伊佐子のPetit Diary

何についても何の素養もない伊佐子の手前勝手な言いたい放題

若冲展終わる

2007年06月05日 | 展覧会・絵


終わった…、何もかも。

約3週間にわたった「若冲展」が終わった。

私は最初の週に行ったので、さほどの混雑を体感したわけではなかったけれど、
時間が経つにつれて混み具合が加速してゆき、
最終週は平日でも2時間くらい待ちが普通らしかった。
もう一度見に行こうかと思っていたが、体調のこともありとうとう見なかった。

私が見に行った時は、チケットを買うのも待たず、
建物へ入るまで張り巡らされたテントを歩くのも滞っていなかった。
ずいぶん大げさに準備しているなあ、これでペイするのかしら、
なんて思っていたくらいだ。

後半に見に行った人はそれどころではなかったらしい。
やはり若冲は人気がある、ということを証明した形なのだろうか。


でも、客は中年が多くて、しかもおばさんが多かった。
おばさんは、京都のおばさんだから結構詳しくて、
着物を着ている人も多かった。
若冲の絵を着物の柄に見立てて論じているおばさんなどがいた。

相対的に、バラまき券で入った人はあまりいなくて、
純粋に絵に詳しい人が見に来ている感じがあったが、
後半はどうだったのだろうか。

今回の展示に、関東・東京から見に来た人も沢山いたようだ。

動植綵絵と釈迦三尊の33幅同時公開は120年ぶり。
そして、次回はいつになるか分からない。
もしかしてまた120年後、とも噂されている。
けどやっぱり若冲がこの絵を奉納したそのお寺で公開される、
ことに意義があったと思う。

ずらりと並んだそのさまは壮観で、その真ん中に立つと、
悪魔くんが魔方陣を書いて悪魔を呼び出したように、
何か魔物がわいて出て来るのではないか、
とさえ思えるような魔空間が出現していた。
大変なエネルギーがそこに充満するような。
こういう絵を描いて、それが残されている画家は幸福である。
とつくづく思った。


京都新聞に時評が出ていて、山下裕二の書いたものだった。

私は彼を、
赤瀬川原平とコラボレートした本を読んだ時には素晴らしいと思ったが、
例の「鳥獣花木図」を評価してプライスの御用評論家みたいになってからは幻滅した。

京都新聞の山下の文章は、内覧会にプライス氏が来ていて、
彼は食事もそこそこに人とも喋らず、
ずっと真ん中で絵を眺め続けていたと書いていた。


どうして若冲を語るのにわざわざプライス氏がどうしたこうしたと書くのか。
プライスは若冲の身内か?若冲の親戚か?遺産相続人か?若冲の子供か?

どうして若冲のことを書くのにいちいちプライスの動向を書くのか、
腹が立って仕方がない。

そして何でこいつがプライスにこうまでヘコヘコしているのか、
訳が分からない。
お前はプライスの子分か。プライスに飼われているのか。
と、若冲展示中、これだけが腹の立つ出来事であったことよ。


本サイトを更新したのでそちらもよろしくね。
いつのころか分からないくらいのバービーと、話題の新書評。
やおいな映画評も続けて書いている。




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やおい的観点から見ることの出来る映画は意外と多いぞ

レディホーク

2007年06月02日 | 映画
嬉しくも「レディホーク」についての書き込みがあったので、
それについて語りたくなってしまった。
(ちょっと手直しした…思い入れがありすぎるのも困りもの)


まず恥ずかしながら、私はこの映画のヒロインの名前を拝借して、
ハンドルネームとした。

似ても似付かぬ美しいミシェル・ファイファーのお姫様のイメージを
激しく損なう愚行であるので、ここで謝っておくが、
天にも許されぬ行為であると思う。
私は一生その罪を背負って生きてゆく(ほんとか)。

そして、印象的なセリフとしてもうひとつ、

マシュー・ブロデリックが姫に聞く、あなたは人間ですか、それとも妖精ですか?
姫は答える、"I'm sorrow"
直訳すれば、「私は悲しみです」。

字幕では「悲しみの精よ」となっていたが、
姫の絶望と諦めの交じった、sorrowという言葉が胸に響いた。

"Always together, eternally apart"
(いつも一緒なのに永遠に離ればなれ)というセリフはマシューのもの。
この映画をひとことで象徴するような重要なセリフ。

