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Des Knaben Wunderhorn
Mahler Brahms Mendelsohn
R. Strauss Schumann Loewe
Schoenberg Weber Zemlinsky
Thomas Hampson
Geoffrey Parsons, piano
(TELDEC CLASSICS 244 923-2)
『子供の不思議な角笛』というと、G. マーラーのオーケストラ伴奏による歌曲集を、まずは思い出します。
しかし、元々『子供の不思議な角笛 (Des Knaben Wunterhorn) 』は、1806 - 08 年に出版された「ドイツの民族的な伝承詩を集めた」ものなのね。
編集したのは、アヒム・フォン・アルニムとクレメンス・ブレンターノ (Clemens Maria Brentano, 1778 - 1842) の2人。
特に、ブレンターノは、ドイツ・ロマン主義の作家として有名な人です。
ですから、マーラー以外にもロマン主義の作曲家を中心として、この『子供の不思議な角笛』から何編かを選んで歌曲を作曲しています(マーラーも、ピアノ伴奏の歌曲を何編か作っている)。
それらの歌曲を集め、トマス・ハンプソン(伴奏はジェフリー・パーソンズ)が歌っているのが、このCDなのね。
ちなみに、CDには、メンデルスゾーンが2曲、マーラーが6曲、シューマンが1曲、ブラームスが3曲、レーヴェが1曲、R. シュトラウスが2曲、ツェムリンスキーが1曲、シェーンベルクが1曲、ヴェーバーが1曲の計18曲が収録されています。
小生の興味関心としては、第一に、マーラーがピアノ伴奏用として、オーケストラ伴奏用のもの以前に、どのような曲を付けているかということ。
聴いてみると、"Ablosung im Sommer(夏の交代)" が、もっともマーラーらしい感じがします。
リズミカルでややユーモラスなところが、歌曲集の「魚に説教するパドバの聖アントニウス」に通じるところがあるのね。
第二の興味は、シュトラウスがどのような曲を作っているかということ。
これは非常に個人的な理由で、小生、現在シュトラウスの歌曲を集中的に聴いていることによります。
このCDには、2曲("Himmelsboen(天の使者)" と "Junggesellenschwur(若者の誓い)") が収録されていますが、いずれもシュトラウスらしい凝ったもの。ただ、あのトロッとした味わいはありません(もっと乾燥した感じ)。
期待していなかったから、意外性があって面白かったのが、レーヴェの "Herr Oluf(オルフ氏)" 。
繰り返されるリズミカルなピアノ伴奏が、耳に残って離れません。したがって、歌曲のメロディー・ラインはあまり記憶に残らない。
なにしろ、古いところはヴェーバーから、新しいところはシェーンベルクまでのほぼ2世紀に渡っていますから、ドイツ・オーストリア系の歌曲にご興味おありの方には、興味深く聴くことができるでしょう。
なかなかのお勧めです。
Mahler Brahms Mendelsohn
R. Strauss Schumann Loewe
Schoenberg Weber Zemlinsky
Thomas Hampson
Geoffrey Parsons, piano
(TELDEC CLASSICS 244 923-2)
『子供の不思議な角笛』というと、G. マーラーのオーケストラ伴奏による歌曲集を、まずは思い出します。
しかし、元々『子供の不思議な角笛 (Des Knaben Wunterhorn) 』は、1806 - 08 年に出版された「ドイツの民族的な伝承詩を集めた」ものなのね。
編集したのは、アヒム・フォン・アルニムとクレメンス・ブレンターノ (Clemens Maria Brentano, 1778 - 1842) の2人。
特に、ブレンターノは、ドイツ・ロマン主義の作家として有名な人です。
ですから、マーラー以外にもロマン主義の作曲家を中心として、この『子供の不思議な角笛』から何編かを選んで歌曲を作曲しています(マーラーも、ピアノ伴奏の歌曲を何編か作っている)。
それらの歌曲を集め、トマス・ハンプソン(伴奏はジェフリー・パーソンズ)が歌っているのが、このCDなのね。
ちなみに、CDには、メンデルスゾーンが2曲、マーラーが6曲、シューマンが1曲、ブラームスが3曲、レーヴェが1曲、R. シュトラウスが2曲、ツェムリンスキーが1曲、シェーンベルクが1曲、ヴェーバーが1曲の計18曲が収録されています。
小生の興味関心としては、第一に、マーラーがピアノ伴奏用として、オーケストラ伴奏用のもの以前に、どのような曲を付けているかということ。
聴いてみると、"Ablosung im Sommer(夏の交代)" が、もっともマーラーらしい感じがします。
リズミカルでややユーモラスなところが、歌曲集の「魚に説教するパドバの聖アントニウス」に通じるところがあるのね。
第二の興味は、シュトラウスがどのような曲を作っているかということ。
これは非常に個人的な理由で、小生、現在シュトラウスの歌曲を集中的に聴いていることによります。
このCDには、2曲("Himmelsboen(天の使者)" と "Junggesellenschwur(若者の誓い)") が収録されていますが、いずれもシュトラウスらしい凝ったもの。ただ、あのトロッとした味わいはありません(もっと乾燥した感じ)。
期待していなかったから、意外性があって面白かったのが、レーヴェの "Herr Oluf(オルフ氏)" 。
繰り返されるリズミカルなピアノ伴奏が、耳に残って離れません。したがって、歌曲のメロディー・ラインはあまり記憶に残らない。
なにしろ、古いところはヴェーバーから、新しいところはシェーンベルクまでのほぼ2世紀に渡っていますから、ドイツ・オーストリア系の歌曲にご興味おありの方には、興味深く聴くことができるでしょう。
なかなかのお勧めです。