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BAX・BLISS
BRITTEN
Music for
OBOE & STRINGS
Pamela Woods, Oboe
Audubon Quartet
(TELARK CD-80205)
前回、ゲテモノを取り上げましたので、今回はお口直し。
A. バックスの『オーボエ五重奏曲』です。
この楽曲は、以前に「一風斎のもっと音楽を!」で一度、ご紹介しています(「室内楽の楽しみ(30)」を参照。演奏はナッシュ・アンサンブルのメンバー。hyperion盤のバックス・アルバム)。
今回、取り上げるのは、アメリカのオーボエ奏者パメラ・ウッズとオードゥボン四重奏団の演奏した、イギリス「3B」のアルバムです。
バックスのほかに、A. ブリス、B. ブリテンのオーボエ室内楽が含まれていますが、ブリスの作品は完全にバックスのそれを踏まえたもの。
ブリテンの作品は、いかにもブリテン初期の作品らしく才気にあふれた出来です。
したがって、ゆったりとした気分で聴くのに最も向いているのは、このバックス作品ということになるのでは。
まず、オーボエという木管楽器が、いかにも「鄙びている」。ことばが悪ければ「田園情緒が横溢している」(東洋的な旋律はありますが、日本の田舎ではなく、アイルランド辺りの田園地帯)。
第二に、前述したように、何か懐かしい旋律感があること。
これは前に書いた文章を流用すると、
「一度でもイギリス音楽を聴いたことのある人ならお分かりと思いますが、どことなく懐かしい気持にさせてくれる。それは、さっき言った、イギリスの民謡などを元にした、学校唱歌や教会音楽などをどこかで耳にしているからでしょう。ということになるのでは。
どうも、小生は、その懐かしさに惹かれるようです。殊に、木管の響きが、それを引き立ててくれます。」
最後に、このCDの録音を褒めておきましょう。
深々としたオーボエやチェロの低音が、かなりリアルに存在感をもって捉えられています(もちろん高音もそうなのですが、この楽曲では、ヴァイオリンなどの高音部が、あまり活躍しないので)。
以上のような理由から、今回は広くお勧めする次第であります。