こうしてみると、「レディホーク」はハリウッド製のアクション映画なのに、
セリフになかなか味があった。

「鷹と狼が番いだなどという話を信じるか?…僧正はそれさえも許さぬのだ」
ここで涙をドバーと流したもんだ。
でもこれはお涙頂戴の話ではない。
ファンタジー・アクションである。

1985年の映画で、実は映画館で見たことはない。
ロードショーの時はまったく興味がなかった。

ルトガー・ハウアーのファンになってから初めてビデオで見て、
いっきに嵌ったのだ。
続けて5回くらい見た。何度見ても飽きなかった。

リチャード・ドナーのぼんくら演出にも関わらず、
それだけ嵌ったのだから大したものである。
やはりストラーロのビジュアルが物を言ったか。

カメラがヴィットリオ・ストラーロ、
音楽がアラン・パーソンズ・プロジェクト、
衣装は忘れたがイタリア人のデザイナーで、とにかく画面が美しい。

タイトルが凝っていて、それも嬉しかった。
アラン・パーソンズの音楽は賛否両論あったが、私は好きだった。

イタリアでロケをしていて、
出て来る城はルキノ・ヴィスコンティの所有だったとか。

まあそのせいでイタリアのスタッフが加わっていて、
それがプロダクション・デザインやカメラに厚みをもたらしていたのだろう。
へっぽこなのはリチャード・ドナーの凡庸な演出。

どうしてハリウッドのアクション映画はこうもださいんだろうか。
どうしてカメラがここから写すかなあとか、
どうしてここでカットを割らないかなあとか、
もうワンカット欲しいのにとか、見ていてつい文句を言いたくなる。
ミシェル・ファイファーをもう少し丁寧に撮れ、とも。

「レディホーク」はファンタジーの部類に入れられるが、
CGとか特撮はあまり使っていない。

鷹が人間に変わる場面や、
狼が人間に変わる場面はSFX(当時はこういう言い方をした)を使っていない。
85年で既にそこそこのSFXが使えたはずだが、
雰囲気を壊すと判断したのだろうか。
その点はリチャード・ドナーに感謝したい。

本来ならSFXを使っての変身場面をウリに出来たのに、
そうはせず、あくまでラブファンタジーをメインにして、
変身場面では、引き裂かれた恋人たちの悲しみを表現していた。

キャストについて少し文句がある。
マシュー・ブロデリックは初め、
渋い画調の中で妙に軽くて浮いている感があったが、
コメディ・リリーフとしてはあれで良かったかもしれない。

僧正役の人が、あまりにも僧正が似合いすぎていて、
人の恋人に横恋慕するスケベエロオヤジにはあまり見えないのが難点。
まるでシェイクスピア俳優のようで、
もうちょっと脂ぎった役者の方が良かったかも。

僧正の部下の騎士団の団長(ナバールの後釜)は、
あまり強く見えないのが難点。
クライマックスでハウアーと剣の戦いをするが、
ルトガー・ハウアーならこんなやつは一撃で倒せそうで、
てこずるのが嘘臭く見えてしまうのだ。
とは言ってもこんな文句も好きだからこそ。


もうひとつ。
戦いにのぞむ前に、騎士ハウアーは自分の二の腕に紫の布を巻きつける。
それは、愛する姫のドレスの一部なのだが、
この場面、映画ではカットされたのか、
説明されていないのが少し悔しい。
でも戦いの時、確かに腕には布を巻いているのだ。


最後にこの映画を見ると私はベルギーの画家、クノッフの絵を思い出す。
世紀末に華開いたデカダンスの香り、ロマンチック・アゴニー。
というわけでこれは私のナンバー・ツーの映画。




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トラックバック

2007年06月01日 | PC・ネット関連
私はブログの形式にまるで無知なので、
今までトラックバックなるものがどういうものか、見当がつかなかった。
一度試した限りでは、どうやら自分のブログに自分は
(トラックバックの項目に)書き込めないようなのだ。
自分が書き込んでも刎ねられたからだ。

