いせ九条の会

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親分の尻拭いの手伝いをさせられかねない/山崎孝

2006-01-31 | ご投稿
1月30日の共同通信電子版によりますと、米国ワシントンで1月18日(日本 時間)に開かれていた日米防衛首脳会談で、ラムズフェルド国防長官は額賀防衛庁長官に対して、イラクの治安維持やイラク人部隊訓練に自衛隊も参加してほしいと打診していたことが明らかになった。額賀防衛庁長官は「現行法では困難」と述べて断っています。

この会談内容から、イラク特設法では自衛隊は、非戦闘地域で活動して、武力行使の伴うような活動は出来ませんから、憲法の歯止めが明瞭となります。

ラムズフェルド国防長官は会談の中で「各国は医療や食糧支援に魅力があるようだが、治安維持任務には躊躇する国が多い。治安なしには経済発展はありえないことは、日本 も十分に理解しているはずだ」と述べて、治安維持などの活動に参加を要請しています。

米国は自ら起こした戦争でイラクの社会を混乱させた。フセイン政権に打撃を与えるためにイラクのインフラを破壊し、イラク人の通常生活を困難にさせた。もともとイラクにはいなかった国際テロ組織も呼び寄せてしまう。他者の命を考慮しない自己陶酔で宗教的自己表現をするテロリストに自爆の場を与えた。

テロとの戦いという大義名分で乱暴な作戦を行ない、イラクの民間人3万人以上を死亡させた。その結果として新たな反米武装勢力やテロリストを生み出しています。

先にブログで紹介していますが、麻生太郎外相は名古屋の講演で「世界でけんかが一番強い国は、アメリカ。いじめられっ子は、ジャパン」とした上で、「日本 はいじめられないように、けんかの一番強いやつと手を組んだ」と話しています。

憲法を変えて自衛軍を持った場合、麻生太郎外相の考え方に基づいて外交を行えば、主従関係にある親分の乱暴狼藉の尻拭いの手伝い、反米勢力の標的にされる大変危険な手伝い、手伝いをしている国の人たちには、感謝より反感を持たれる手伝いをさせられる可能性があります。