように想像すれば、動きも滑らかにならざるを得ない。。。物理の放物線や球体の動きを考えれば明らかだ。


 ”勁を運ぶ”とはよく言われることだが、これは、"水の入った器を運ぶ"ことをイメージすると分かりやすい。
 乱暴に運ぶと水がこぼれる。勢いよく直線に運ぼうとすると、これまた水が器の中で波打ってしまう。
ある一点から別の一点に運ぶにも、水の重さがあるから、必らず下への力がかかっている(平らな板の上を運ぶのでないから)。だから軌跡がカーブを描く。


 右から左に移る場合も、一度下に沈む(見えるか見えないか程度ではある)、があるから軌跡が孤形になる。
これに左右だけじゃなくて、前後も同時にあるから、結果として"球"になる。
平面じゃなくて立体。円形というか球体。身体が大きな球体の中に入ってるし、身体の中にも球体の動きがある。。。といえばいいかなぁ~。

 
 これがあって、はじめて言うところの「動作をできるだけ柔らかく、豊かに完成する」という文章が体感できると思うな。
 しぼんだ風船に空気を徐々に送り込んで、風船全体が膨らんで弾力ができるーといったイメージ。
 たこ風船は最初は真ん中から膨らんで、最後に足の末端に空気が至る、でしょう~?あれと同じと思えばいいのではないの?。。。。。。。

 
 今週は、どこも地震と計画停電の影響で通常の練習がお休み。
空いた時間でまた本を読み直しているのでありました。

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1 コメント

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地震怖ったですね~~ (taka)
2011-03-20 23:23:06
地震怖ったですね~~
テレビや携帯の地震速報の音はトラウマになりますね震度4や5なんて慣れちゃって自分が揺れてんだかなんだかわかんない時がありますね お酒飲んで酔っ払っちゃえばおんなじだもん

「太極拳理論の要諦」以前ネットで知り合った太極拳の友人に進められて買おうとしたら、絶版になっていてプレミアの付いて5,000円ででていました。その友人は、この本を10冊ぐらい持って親しい友人に贈呈していて私も譲り受けました。申し訳ないのでなんとか金を受け取ってもらいましたけど。最近は増刷されているようですね ひとみ先生がこの本は太極拳を目指す人のバイブル的な本だというの聞いて嬉しくなり、その友人に話したところ大変喜んでいました

私はいつも風呂に入りながら読んでいるので本がぼろぼろになってしまい、もう1冊買おうかと思っています
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