いわをのニューヨークでSink or Swim!?

「Sink or Swim」=「いちかばちか、やってみるしかない」の意。
だって、一度きりの人生だもの。

私をパリに連れてって

2009-01-09 12:58:12 | アート

2009年、私の初映画鑑賞作品は…
「ブロークン・イングリッシュ」


映画を観た。
ここ最近
(…とは言っても、年に1~2回しか映画館に足を運ばない
私なので、数年前から今日までは「最近」よりも「近年」…ですかね)
映画館で観てきた映画は、

「ヒトラー~最期の12日間~」
「敵こそ、我が友~戦犯クラウス・バルビーの3つの人生~」
「私は貝になりたい」

と戦争モノシリーズと、

「The 有頂天ホテル」

のコメディーだった(話題が古い)。


そのため、このようなロマンチックな映画を映画館にて
楽しむのはとても久しぶり。
新聞に載っていた予告を見て、
「絶対観たい!」と決めていたその映画。

●ブロークン・イングリッシュ
http://broken-english.jp/index.html

舞台は、ニューヨークとパリ。
魅力は全く異なるけれど、
どちらにも魅せられてしまう魔法があるかのような、
私の大好きな都市。
そりゃ観たいよ~ってなったわけ。


この映画。
ひとことで言うなれば、
アメリカ人女性とフランス人男性がニューヨークで出会い、
パリで愛に気づくラブストーリー。


…なのだが、
想像しがちな、オシャレでロマンチックな街を舞台に繰り広げられる
ラブロマンス…とは、ちと異なる。


この映画の一番のテーマとなっているのは、

「働く30代独身女性の恋愛観」

ズバリこれではなかろうか。


昨年の流行語にもなった「アラフォー(40歳前後)」をはじめ、
「アラサー(30歳前後)」、「婚活」…
と、今まさに日本でも何かと騒がれている話題に通じるものがある。

(ちなみに、
その日観ていたお客さんの98%は、
女性(アラフォー&アラサー世代と思われる)だった)


主人公であるノラ(30代独身)は、
ニューヨークにあるホテルのVIPルームに勤めている。

それなりにキャリアも積んできて自立もしているが、
恋愛の運が全くと言っていいほどツイていない…。

新しいチャンスを求めに動くも空回りし、
そんな自分にまた失望…の繰り返し。


うーん、分かる…なぁ。
そんな風に思いながら、ノラと自分をつい重ねてしまう…
そんな場面が多々あり。
そして、きっと多くの女性がそうなる(なっている)のかもしれない。



『今の女性は大変。
チャンスや選択肢も増えたけど、多すぎて選べない』(ノラの母)

『私たちの年でいいものは残っていない』(ノラ)


ノラをはじめとする登場人物の発する言葉にも、
リアリティがあったりする。

ロマンチックなんだけど、リアリティがあって。
キュートなんだけど、醜い姿もたくさんあって。

そこが、オンナゴコロをキュンとさせる要素なのかもしれない。


そして、何よりキュンとなるポイントは、
ジュリアンがかっこいい。
これだ。


さすがにあんなイケメンに偶然パーティーで出会えたら
そりゃ運命だと思うがな。
ま、映画ですからね。

ジュリアン、スクリーンで見ているだけなのにドキドキですよ。
フレンチ独特のスイートさなんですかね。
完全に観ている自分はノラになりきるね。
おそらく、観ている女性の多くは。


また、ニューヨークとパリが舞台になっている割には、
その2つの都市を「魅せる」ようなシーンが少なかった。
あえてそうしていたのかな?
でも、街の様子よりも、ノラとジュリアンの2人に引き込まれていった。



ノラとジュリアン。
ニューヨークで出会い、パリで愛に気づく…だって…ねぇ


リアリティたっぷりで、ドキっとさせられるような台詞がたくさんあったが、
同時に、前向きにガンバロって思わせてくれるようなものもあった。
やっぱり自分がハッピーでいられなきゃ、何事も楽しめない。
どーしたって、そーいうとこに辿り着く。

そんなことを再確認させてくれるような映画だった。
観てよかった。

…と同時に、ふと思う。

私をパリに連れてって。

それは、
エアチケットを取ってくれとか
パリを案内してくれとか
「一緒にパリに行こう」って言ってくれとかでも…
そーいうことじゃなくて。

何かを探して○○に行く…
誰かがいるから○○に行く…

「▲▲があるから○○に行く」

特に目的を決めず、
見知らぬ土地にへふらっと足を運んでみることも
またよしだが、

そこ(○○)へ行きたいと思わせる何か(▲▲)がある旅って、
結果はどーであれ、
いつまでも色褪せずに心の中に残っているんだよなぁと
思うのです。

話それたが、
「ブロークン・イングリッシュ」、
まだ上映中です。
単館系上映なので場所限られますが、
興味のある方、ぜひ。