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剱岳山行⑤

2009-09-09 22:33:44 | 

 後立山連峰からのご来迎

剱岳山行⑤

2009年8月18日(火)(第3日目)<o:p></o:p>

【行程】6:30剱山荘出発→剱沢→10:10真砂沢ロッジ10:30→12:05二股吊橋(昼休憩・昼食)12:55→仙人新道→14:00ベンチ14:20→15:30仙人峠→15:45仙人池ヒュッテ(泊)

 朝5時過ぎから、剱山荘から後立山連峰方面に向かいご来迎を見る。白馬岳方面になるのだろうか、少し雲があり、完全な球形のお日様にはならなかったが、十分に剱岳をモルゲンロートに染める朝日が昇ってきて、ひとしきり写真撮影。

 本日の行程は、予定では剱沢を下り仙人新道を登り仙人池を経由し仙人温泉小屋までのルートだ。剱山荘は、以前もそうだったが、水が豊富でトイレも水洗でシャワーまであり、また数年前に現在地に新築したこともあり、料理も含めて現代風で非常に快適な山小屋であった。わが一行は朝食を済ませ、出発準備を整え山荘前でストレッチを済ませいよいよ出発。

 34年前に来たときは、剱沢は7月中旬でもあったのだが残雪が多く、雪の状態もよくキックステップを効かしながら難なく真砂沢まで降りていった。しかし今回は雪が少ない。まず雪渓の取り付きに行くまでが、大小緩急のガレ・ザレで一苦労。雪渓の取り付きに来ると、殆ど踏み後が無く仕方なく慎重に雪渓に降り立ち歩き始める。アイゼンは無くキックステップを切ろうとするが雪が締まっていて殆ど切れない。最初の頃は慎重に踏み後を探して辿るようリーダーの次女に伝える。剱岳側からの谷との出会いになると斜面が急角度にはなるが、だんだんと慣れてきてペースも上がる。平蔵谷出会いは源次郎尾根などの撮影後左岸に捲いてガレ道を歩く。再び雪渓に下りて歩き、長次郎谷出会い付近では『尻セード』をして、谷の出会いで再び源次郎尾根、八ツ峰を存分に撮影し、ここから宇治長次郎や柴崎らが上って行って剱岳を登頂した、映画の撮影場所もここなどと連れ合い・次女に説明する。今度は右岸に渡りガレ道を歩く。道はフィックスロープなどが張られているが、雪渓歩きの倍以上の時間がかかる。結構時間がかかったが、10時過ぎに真砂沢ロッジ着。ポカリスエットを飲み、ロッジのご主人と談笑し小休止。

  剱沢の長次郎谷出会いから長次郎谷上部

 ロッジからは雪渓が解けて川となっている剱沢沿いに下る。途中中高年のご夫婦に追い越されながらも12時過ぎに近藤岩のある二股の吊橋に到着。吊橋がまたいでいる沢は剱沢の右岸に注ぎ込む三ノ窓雪渓からの流れか。とにかくこの沢の水は飲用可で、美味しい。二股で昼食大休止とする。

 昼食後いよいよ仙人新道の急登。これが大変だった。今まで剱沢を降りてきた分を再び登り返すようなものだ。散々の悪戦苦闘の末、約1時間後、ようやくベンチに辿り着く。目の前に裏剱、八ツ峰の勇姿がバーッと拡がるのだが、景色を眺めるのもそこそこにとりあえず立派なベンチで小休止。ベンチで小休止中、中高年ご夫婦と、単独行の中高年登山者に追い越されていく。いずれも私よりご年配のご様子だが、本日の行程を聞くと早月小屋から剱岳を越えてきたとか、剱山荘発で早朝に剱岳を登頂して来たとか、みなさん我が一行の2日分に近い行程ではないか。その人たち、しかもご年配の中高年の皆さんが追い抜いていく。日頃の我が怠惰と言うか鍛錬の無さに、深く反省。

 

 仙人新道ベンチから三の窓雪渓、裏剱の岩峰

 しかしベンチが本日のゴールではない。「深い反省」もそこそこに出発。約1時間のさらなる急登を耐え忍ぶと次女リーダーが「仙人池ヒュッテが見えるよ」と叫んでいる。見ると右手のほうに赤い屋根の仙人池ヒュッテが見えた。標高差約800メートルを登りなおして、2200メートルの仙人峠に着いたのだ。15時30分。実は、本日はこの先仙人谷を下がって仙人池温泉小屋まで行く予定で予約も入れてあったが、バテバテで本日はここで打ち止めと決めた。

 仙人池ヒュッテのオーナーは有名な80歳の静代おばさんがオーナー。シーズン中はヒュッテにずっと泊り込み、登山者を迎え、送り出している。他の登山客とともにいろんな話を聞かせていただいた。頭の回転が速くてインテリで、ご本人は芦峅寺出身で亡くなられたご主人とともに立山・剱を生活の基礎とし、その中での体験や薀蓄に富んだ逸話をたっぷりと聞かせていただいた。これだけで本日の宿泊の大いなる思い出となった。本日宿泊客は16名。次女以外全て中高年。しかも多分次女と連れ合い以外は私より年長者ばかり。

 仙人温泉小屋には迷惑をかけるので、ここからオーナーに無線電話で連絡を入れていただいた。

                                            <続く>


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