それは、
他人が私のブログのトラックバックのところに勝手に書き込むものらしい。
他人が私のブログにその人のアドレスを貼る。
そういう解釈を今の所しているのだが、間違っているかもしれない。

そのように解釈してから、
自分のブログにトラックバックがあった試しがなかったので、
いつもトラックバックの項目は放置していた。
どうせゼロだからと改めて確かめることもしない。

ブログの管理は最低限しているつもりだが、
それは最新の書き込みに限られていたことに気がついた。

昨日だったか、
トラックバックに数字が入っているのでびっくりしたら、
よく分からないがエロサイトのようだった。
早速ブログの管理ページに入って削除しようとしたら、
トラックバックコーナーにずらりとリンクがあってびっくりした。

最新の記事の部分には入っておらず、かなり前に書いた記事の所に入っている。
しかもそこに大量にリンクされている。
なるほどやり方が巧妙だ。
前に書いた記事など忘れ切っている。
何を書いたかさえ忘れているのだ。

記事のタイトルを見て自分でびっくりした。
「清子さんの結婚式」なんて書いている。
誰だそいつ、と思った。セイコなんて知り合いはおらん。
そんなの書いた覚えがないぞ。
でも書いたらしい。何て無責任なのだ。

それはさておき、
そんな書いたことさえ覚えていない昔の記事にトラックバックが入っているので、
当然気がつかない。

気が付かないのは見ている誰もだと思うので、
トラックバックをする人の意図が分からない。
それらのリンクは英語で書かれているので、どうやら英語のサイトらしい。
よく分からない。
真面目なリンクなのかもしれない。
でも、英語で書かれているとしたら、
そこに飛んでも、読んで理解するのに時間がかかる。
時間がかかるのはまずい。
というわけで、英語のリンクはすべて削除することにした。
もし真面目にリンクしていただいていたのだったら、
ここで謝ることにする。

トラックバックを全部削除しようと思ったけど、
中には真面目なリンクもあったのだ。
それでいちいちひとつずつ選択しなければならなかった。

管理ページに入れば、コメントも削除しようと思えば出来る。
記事そのものを削除することも出来る。
荒しの書き込みの場合、削除することも出来るのだ。
でも、前に荒された時にはそうしなかった。
私は私の記事に何の後ろめたいところもないと思っているので、
削除してはなりませぬと思ったからだ。

でも、これから荒しをしようと思っている人には、
管理人はそのコメントを削除しようと思えば出来るのだ、
ということをここで宣言しておこう。
というか、脅しておこう。

だいたい、私は人のブログを見るのが嫌いだ。
なぜなら開くのにやたらに時間がかかるからだ。

さっと、すっと開くブログも中にはあるけれど、
そういう場合ならまあ見てもいいと思う。
けれどもうんともすんとも反応のないブログもある。
そういうブログはすぐに閉じる。

私のブログでさえ、最近は少し時間がかかる。
なかなか開かないのでイラっとする。
なめとんか、とイカリがこみ上げる。
自分のブログでさえそうなのだ。

だから、なるべく他人のブログには行きたくない。
なかなか開かないブログに当たってしまうと悲惨だからだ。
(やっと開いたと思ってもそんな所に限って大したことを書いてないんだからさあ。)
だから、他人のブログにはあらかじめあまり行かない。

なかなか開かないのは私のPCがボロになって来たからなのかもしれない。

最近では、「内部エラーによりウィンドウがひとつ閉じます」とか言う、
ふざけた警告文がものすごい警告音を伴って出て来て、
開いたブログやサイトが見ないうちに閉じられてしまうことがある。
警告音が出ると脅えて思わずびくっとしてしまう。
ほんと嫌な感じ。

これは独立サーバー系とか、
有名でないサーバーとかに多いような気がするが定かでない。
そんなわけで、ネット上で他者とのコミュニケーションは
きわめて限られて来た。
我がサイトは情報を遮断された状態で、唯我独尊で行くしかない。







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