いせ九条の会

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日本が日米同盟で双務的な責務を負っても/山崎孝

2006-12-21 | ご投稿
安倍首相は日本が日米同盟で双務的な責務を負うことで、米国に対して対等平等の関係になれると主張しています。しかし、米軍に対して集団的自衛権行使という双務的な責務を負っても、英国のブレア首相のようになる可能性があります。

12月20日付け朝日新聞記事から抜粋

2003年3月、国内外の世論の反対を押し切って、英国は米国とともにイラク戦争に突き進んだ。それも、米国との「特別な関係」を重んじたからにほかならない。

 だが、今月7日のワシントンでの米英首脳会談は「これまでで最も冷ややかで、沈滞した空気に包まれた」と英政府関係者は明かす。

 共同会見では「イラクでの勝利が重要」という認識で両首脳が一致したことを強調した。しかし、会談ではブレア氏が米超党派の「イラク研究グループ」の提言に沿う形で、イラク問題の根本解決のためにはイスラエルとパレスチナの中東和平の進展が不可欠だと訴え、米国がイランやシリアとの直接交渉に臨むよう改めて促した。ブッシュ氏は不快感を隠さなかったといわれる。

 ブレア氏がイラクなど中東歴訪に旅立ったのを横目に、ブッシュ政権はイラク安定化に向けて米軍の増派を検討。英タイムズ紙は「ブッシュ氏はブレア提案を鼻であしらった」と報じた。

 7月の主要国首脳会議では、ブッシュ氏が口に食べ物を含みながら「おい、ブレアと首相を呼びつけた様子が、スイッチを切り忘れたマイクで報道陣に簡抜けになり、これが英国民の間でブレア首相はブッシュ大統領の意のまま」というイメージを決定的にした。

 ブレア氏としては、ブッシュ氏との違いを浮き立たせて「独自外交」を印象づけたいところだろうが、内外での影響力低下は隠しようがない。事態打開の目算もないままの中東歴訪には、足元の与党労働党からも「英国の外交力の衰えを宣伝しに行っているみたいなもの」といった冷ややかな声が漏れる。

 「ブッシュ氏はブレア氏を、独自の見識を持つパートナーとしてではなく、米政府が何を決定しようがそれに忠実に従う同盟相手としてしか見ていない」と今月7日付の英インディペンデンス紙。は論評している。(以上)

日本が米軍に対して集団的自衛権行使の双務的な責務を負っても、米国政府は「何を決定しようがそれに忠実に従う同盟相手としてしか見ていない」というような事態が起こらないという保証はありません。今までも「旗を見せろ」とか「グランドから降りてきてチームに加われ」と言われてきました。